米プロフットボール、NFLの2022年ドラフトは、ネバダ州ラスベガスで現地4月28日夜、第1日目の指名があった。注目の1巡1位はジャクソンビル・ジャガーズが、ジョージア大学のエッジラッシャー、トレボーン・ウォーカーを指名した。
トップ5指名は全員がディフェンス選手だったが、1巡中位にかけてWRやOLが次々に指名された。全米王者のジョージア大学からは、5人のディフェンス選手が指名された。また昨年まで4年連続で全体1位指名されていたQBは、1人にとどまった。TEとRBの指名は無かった。
【全指名終了】
■1巡32位 ミネソタ・バイキングス
S ルイス・シーン(ジョージア大学)
全米王者、ジョージア大から5人目の1巡指名。フィジカルなSで、大型でありながらスピードに優れ、ランサポートは今ドラフトのDBの中では最高クラス。これもこの順位としては好指名となった。
■1巡31位 シンシナティ・ベンガルズ
S ダクストン・ヒル(ミシガン大学)
ミシガンのBIG10カンファレンス優勝の立役者の一人。スピードと加速力はエリートレベル。サイズが小さいことが懸念される。
■1巡30位 カンザスシティ・チーフス
EDGE ジョージ・カラフティス(パーデュー大学)
今ドラフトのパスラッシャーの中で、屈指の逸材をこの順位で指名した。1巡30位は、かってTJワット(スティーラーズ)が指名された順位でもある。
■1巡29位 ニューイングランド・ペイトリオッツ
OG コール・ストレンジ(テネシー大学チャタヌーガ)
ペイトリオッツらしい、指名。高校時代は無名だったがハードワークと高いフットボールIQでのし上がった。
■1巡28位 グリーンベイ・パッカーズ
DI デボンテ・ワイアット(ジョージア大学)
パッカーズは、この順位で、ジョージア大全米優勝の原動力を指名した。ラン、パスいずれも優れるエブリダウンプレーヤーで、総合力はジョーダン・デービスを上回る。
■1巡27位 ジャクソンビル・ジャガーズ
LB デビン・ロイド(ユタ大学)
カレッジで1,2を争う好LBロイドをジャガーズが指名。バッカニアーズとトレードして指名権をアップした。
■1巡26位 ニューヨーク・ジェッツ
EDGE ジャーメイン・ジョンソン(フロリダ州立大学)
ジェッツはトレードアップして、この日3つ目の1巡指名。ドラフト前のある時期は、EDGEのNO.1評価もあったジョンソンを指名。ジェッツは、各ポジションのトップ評価を指名した充実のドラフトとなった。
■1巡25位 ボルティモア・レイブンズ
C タイラー・リンデンバウム(アイオワ大学)
■1巡24位 ダラス・カウボーイズ
OT タイラー・スミス(タルサ大学)
■1巡23位 バッファロー・ビルズ
CB カイル・イーラム(フロリダ大)
■1巡22位 グリーンベイ・パッカーズ
LB クエイ・ウォーカー(ジョージア大学)
スピードあふれた好LBではあるが、同じジョージア大では、ナコビ・ディーンに隠れていた。ある意味サプライズの指名。
■1巡21位 カンザスシティ・チーフス
CB トレント・マクダフィー(ワシントン大学)
トレードアップしたチーフスは、パスカバーを強化へ。
■1巡20位 ピッツバーグ・スティーラーズ
QB ケニー・ピケット(ピッツバーグ大学)
地元ピッツバーグ大のエースQBを指名したスティーラーズ。QBベン・ロスリスバーガーが引退し、後継者としての指名となった。スティーラーズのQB1巡指名は、2004年のロスリスバーガー以来。20位までQBの指名が無かったのは、過去20年のドラフトでは初めて。
■1巡19位 ニューオーリンズ・セインツ
OT トレーバー・ぺニング (ノーザンアイオワ大)
■1巡18位 テネシー・タイタンズ
WR トレイロン・バークス(アーカンサス)
イーグルスに、エースレシーバーのA.J.ブラウンをトレードするサプライズで、指名順位を上げたタイタンズ。大型でデュアルパーパスなレシーバー、バークスを指名した。現役のスターを放出して、ルーキーのスター候補を獲る。最もNFLドラフトらしいダイナミックな動きがここで出た。
■1巡17位 ロサンゼルス・チャージャーズ
OG ザイオン・ジョンソン(ボストンカレッジ)
■1巡16位 ワシントン・コマンダーズ
WR ジャハン・ドットソン(ペンシルバニア州立大学)
■1巡15位 ヒューストン・テキサンズ
OG ケニオン・グリーン(テキサスA&M大学)
■1巡14位 ボルティモア・レイブンズ
S カイル・ハミルトン(ノートルダム大学)
今ドラフトでNo.1のS、ハミルトンを指名した。長身・大型で、パスカバーやランサポート、パスラッシュまでできる万能の天才ディフェンスプレーヤー。売り物のディフェンスにまた1人スター候補が加わった。
■1巡13位 フィラデルフィア・イーグルス
DI ジョーダン・デービス (ジョージア大学)
198センチ154キロの巨体から繰り出す、圧倒的な破壊力のディフェンシブインサイド(DI)。40ヤード4秒78の信じられない運動能力を持つ。常にダブルチームされてきた。課題はスタミナだが、限定的な出場であってもディフェンスにはインパクトをもたらす。テキサンズの順位をトレードアップで獲得して指名した。
■1巡12位 デトロイト・ライオンズ
WR ジェームソン・ウィリアムズ (アラバマ大学)
3人続けて、4人目のWR指名。アラバマ大のNo.1レシーバーを、ライオンズはトレードアップして指名した。1月の全米王座決定戦で膝靭帯を断裂したが、歩いてステージに向かう姿を見る限り、負傷からの回復は順調のようだ。
■1巡11位 ニューオーリンズ・セインツ
WR クリス・オレーブ (オハイオ州立大学)
10位のウィルソンに続いて、オハイオ州立大のタンデムが指名された。オレーブは、No.2だがルートを正確に走る能力では、ウィルソンを上回るとされる。大学通算35TDレシーブ。セインツは、ワシントン・コマンダーズの指名順を、トレードアップで手に入れて指名。
■1巡10位 ニューヨーク・ジェッツ
WR ギャレット・ウィルソン (オハイオ州立大学)
オハイオ州立大の優れたレシーバーの中でエースを張ってきた。爆発的な加速を見せるビッグプレーメーカー。
■1巡9位 シアトル・シーホークス
OT チャールズ・クロス (ミシシッピ州立大学)
ミシシッピ州立大は、2年前からオフェンスがパス偏重となったため、クロスはパスプロテクションの経験はきわめて豊富。カレッジ最強レベルのSECで、QBを守り続けてきた。
■1巡8位 アトランタ・ファルコンズ
WR ドレーク・ロンドン (USC)
193センチの長身と、バスケットでもスカラシップを得るほどの身体能力。2021年は8試合で1000ヤードを超えた逸材レシーバー
■1巡7位 ニューヨーク・ジャイアンツ
OT エバン・ニール (アラバマ大学)
2メートルを超す長身と高い身体能力のトッププロスペクト。全米トップクラスの強豪アラバマ大でQBを守り続けてきた。
■1巡6位 カロライナ・パンサーズ
OT イーケム・エクウォヌ(ノースカロライナ州立大学)
オフェンス初の指名は、巨漢OTのエクゥオヌ。「(所属カンファレンスの)ACCで最も恐れられているOL」と評価される。
「今年はディフェンスのドラフト」と言われていた通り、TOP指名はすべてディフェンスプレーヤー。
■1巡5位 ニューヨーク・ジャイアンツ
EDGE ケイボン・ティボドー(オレゴン大学)
ジャイアンツはオレゴン大の究極のパスラッシャー、ティボドーを指名。高校時代から将来のドラフトトップ指名と言われていた逸材。
■1巡4位 ニューヨーク・ジェッツ
CB アフメッド・ガードナー(シンシナティ大学)
ニックネームは「ソース」。ジェッツのウォールームでは、ガッツポーズ。今ドラフト最高の評価を受けていた、カレッジNo.1CB。
■1巡3位 ヒューストン・テキサンズ
CB デレク・スティングリーJR(ルイジアナ州立大学)
場内からは、驚きの声が上がる。CBとしてはポジション2番目かそれ以下の事前評価だったが、テキサンズがここで指名した。
■1巡2位 デトロイト・ライオンズ
EDGE エイダン・ハッチンソン(ミシガン大学)
ライオンズは地元ミシガン大の英雄を指名。
■1巡1位 ジャクソンビル・ジャガーズ
EDGE トレボーン・ウォーカー(ジョージア大学)
全米王者、ジョージア大のエッジラッシャー。