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2022-06-30

【ボクシング】アマチュア10冠、今永虎雅がTKOでプロのスタートを切る

ビッグルーキー、今永(左)は2回TKOで順調なスタートを切った

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 トップアマチュアからプロに転向した今永虎雅(いまなが・たいが=22歳=大橋)は、29日、東京・後楽園ホールのスーパーライト級6回戦でデビュー戦を行い、36歳のベテラン、浜崎隆広(仲里)を2回2分49秒でノックアウトに下して無難なスタートを切った。

「むちゃくちゃ緊張してしまい、力んでしまいました」

 アマチュアで113勝(13敗)、ナショナルチャンピオンシップ以上の大会で10度の優勝を誇っても、プロの舞台は違っていたと勝者は言った。確かによくシェイプされた長身サウスポーのパンチには余剰な力が入っているようにも見えた。それでも能力の差を明らかだった。

 初回から右ジャブ、アッパー、左ストレート、ボディへのカウンターと巧打を重ねた今永は、2回に入ってさっそくフィニッシュに取りかかる。ボディブロー2発で浜崎の動きを止め、伸びのいい左ストレート一撃でダウンを奪う。フィニッシュは低い構えで入ってきた相手の頭部にたたきつけた右フック。ヒザから崩れた浜崎に再びカウントが数えられると、浜崎側のセコンドがタオルを持ってコーナーを駆け上がり、棄権の意思表示。試合終了となった。

「どんなボクシングというより、自分のやってきたことをこれからお見せします」

 ボディ、顔面と散らす多彩なコンビネーション攻撃に大器の片りんが見える今永の次戦になお注目したい。
神崎(右)はプレスをかけてくる湊をうまくさばいて日本ユース王座を獲得
神崎(右)はプレスをかけてくる湊をうまくさばいて日本ユース王座を獲得

 田中恒成(畑中)対橋詰将義(角海老宝石)戦をメインイベントに据えたこの日のカードのセミファイナルには日本ユース・スーパーフライ級王座決定戦8回戦が組まれ、神崎靖浩(21歳=倉敷守安)が湊義生(23歳=JM加古川)に3-0の判定勝ちを収めた。

 スピードで勝る神崎は単発ながらも序盤から有効打で上回る。湊も中盤からプレスを強めたが、攻撃に幅が乏しく、神崎を追いかけることはできなかった。

 神崎は11戦8勝(2KO)2敗1分。湊は16戦10勝(5KO)6敗。
加藤のこの右パンチに続く左フックに安達は痛烈に倒れ込む
加藤のこの右パンチに続く左フックに安達は痛烈に倒れ込む

 スーパーウェルター級8回戦では波乱があった。翌日(30日)に37歳となり、ルールにより定年となるノーランカーの加藤寿(熊谷コサカ)が、日本6位にランクされる安達陸虎(24歳=大橋)を2回2分46秒で痛烈TKOに破った。

 サウスポーの加藤に対し、安達も慎重すぎた。いきなり繰り出された加藤の左ストレートにダウンを喫する。再開からほどなく左フックを叩きつけられ、安達は後頭部をキャンバスにバウンドさせて倒れこむ。レフェリーは即座にストップをかけた。

 加藤は23戦11勝(7KO)10敗2分。安達は20戦16勝(12KO)4敗。
松本(左)は左ボディショットを切り口にナクハリンを42秒でストップ
松本(左)は左ボディショットを切り口にナクハリンを42秒でストップ

 スーパーフェザー級8回戦に登場した日本フェザー級12位の松本圭佑(22歳=大橋)はタイ・スーパーバンタム級1位のナクハリン・ハンギュ(19歳)をあっという間に倒し、プロ転向以来の5連続KO勝ちをマークした。

 左ボディブローを浴びて全身を硬直させたナクハリンは、追撃の連打を浴びてコーナーポストを背にズルズルと崩れ落ち、レフェリーがたまらずストップ。その間、わずか42秒の早業だった。

文◎宮崎正博 写真◎菊田義久

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