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2022-07-15

【しゅりんぷ池田のカード春秋】青柳晃洋、セ最高勝率の記録更新なるか

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注目は勝率!

 阪神の青柳晃洋が今季も好調です。昨年最多勝&最高勝率に輝いた同投手は今季自身初の開幕投手を務める予定でしたが、3月半ばに新型コロナウイルスに感染したため、これを断念。今季初登板は4月半ばまでズレ込みましたが、そこから10試合連続でクオリティースタートを続け、7月4日までに8勝、防御率1.49、勝率.889は、いずれもリーグトップという素晴らしい成績を残しています。

 今季唯一の黒星は、例の大野雄大(中日)の完全試合未遂の試合で喫したものですが、同戦では青柳も9回0封(延長10回にサヨナラ負け)の快投を見せていたのはご存じのとおり。

 筆者が注目しているのは勝率です。プロ野球歴代で2013年の田中将大のように勝率10割を記録したケースが4例あるのですが、それは1リーグ時代およびパ・リーグでマークされたもので、セ・リーグではまだ記録されていないのです。

 では、同リーグの勝率の歴代最高記録はというと、1966年堀内恒夫の.889(16勝2敗)なのです。同年が高卒1年目だった堀内が開幕13連勝の大活躍で新人王&沢村賞に輝いたのは広く知られているところですが、その年に叩き出した勝率の記録がいまだに破られていないのですね。

 今季の青柳はこの半世紀以上続いているリーグ最高勝率のレコードを更新できるでしょうか。間もなく発売される阪神のチームカードの中の1枚には、主力投手を特集したサブセット、題して「快刀乱麻」が封入されています。まさに今の青柳に相応しいタイトルではないでしょうか。まだシーズンは長いですが、記録更新を期待しています。
(週刊ベースボール2022年7月25日号 掲載記事再編)

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