
JBC(日本ボクシングコミッション)とJPBA(日本プロボクシング協会)合同による『新型コロナウイルス対策連絡協議会』が15日、オンラインで開催。ウイルス対策に関するガイドラインを策定し、これにしたがって、7月興行再開を目指すことが確認された。
医学的見地からのアドバイザーとして、神田秀幸教授(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科公衆衛生学分野)を招聘し、目標とされている7月興行再開にあたり、試合会場、さらにそこを目指す際のトレーニング時での「コロナ対策」のガイドライン策定がなされた。
ボクシングはスポーツの中でも特に接触の多い競技。汗や血が飛ぶことも多いが、特に注意が必要なのは「マウスピースの取り扱い」について。唾液からの感染も懸念されるため、日頃からの衛生管理についても注意を要する。「三密を避けること」は当然として、さらに、試合を行う選手に不可欠なミット打ちやスパーリング等についても、フェイスシールドやマスクを装着して行うなどの対応策が協議された。
試合会場については、原則として無観客。客入れの場合は、前後左右の座席を空ける、自由席・立見券は販売せず、全席指定。「収容人数の1/3程度の入場者が望ましい。試合数は1試合でも2試合でも。少ないほうが好ましいが、最高で8試合。それ以上の場合は、2部構成を促す」(安河内剛JBC事務局長)、また、「万一のことが起きた場合の救急車要請について、呼んですぐに来られる状況ではないので、救急車を配備すること」等が、興行開催の条件となる。
出場選手に関しては、健康状態の報告書提出を義務づけ、試合当日に体温が37.5℃以上ある場合は、試合を認めない。セコンドは通常3人まで認められているが、「なるべく2人で行うことをお願いしたい」(安河内事務局長)という。
試合を管理する側については、ジャッジ、試合役員はマスク着用。レフェリーは「集中力を欠く。咄嗟の動きに支障がある」ため、着用は義務づけないとした。
練習時、試合時におけるガイドラインの要件を満たして、ようやく試合開催許可へ運ぶことになるわけだが、これらはあくまでも現時点での話。神田教授によれば、「このまま収束に向かっていけば、7月開催は可能」とのことだが、まだまだ予測のつかない状況には変わりない。
「緊急事態宣言」が解除された地域もあるが、いずれにしても、依然として、しっかりとした対策を続けていくことが必要なのはいうまでもない。
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