close

2022-08-23

48歳のブラックバファローが「引退もそろそろ」と思う中で合流した新生・大阪プロレスへの作文を披露【週刊プロレス】

手紙を読むブラックバファロー

全ての画像を見る
8月21日、「大阪夏の陣」の大会を終えた大阪プロレスは、場所をアゼリア大正から大阪市中央区のKKRホテルに移して旗揚げ記念パーティーを開いた。当初は2月、旗揚げ記者会見と同日に開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中止。あらためて開催の運びとなったが、来賓、招待客、一般客約300人が新たな門出を祝福した。

オープニングではゼウス社長が「今年から再始動しました大阪プロレスは、おかげさまで順調に一歩一歩、前ヘ進んでおります。これもひとえにご支援してくださってる皆様、応援してくださってる皆様、本当に心より感謝しております」と挨拶。その後は来賓の挨拶、乾杯を経て、所属選手が各テーブルを回って記念撮影に応じながら歓談。長丁場に渡ったパーティーは、営業部長でもあるブラックバファローの挨拶で締めとなったが、通常の形跡で終わらないのが「日本一のエンターテインメントを目指す」大阪プロレス。バファローは「私が大阪プロレスに対し思うことを作文にしてきた」と披露した。

「お仕事。48歳、ブラックバファロー。

わたくしは48歳です。

体の痛みや自分自身のレベルの低下で、“引退もそろそろかなぁ”。少しずつ試合の数も減らしていき、ゆるーりとフェードアウトしつつ、“引退興行ぐらいはやりたいなぁ”と思っていたのが、この3、4年です。

それがさらに、コロナで具体的になりつつありました。

次の仕事。高校を卒業してからプロレスしかしてこなかった私です。潰しが利かないですね。学歴もない。パソコンも使えない。介護の仕事やビル掃除の仕事をしました。ですが、まったく楽しくない。当たり前なんでしょうが、お仕事ですから。毎日つらく、休みまでの日々を指折り数え、仕事をこなしました。

そんななか、社長が声をかけてくれました。『大阪プロレスを再旗揚げするので、力を貸してもらえないか』と。うれしかったですね。プロレスでまたメシが食える。家族を養うことができる。この恩に報いなくちゃいけない。私はそう思いました。

リングの中でのレスリングに関しては、もっといろいろできる私以外のツバサ選手やビリーケン・キッド選手、タイガースマスク選手に任して、私はお金を稼ぐこと、プロレスのイベントを売ること、そしてキャリアと年齢だけはムダにしないで、社長の悩みを聞いてあげること、そこを意識しております。

奇しくも昨日、私が動いていたアリオ鳳大会が無事に終わりました。90万円が会社に入ります。社長は喜んでくれました。90万円が会社に入るからです。自分も、すごくうれしかったです。

みんなに試合をしてもらうため、確実な収入をあげるためも、もっともっとショッピングモール営業を続けていきたいと思います。

大阪プロレスを応援してくださっていただいてる方々、何よりわたくしを拾ってくださった社長への恩に報いるため、ショッピングモール営業を、わたくしはさらに続けていきたいと思っております。

公約通りユニバーサル・スタジオ(ジャパン)に常設会場を持ち……と社長が言ってたんですよ、新弟子ももっとどんどん入門したいと入ってくれるようになるといいですね。日本一のプロレス団体ではなく、日本一のエンターテインメント、大阪プロレスを目指し、そこにたどり着くために、さらに精進していきたいと思っております」

そのままお開きになるかと思われたが、ゼウス社長から指名された元WBC世界スーパーフライ級王者の徳山昌守氏が壇上へ。大阪プロレスとは設立者であるスペル・デルフィンから親交があり、ゼウス社長とも以前から知り合い。ゼウス社長、そして新生・大阪プロレスへ激励のエールを切った。

このパーティーで再始動前から予定していた旗揚げイベントをすべて終了したゼウス社長は、「ホッとしました」といいながらも、「金曜には津(三重県)での大会が控えてるので、休みヒマはないですね。10月1日の岡崎大会のプロモーションもありますし。僕は走れる限りは走り続けようと思います。今日、これだけだくさんの方にお越しいただいて、もっと多くの方に支えていただいてこの日を迎えられてますし、大阪プロレスをやっていけてるんだと実感してます。これだけたくさんの方が支えてくださってるんで、もっともっと大きくなれるでしょうし、そうしていかないといけないと思ってます。そのためにもいけるとこまでいこうと思ってます、この1回きりの人生、盛大にやっていこうと思います。一番大切なことは試合のレベル、クオリティーを上げて、皆さんに楽しんでいただくことだと考えてます。“大阪プロレスを見たら元気になる。また行こう”と思っていただけるように頑張っていこうと思います」と、あらためて責任の大きさを感じ、決意をかみしめていた。

橋爪哲也

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事