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2022-10-04

【ボクシング】充実度満点! 中谷潤人がLA長期合宿から帰国

髭をたくわえ、日焼けもして精悍さを増した

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 11月1日、さいたまスーパーアリーナでスーパーフライ級のテストマッチに臨むWBO世界フライ級チャンピオン中谷潤人(24歳=M.T)が4日夕方、長期キャンプを張っていたアメリカ・ロサンゼルスから帰国。長旅の疲れも見せずに、充実した表情を披露した。

文&写真_本間 暁

 6月の同地キャンプに続き、今回は8月13日から約2ヵ月間に渡る「プロに入って最長」の合宿。ルディ・エルナンデス、岡辺大介両トレーナーの元で、実践練習で積み上げていくスタイルは変わらずだが、「180ラウンドぐらい」という数だけ聞いても、コンディションの良さは窺い知ることができる。もちろん内容も充実していた様子で、「いろいろと試せることもあったし、スーパーフライ級でできるということは、強い僕のボクシングを見せられる」といって見せた満面の笑顔がすべてを物語る。

機内では眠れずに映画を観て過ごしていたという
機内では眠れずに映画を観て過ごしていたという

 サウスポーの中谷に対し、6月の合宿ではエルナンデス・トレーナーがオーソドックスでのトレーニングを指示したと言うが、今回は「サウスポー7、オーソドックス3」で励んでいたという。「基本はサウスポーだけれど、流れの中で自然と(オーソドックスに)。引き出しとして強みになれば」と、違和感なく取り組めているようだ。
 これまでの試合の中でも、足の入れ換えは何度となく披露してきた。類まれなバランス感覚の持ち主だからこそできる技で、いずれか一方に偏りすぎると体に負担もかかるため、それを逃がす効果もある。そのまま実戦に生かせるというのは、中谷ならではだ。

先ごろマネージャーとなった弟・龍人さんが完全サポート
先ごろマネージャーとなった弟・龍人さんが完全サポート

 対するフランシスコ・ロドリゲス・ジュニア(29歳=メキシコ)は、元WBO&IBF世界ミニマム級王者で、WBC&WBOスーパーフライ級3位。昨年9月に、WBO王者・井岡一翔(志成)に挑み、判定負けしたものの、独特のタイミングで井岡に苦戦を強いた選手だ。
 体のリズム、テンポとパンチのスピードを敢えて“ズレさせる”など、メキシカンは特有のテクニックを備えている。中谷もその辺りはもちろん織り込み済みで、「メキシコの選手ともスパーを重ねてきた」という。

 井岡をはじめ、WBC王者ジェシー・ロドリゲス(アメリカ)、ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)、ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)など、才能・実績あふれるタレント揃いのスーパーフライ級。世界4階級制覇を目指している田中恒成(畑中)もおり、俄然目が離せない。中谷も「楽しみです」と、強豪たちの輪に入っていくことを心待ちにしている。まずは来月のロドリゲス戦。さらに強い姿を披露することになれば、スーパーフライ級にとどまらず、PFPランキングにも入っていきそうな勢いだ。
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