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2019-12-27

【ボクシング】31日のV1戦で吉田実代は初めてメキシコ製グローブを使用する。

31日、東京・大田区総合体育館でWBO女子世界スーパーフライ級王座の初防衛戦に臨む吉田実代(31歳=EBISU K's BOX)。26日に練習を公開した彼女の拳には、メキシコ製グローブがはめられていた。

上写真=メキシコ製グローブで、加山利治会長の持つミットに炸裂音を立てた

 独特の香りが、リングサイドに漂ってきた。詳しい方ならわかる、あのグローブの匂い。
各メディアで報じられた、吉田実代の公開練習の模様を見て「あれ?」と気づいた人は、相当なマニアである。ワインレッドのREYES(※メキシコのレイジェス社製)8オンスグローブである。

「今回の試合で初めてレイジェスを使うんです。相手の選手は同じレイジェスで黒を使うそうです」

 吉田が尊敬してやまない、世界5階級制覇王者で現WBA女子世界フライ級王者・藤岡奈穂子(44歳=竹原慎二&畑山隆則)が今年7月に着けたものとまったく一緒。レイジェスのワインレッド色なのである。

グローブの紐もギューギューにキツく巻く。それが吉田流

 この試合が決まった時点から、試合で使用するのと同じグローブで練習を積んできたという吉田。
「私は手首が細いので、手首の部分がギュッとなるレイジェスがしっくりくるんです」と、自身のフィット感を第一に考えた。さらに、そこは本人、明言をしなかったが、やはり初めてのKO勝利への想いが透けて見える。

「肩に筋肉が付いた」という吉田。“KOダイナマイト”内山高志さんにも強打を打ち込む術を教わった

「しっかりヒットすると、拳にガツンときますね。でも、相手にとってもそれは同じで、私もパンチをもらわないように気をつけなきゃですけど(笑)」。

「KOを意識してしまうとパンチの振りが大きくなってしまうので……」と、そこは頭から外して戦うと語ったが、右からの返しの左ボディブロー、さらには連打がカギを握ると思う。

文&写真_本間 暁

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