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2022-10-11

【アメフト】富士通、パナソニック、IBMが無傷の3連勝 X1スーパー

【富士通-アサヒ飲料】3Q、富士通WRサマジー・グラントがQB高木のパスをキャッチして走りTD=撮影:小座野容斉

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国内最高峰のアメリカンフットボール、Xリーグの「X1 スーパー」は、10月8・9・10日に第3節の6試合が東西の2会場で行われた。ディビジョンAのパナソニックとIBMが、ディビジョンBは富士通が、それぞれ開幕から3連勝で勝ち点9とした。ディビジョンBのオービックとエレコム神戸が2勝目を挙げ勝ち点7。ディビジョンAのディアーズは今季初勝利で勝ち点3を挙げた。
パス11/11で、成功率100%というパフォーマンスを見せたパナソニックQBヘンダーソン=撮影:小座野容斉
パス11/11で、成功率100%というパフォーマンスを見せたパナソニックQBヘンダーソン=撮影:小座野容斉

オービック シーガルズ○17-10●東京ガス クリエイターズ
(10月8日 富士通スタジアム川崎)

オービックが辛勝した。前半を3-3で折り返し、3Q最初のオフェンスシリーズでは、QBジェイソン・スミスからTEホールデン・ハフにタッチダウン(TD)パスが決まってリードした。しかし、4Qにはスミスが自陣ゴール前でパスをインターセプトされリターンTD、同点とされた。その後スミスからハフにこの日2本目のTDパスが決まって何とか逃げ切った。オービックは、この試合でオフェンスが5回のターンオーバーを犯した。
158ヤード、2TDのパスレシーブで、勝利の原動力となったオービックのTEハフ=撮影:小座野容斉

エレコム神戸ファイニーズ○31-7●otonari福岡SUNS
(10月8日 神戸市王子スタジアム)


エレコム神戸が地上戦を支配し、快勝した。1Qに、福岡SUNSはQB西山雄斗からWR小川悠太にパスが決まって先制。エレコム神戸は直後のオフェンスシリーズで、RB秋元ミンジェの44ヤードランで攻め込むと、RB白神有貴の20ヤードランTDで同点に。これを皮切りに、ランでゲームをコントロールし、着々と加点した。エレコム神戸のランオフェンスはトータル202ヤード。白神は15回107ヤードを記録した。エレコム神戸はランディフェンスでも、福岡SUNSをわずか15ヤードに抑え込んだ。

パナソニック インパルス○68-0●アサヒビール シルバースター
(10月9日 神戸市王子スタジアム)

パナソニックが圧勝した。1Q最初のオフェンスシリーズでQBジェイロン・ヘンダーソンからWRアルフォンソ・オヌワーにTDパスが決まって先制すると、ここからオフェンスが7回連続でTD、11回連続で得点した。パナソニックはディフェンスでも4Qの残り5分まで、ファーストダウンを1度も更新させなかった。オフェンスのトータル獲得ヤードは632ヤードと47ヤード。13倍以上上回った。
 前半だけ出場のパナソニックQBヘンダーソンはパス11/11で成功率100%、173ヤード2TD。レーティングはNFL換算では満点の158.3、NCAA方式では292.1だった。
 シルバースターのQBジミーロックレイとDLライアン・ベイムは試合には出場しなかった。
パナソニックWRオヌワーが、QBヘンダーソンからのパスをキャッチして走りTD=撮影:小座野容斉

富士通フロンティアーズ○40-7●アサヒ飲料クラブチャレンジャーズ

(10月9日 神戸市王子スタジアム)

 前半はアサヒ飲料が富士通を苦しめた。富士通最初のオフェンスリリーズを3&アウトに止めると、次のドライブでは進まれながらもディフェンスが折れずにフィールドゴール(FG)に留めた。アサヒ飲料オフェンスは2QにQBギャレット・サフロンのキープランでTDを奪い、一時は逆転に成功した。
しかし、2Qの終盤から富士通オフェンスが、機能し始めた。WR神優成のXリーグ初となるTDパスキャッチなどで2TDを奪い、後半へ。3Q以降は攻守に、地力の差が出て得点差が開いた。
 富士通は、NFLの国際コンバインに参加し、40ヤード4秒41の好タイムを出したWR松井理己は出場しなかった。
Xリーグで初TDを記録した、富士通期待の大型WR神がQB高木から祝福される=撮影:小座野容斉

IBMビッグブルー○27-23●ノジマ相模原ライズ

(10月9日 富士通スタジアム川崎)

 X1スーパーの新しい「好勝負数え歌」となってきた両者の対決は、逆転が6回のシーソーゲームの末にIBMが勝ち切った。IBMの勝因は、ディフェンスが要所で決めたパスインターセプト。堅実でミスが少ないノジマ相模原QBカート・パランデックから、4本のインターセプトを奪った。
 特に、3点をリードした4Qの後半で2ドライブ連続で決めたのが大きかった。また、IBMは、前節のアサヒビールシルバースター戦で156ヤードを記録したノジマ相模原のランを、73ヤードに抑えたのも大きかった。


胎内ディアーズ○28-26●オール三菱ライオンズ
(10月10日 富士通スタジアム川崎)

今季3年ぶりに現役復帰したベテランパサー、ディアーズのQB加藤翔平と、オール三菱チーム史上初の米国人QBジョン・ギブス・ジュニアが持ち味を発揮した好ゲームとなった。オール三菱が18-15と3点のリードで迎えた4Qから攻防がヒートアップした。ディアーズが4Q5分にRB松下堅一郎のランTDで逆転。さらにオール三菱の4thダウンギャンブルを止めて相手陣でのオフェンスを得て、FGに繋げ、ディアーズが25-18とリードした。
 オール三菱はQBギブスの42ヤードのQBキーパーで一気に攻め込むと、WR小田快人にTDパスを決めて25-24。さらにエクストラポイントでは、2ポイントコンバージョンをギブスが自らのランで決めて26-25と逆転した。
 ディアーズは、残り54秒からQB加藤がWR前田直輝への2本のパスなどで前進すると、残り3秒からベテランK青木大介が29ヤードのFGを成功させて、熱戦に終止符を打った。

試合最後のプレーで逆転FGを決めて、OLイアン・パークに抱き上げられて喜ぶディアーズのK青木=撮影:小座野容斉

【小座野容斉】

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