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2019-12-22

【ボクシング】トリプル世界戦 村田諒太、寺地拳四朗、八重樫東ら6選手とも一発パス

23日、横浜アリーナで行われるトリプル世界戦の前日計量は22日、東京・九段のグランドパレスで行われ、出場する村田諒太(帝拳)ら6選手とも、一発でリミットをパスした。戦いはいよいよ明日、ゴングを迎えるだけとなった。

上写真=余裕をもって計量を終えた村田

 計量の結果は以下のとおり。

WBA世界ミドル級タイトルマッチ

村田諒太(帝拳) 72.3キロ

スティーブン・バトラー(カナダ) 72.5キロ

IBF世界フライ級タイトルマッチ

モルティ・ムザラネ(南アフリカ) 50.8キロ

八重樫東(大橋) 50.8キロ

WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ

寺地拳四朗(BMB) 48.8キロ

ランディ・ペタルコリン(フィリピン) 48.2キロ

村田諒太&スティーブン・バトラー

 計量はボクシングにとって大事なイベントでも、いまだ勝負に至る『経過』に過ぎない。無事にパスしながらも、村田の表情はどこまでも静かだった。

「とくにやってやろうという気持ちにはなっていません。ただ、計量にパスしただけのことです」

 ごく当たり前のことをやっただけと、穏やかな表情で語る。

「当然、緊張はありますが、ベルトを守ると強く意識しているわけではなく、明日はベストを尽くしたいとだけ思っています。着飾ることなく、無理に功に走ることなく、やるべきことをやるというところですか」

 すべてはリングに持っていくと、そんな心境なのだろう。

 八重樫はその人柄のとおり、柔和で快活だった。

「(計量を終えた)ここから時間の流れが速くなっていくんです。やることをやって、いいコンディションでリングに上がるだけです」

 故郷・岩手から取材に来たテレビカメラに向かって、「がんばりますので、応援よろしくお願いします」とふんだんの笑顔を見せた。

 寺地はひょうひょうとした会話に、安堵を漂わせた。実は水分を絶つのをこれまでの計量3日前から2日前に変えた。

「はじめてやから、どうなんやろうと。結果、疲れもないし、よかったです」

 これが7度目の防衛戦。すっかり安定王者の風格も出てきた。大事な世界戦を前に初めての試みに挑んだのも余裕の表れだ。

 なお、52.5キロ・リミットの8回戦で、15ヵ月ぶりの試合を行う元3階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)もリミットいっぱいでパスしている。

リミットぴったりで計量をパスした八重樫

モルティ・ムザラネ&八重樫東

0.1キロアンダーでパスした寺地は顔をほころばせた

寺地拳四朗&ランディ・ペタルコリン

ローマン・ゴンサレスも一発でパスした

文◎宮崎正博 写真◎山口裕朗

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