WBO世界フライ級チャンピオンの田中恒成(24歳=畑中)が19日、名古屋市内のCBC(中部日本放送)特設会場で3度目の防衛戦の発表会見を行った。試合は12月31日(火)、東京・大田区総合体育館で同級12位のウラン・トロハツ(26歳=中国)を挑戦者として迎える。田中は「ジャブで差し負けないこと」をテーマに掲げ、今年を快勝で締めくくることを宣言した。なお、同じリングではWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(Reson大貴)の初防衛戦も発表されており、ダブル世界タイトルマッチとなる。
上写真=『TEAM KOsei』が年末、東京に登場。左から河合トレーナー、畑中会長、田中恒成、父・斉トレーナー
田中にとって、東京での試合は2014年10月30日以来。OPBF東洋太平洋ミニマム級王者・原隆二(大橋)に挑戦し、10回TKOで王座を奪取。4戦目での同王座奪取最速記録(のちに清水聡=大橋=が並ぶ)を打ち立てたもの。
対するトロハツは2017年10月に来日し、金子たけし(現・REBOOT.IBA)と引き分けたものの、再戦でKO勝ち。今年3月には山内涼太(角海老宝石)とWBAインターナショナル王座を争って判定勝ち。10月の最新試合では、田中公士(三迫)をKOで破っている。戦績は17戦13勝(6KO)3敗1分の右ボクサーファイター。
会見に臨む田中と畑中会長
畑中清詞会長は、挑戦者トロハツについて、「頑丈でリーチが長い選手」と説明し、「どちらが先に当てるかでいろいろ変わる」と展開を予想。もちろん、愛弟子・田中に先手を取ることを求めた。
初のアメリカ合宿を終えて、刺激を受けてきた田中は、KO勝ちを宣言した
田中は「8月に不甲斐ない試合をしてしまったのですが、今年中にあの試合を払拭できるチャンスが来たのでうれしく思っています」と、V2戦で1位のジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)をKOしたものの、強引な攻撃に終始した自身を反省。「試合まで1ヵ月半ですが、しっかり調整してKOで決めたいと思っています」と意気込み、「いちばんのテーマはジャブで差し負けないこと」と、基本となるスタイルを取り戻す意識であることを明かした。
父・田中斉トレーナーは「相手の映像は少し見ました。頑丈な選手で、テクニックのある選手」とトロハツ評。河合貞利フィジカルトレーナーは「今は基礎体力づくりを主に考えてやっています。試合に向けてしっかり調整したい」と語った。
取材_植田洋介
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