井上尚弥&拓真の従兄で、日本スーパーライト級チャンピオンの井上浩樹(27歳=大橋)が12月2日(月)、東京・後楽園ホールでWBOアジアパシフィック同級王座決定戦12回戦に臨むことが11日、発表された。対戦相手は同級7位でフィリピン同級王者でもあるジェリッツ・チャベス(28歳=フィリピン)。過去に2度来日しているパワフルなファイターだ。
上写真=大橋会長とともに会見に臨んだ井上浩樹。普段は「アニメキャラTシャツ」を着ているが、めずらしくスーツで登場
「11月7日に尚弥と拓真が試合を行いますが、浩樹にはしっかりと勝ってもらって、“井上家”を締めくくってもらいたい」。大橋秀行会長の言葉に、やや照れ笑いを浮かべた浩樹だが、会見にスーツで臨んだ心持ちが、意気込みを表わしている。
「パンチが強い選手と聞いているので楽しみです。もらわずにパンチを当てて、自分の力を出せれば問題はない」。対戦するチャベスは2015年に地元で柳達也(伴流)に判定勝ち。2017年には岡田博喜(角海老宝石)に、昨年5月には内藤律樹(E&Jカシアス)の持つ東洋太平洋王座に挑戦し、いずれも判定で敗れているが、内藤には2度のダウンを与えているパワーが売り。戦績は14戦9勝(7KO)3敗2分だ。
今年4月、『チャンピオンカーニバル』注目の一戦で、細川バレンタイン(角海老宝石)を判定で破り、日本王座を獲得。7月には池田竜司(竹原慎二&畑山隆則)を5回TKOで下し、初防衛に成功している。戦績は14戦14勝(11KO)。すでに世界を極めている1歳年下の尚弥、3歳年下の拓真には、いまは肩書で及ばないが、サウスポースタイルから繰り出すワンツー、右アッパーカットは切れ味鋭く強力。相模原青陵高校、拓殖大学時代にトップアマとして培った巧みなディフェンスワークも魅力だ。
「試合の翌日からWBO総会が東京で開催されるので、WBO関係者も多く見に来るはず。いいアピールができれば」と大橋会長。浩樹も「勝って世界ランキングに入れてもらえるよう、おもしろい試合、可能性を感じてもらえるような内容を見せてアピールしたい」と腕を撫す。
「浩樹は気持ちの弱さが見えることが多い」。尚弥は再三再四、指摘する。腕や足を負傷し、万全の態勢で臨めず、不安を抱える様子を感じさせながら戦うこともしばしば。幼少からともに厳しいトレーニングを積んできた。浩樹がどれだけのボクシングをできるか、いちばん知っている。それだけに、尚弥は歯がゆさを感じるのだろう。「痛いところがあっても、それを見せずに戦うのがプロだし、やらなければいけないことがある」。プロとしての心得を、尚弥は常に浩樹に求めているのだ。
「試合中、集中力を欠いてしまうことがある」と浩樹。不安要素を持つことに加え、“打たれたくない”あまり、慎重になりすぎるところもある。「まだ、自分に自信を持てていない」とも。普段の練習、キャンプなど準備段階で、いかに“自らを追い込めるか”。そこが課題だろう。
5月、WBSS(ワールドボクシング・スーパーシリーズ)準決勝を戦う尚弥に同行し、イギリス・グラスゴーへ。同じリングで行われたスーパーライト級準決勝で、同地のスターボクサー、ジョシュ・テイラーがイバン・バランチク(ベラルーシ)からダウンを奪い、IBF王座を獲得した試合をリングサイドで観戦した。テイラーは浩樹と同じサウスポーのテクニシャンだが、華麗にさばきつつもアグレッシブに攻めること再三で、パワーファイターのバランチクからダウンを奪う力強さも見せた。大いに刺激を受けるとともに、“世界の現在地”を体感した。
“井上家”というプレッシャーも当然あろうが、尚弥、拓真が日常からどのように試合に向かっていくか、隣でつぶさに観察できるのは大きなプラス要因で財産。彼らに追いつくためにも、アジアのステージは難なく走り去りたい。
「2年後には世界へ」と語る浩樹を、「来年だな」と大橋会長が訂正する。日本王座は保持したまま、アジア制覇へ。来週から尚弥、拓真とともに恒例の走り込みキャンプで下半身を鍛え上げ、10月からはスパーリングで実戦練習に取り組む。
洗練されたボクシングはもちろんのこと、研ぎ澄まされた感覚、ハングリーな野性もぜひ披露してほしい。
文&写真_本間 暁
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