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2023-01-21

【アメフト】DL“凸凹コンビ” 梶原「低さとスピードで勝負」宇田「どうせ同じ人間」 日本を背負って戦う選手たちに聞く(2)

強力なアイビー選抜のランオフェンスに対抗する、DL梶原(#98)とDL宇田(#91)=撮影:小座野容斉

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1月22日に、東京・国立競技場で行われる、アメリカンフットボールの国際試合「ジャパン U.S. ドリームボウル 2023」で、米国のアイビー・リーグ選抜と戦う日本選抜「ジャパン・オールスター」。選ばれて、日本を背負う選手に思いを聞いた。
 パナソニックのDL梶原誠人は、関学大時代から「Xリーグの米国人にも通用する」(鳥内秀晃監督・当時)と評価され、スケールの大きなプレーでフィールドを支配してきた。今季はオールXリーグにも選ばれた実力者だ。
 DL宇田正男は、梶原とは世代は違うが、日大から富士通と、常に梶原のライバルチームに所属してきた。少年時代から続けてきた空手では世界選手権の日本代表にも選ばれた猛者でもある。187センチ117キロの梶原と175センチ113キロの宇田。強力なアイビー選抜のランオフェンスに対抗し、ディフェンスを支える「凸凹コンビ」に話を聞いた。

――梶原選手は、誰もが認める実力者でありながらJAPANとは不思議と縁がなかった
◇梶原
そうですね。今までは自ら望んでトライアウトを受けてきませんでした。まったく無縁というわけではなく、関学5年の時、入社前に、(2014年大学世界選手選手権に出場する)U23日本代表には選ばれています。

――フル代表は初めて
◇梶原
初めてですね。受けてこなかった理由は、自分自身としては、まずは所属するチームの勝利が最優先というところがありました。試合の時期がイレギュラーなので、コンディション的に崩したくないというのもありました。

――それが、今回トライした理由は
◇梶原
自分も今年で33歳になるんですが、ベテランと言われる年齢になってきて、世界に挑戦できるチャンスはもう少なくなってきている。ひょっとすると最後かもしれへんなと思ったので、今回エントリーさせてもらいました。


――どんなプレーをしたいですか?
◇梶原
日本人が何で勝つかと言えば、やっぱり低さとスピード。そしてタックルとフィニッシュ。プレーの最後までこだわるというところですね。特に、最も大事なのは低さとスピードだと思っているので。アメリカに対して、日本のフットボールが正しいというのを発信出来たらと思います。


――ライスボウルでやり切れなかったこともあると思いますが、その悔しさをぶつける?
◇梶原
ライスの結果はちゃんと受け止めて、チームとして反省すべきは反省しなければいけないと思います。ただ、今回は今回。大好きなアメフトを、チームは違えど、志は同じというメンバーでやれているので。
もちろんあの悔しさは凄く残っていますが、やっぱり日本で最高のプレーヤーと一緒のチームでできるという、こんなチャンスはホンマになかなか無いので。むちゃくちゃポジティブに今回やっています。

――宇田選手に聞きます。アメフトとは違う形で外国人とも戦ったこともある
◇宇田
そうですね。空手の世界選手権の日本代表には高校3年生で選ばれました。(2016年の第1回総極真世界選手権日本代表。一般の部重量級3位)。その時はアメリカ人の選手とはやる機会が無かったですが、過去には普通にアメリカ人と組手とかやっていました。

――そういう意味では、相手がアメリカ人だからと言って、気おくれや意識をしたりはしない
◇宇田
特にないですね。アメリカ人だからとか外国人だから、というのは特に考えたことがないです。どうせ、同じ人間だし。

――宇田選手は、175センチ110キロくらいで、サイズは無いのですが、日大の頃から「人に強いな」と思っていました。梶原さんから見てどうですか
◇梶原
強いと思いますよ。フィジカルにも強いし、彼なりの当たり方を持っています。僕もあまりサイズを重視したことが無くて、デカいから強いとか関係ないと思っています。どこまでこだわって自分のスタイルを突き詰めるかというのが大事。宇田は、ワンプレーワンプレー見ていると、そういうことを凄く考えているのだろうと、わかります。

――梶原さんはこう言っていますが、どう思いますか
◇宇田
その通りだと思います。今回のJAPANを受ける前に、自分がサイズが小さいということはもちろんわかっていましたが、「小さいと言っても、なんてことはない」と思っていました。今回選ばれたからには「アメリカ人を倒す」ために、僕のスタイルをそのまま突き通します。そしてそれがアメリカのフットボールに通用するかというのを確かめたい。

――写真を撮っていて感じるのは、宇田選手は格闘技的というか、ハードヒットで相手を倒すというスタイルなのかなと
◇宇田
格闘技ですね。確かに。
◇梶原
みなそれぞれにスタイルがあるよな。
◇宇田
それを見て、何かしらを取り入れて自分のものにしていくということです。

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■名   称: JAPAN U.S. DREAM BOWL 2023 (日本語表記:国際親善試合ドリームボウル2023)
■対戦カード:Japan All-Star Team(全日本選抜 60 名(選抜54 名+学生6 名)) vs.  Ivy League All-Star Team (アイビーリーグ選抜 51 名)
■試合形式: 1 Q 15 分の4 クオーター制/ NCAA ルール
■日 時: 2023 年 1 月22 日( 日) 13 時開始 (米国東部時間 1 月21 日 23 時)
チケットなどの詳細は、
Xリーグ公式サイト(https://xleague.jp/feature/dreambowl2023)まで

【小座野容斉】

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