三児の母で現役王者、佐藤綾子は“団体の未来”梅咲遥を倒し「これがディアナ」を見せる

女子プロレス団体「ディアナ」春の大一番４・29東京・後楽園ホール大会に向け、ＷＷＷＤ王者・佐藤綾子がディアナ愛を滾らせている。

同大会のメインイベントを張る佐藤はディアナ最高峰王座のチャンピオンであり、３児の母でもある。“精神的支柱”としてリング内外で団体を支える彼女に挑むのは、ディアナに新しい景色を創ると意気込む22歳の若きエース、梅咲遥。ディアナ新時代の到来を期待する声が聞こえるなか、それでも佐藤はベルトを守り、ディアナを支え続けると誓う。圧倒的ディアナ愛を胸に団体の頂点に立ち続けるつもりだ。

そんな佐藤との一問一答は以下の通り。

――４・29後楽園のメインイベントで若き挑戦者・梅咲遥とＷＷＷＤ防衛戦をおこないます。

佐藤「もちろん負けるつもりは一切ないです。正直、今回挑戦してくる遥は本当にいろんなところで活躍して、力をつけてて。ディアナのなかでも一番の稼ぎ頭っていうぐらい引っ張りダコで。その勢いのある後輩を私は、自分の団体の後楽園ホールという大きな会場で迎え撃つ。それ自体、はじめての経験なので」

――梅咲選手は今こそ自分が勝って、ディアナに新しい景色を創ると意気込んでいます。

佐藤「お客さんも遥が勝って、新しいチャンピオンが生まれてという結果を期待している人が多いかもしれないです。でも、そういう本当の勢いあるが後輩、しかもディアナ生え抜きの挑戦者を迎え打つということ自体初めてなので」

――すでにディアナの新しい景色は生まれてきていると？
佐藤「そうですね。それにいまディアナには若い練習生が増えていているし、上には京子さんやジャガーさんといったすごい方たちもいる。そういうディアナを、数ある女子プロレス団体のなかから選んでくれた後輩たちに、これがディアナなんだよっていうのを見せられる最高のチャンスだと私は思ってます。すごく楽しみですね」

――タイトルマッチである以上、勝たなければなりません。

佐藤「確かにいまの遥は実力的にも、勢いもすごい。だけど、ここで私が負けても本人のためにならないと思うので」

――どういうことですか？

佐藤「遥もいろいろ考えてるとは思うんですけど、この若さでベルトを取っちゃったらその先、いき詰まっちゃうんじゃないかなと思って。遥のためにも、まだ壁でいなきゃいけないなって」

――後楽園のメインで張ることにかんしては？

佐藤「私が後楽園のメインでシングルをやったのは朱崇花選手の試合（２０２０年10月11日）がはじめてでした。２００１年デビューだから20年近くかけて、やっと。でも遥はアイスリボンさんの後楽園で鈴季すず選手のベルトに挑戦して、いきなり後楽園のメインに立ってるじゃないですか（２０２０年10月31日＝当時キャリア１年７カ月）。すごく印象的だったのは「緊張しない？」って聞いたら、「いえ、緊張しないんです」って。私はいまでも後楽園のメインって聞いたら、ちょっとやばいというか緊張しちゃうので。ただ今回は自団体のディアナの後楽園、しかもタイトルマッチ。遥ももしかしたら今までにはない何かを感じてるかもしれないけど、私は私で、変に背伸びせずに」

――自然体で臨むと。

佐藤「はい。ディアナのスタッフの方からも「人には適材適所がある。あなたはこの団体の精神的支柱だから。あなたいなけりゃ、若い子はついてこない」って言っていただいて。私はそれを聞いて泣きそうになってしまって」

――存在価値を再確認できた？

佐藤「それを感じられました。遥のためにも、後輩たちのためにも、そうやって言ってくれる人たちのためにもまだ自分がやらなきゃいけない。ディアナには京子さん、ジャガーさんがいて、遥たち後輩がいて。私はディアナの中間管理職だなってずっと思ってたんですけど、精神的支柱になれてるんだと思って。頼りない部分もあるかもしれないけど、ベルトをもって、ディアナを引っ張っていくのは自分の役目だよなって、いまはそう思っているので」

――後楽園で防衛したあとのことで考えていることはありますか？

佐藤「ディアナと言えば京子さん、やっぱりみんなそういうイメージでいると思います。実際、ディアナイコール京子さんではあるんですけど、ディアナへの思いだったら私は京子さん以上にあると思うし、大事だと思っていて」

――ディアナ愛で言えば…。

佐藤「全然負けてないと思います」

――そういう意味では京子さんともベルトを懸けて闘ってみたいですか？

佐藤「許されるならやってみたい気持ちはありますね」

――師匠超えを懸けたタイトルマッチを実現させるためにも、４・29後楽園で梅咲選手に勝ってベルトを防衛しなければいけませんね！

佐藤「２０２３年、まだまだ自分が引っ張っていくよ！という結果をしっかり見せたいと思います！」

★４月29日（日）東京・後楽園ホール（11：30）
▼第６試合＝WWWD世界シングル選手権試合（30分1本勝負）
<王者>佐藤綾子vs梅咲遥<挑戦者>
▼第５試合＝WWWD世界エリザベス選手権試合（30分1本勝負）
<王者>ジャガー横田vs藪下めぐみ<挑戦者>vsKAZUKI<挑戦者>
▼第４試合＝スペシャルシングルマッチ（20分1本勝負）
井上京子vsウナギ・サヤカ
▼第３試合＝WWWD世界タッグ選手権試合（30分1本勝負）
<王者組>本間多恵＆尾﨑妹加vsマドレーヌ＆関口翔<挑戦者組>
▼第２試合＝ストロングスタイルプロレス提供試合（20分1本勝負）
タイガー・クイーン＆日高郁人vsスーパー・タイガー＆川畑梨瑚
▼第１試合＝シークレットキャプテンフォールマッチ（20分）
ななみ＆美蘭＆高瀬みゆき＆網倉理奈＆米山香織＆小林香萌vsデボラK＆Himiko＆中森華子＆笹村あやめ＆真琴＆沙恵