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2023-02-03

鈴季すず、スターダム2・4大阪で「プロレス界の顔になる!」ジュリア越え&フリー初のワールド奪取を宣言【週刊プロレス】

スターダム2・4大阪でワールド王者ジュリアに挑戦する鈴季すず

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女子プロレス「スターダム」真冬の大一番2・4エディオンアリーナ大阪で第15代ワールド・オブ・スターダム王者ジュリアに挑戦する二十歳の“狂乱娘”鈴季すずが史上初となる日本人フリー選手による赤いベルト戴冠を成し遂げ、「プロレス界の顔になる!」と宣言した。
現在は世羅&くるみとともにアーティスト・オブ・スターダム王座を保持するすず
 ジュリアと闘うため、すずがプロミネンスのメンバーとともにスターダムに殴りこんだのは1年前の今頃だった。
 
 アイスリボン時代、合宿所の同部屋で寝食をともにした“姉”ジュリアは‘19年10月、スターダム電撃移籍。何も言わずに姉に去られたすずは、ひとりアイスリボンに残され、あらゆる意味で苦しい思いをした。その時期があったから“現在の鈴季すず”があるとも言えるが、引退が頭をよぎるほど追い込まれた時期もあった。

その頃から積もり始めた「黒い感情」がすずを突き動かし、アイスリボン退団後、スターダムに殴りこみ。姉との禁断の再会を実現させ、スターダムファンに叩かれることもあったが、それでもジュリアと同じリングに立った。その模様を報じた週刊プロレス2月16日号は2022年で最もアクセス数の多い号になるなど2人の再会は大きな注目を集めた。昨年2月、スターダムに殴りこんだすずとジュリアの再会劇は週プロの表紙を飾り、2022年でもっとアクセス数のあった号になった
昨年10月、両者の3年ぶりシングルが実現。涙ながらに感情をぶつけ合う“姉妹ケンカ”は、ジュリアとすずの物語を追い続けたファンならずとも感情を揺さぶる一戦に。結果はドロー。それでも女子プロレスらしいドロドロした感情はこの時、昇華され、2人の闘いは新たなステージの突入。

2カ月にわたる過酷なシングルリーグ戦「5★STAR GP」初優勝を遂げ、12月にはスターダムの最高峰王座ワールド・オブ・スターダム王者となったジュリア。

スターダムをはじめとした女子プロレスのリングはもちろん、所属するプロミネンスではドリュー・パーカーを筆頭とした男子のデスマッチファイターと血みどろの闘いを積み重ねるなど彼女にしか歩めない狂乱の闘いを見せてきたすず。

妹が姉にケンカを売る形でジュリアとすずの通算4度目のシングルはスターダム真冬のビッグマッチ2・4大阪府立第一のメインイベントで、ジュリアが持つワールド・オブ・スターダム王座を懸けて実現することが決定。

今から約4年前、2019年3月27日にジュリアとすずの初シングルはおこなわれた。その時の観客数は50人(主催者発表)。「人生は自分で切り開くものなんだなって。何かに流されるんじゃなくて。最近それはすごく感じてます」(すず)。

ジュリアも、すずもその言動には賛否両論が付きまとった。それでも決して長くはないプロレス人生だから、自分で決めて、腹をくくって行動して、覚悟を持って闘ってきた。その結果が現在であり、2月4日の頂上決戦につながっていく。
昨年10月、3年越しで実現した一騎打ちはフルタイムドローに終わった
ワールド・オブ・スターダム王座はスターダム最高峰タイトルだ。その敷居は高く、過去に日本人で赤いベルトを巻いたのは所属選手と外国人レスラーのみ。魔物が住む四角いリングに、腕に自慢のあるフリー選手はことごとく跳ね返されてきた。

すず「最高じゃないですか。フリーの鈴季すずがワールド・オブ・スターダムのベルトを巻いて、赤いベルトの歴史に名を刻んでやりますよ!」

怖いもの知らずの狂乱娘はこう豪語する。2月4日大阪で闘うジュリアに対しても「ギンギラギンのジュリアで来い!」と通達。「そのうえで自分が勝って、赤いベルトをさらに違うステージに連れていってやるから」と“最高のジュリア”を超えると宣言した。

すずはこれまで数々の“ありえない”を見せてきた。もちろん2月4日も。二十歳の狂乱娘が初のジュリア越えとともに赤いベルト初挑戦&初戴冠を果たし、スターダムの歴史を変えてみせる。
デスマッチファイターとしても活躍
そんなすずとの一問一答は以下の通り。

――2・4大阪で組まれたジュリア選手とのワールド戦がいよいよ目前に迫ってきました! おふたりのシングルは3年ぶりに実現した昨年10月(15分ドロー)以来、4カ月ぶり。シングル戦績でいうとすず選手の3戦2敗1分けという結果に終わっています。

すず「最初(=スターダム参戦当初)ジュリアに抱いていた憎しみとか黒い感情は去年の10月に全部ぶつけて、スッキリできたので。いまは気持ちが切りかわって、イチレスラー鈴季すずとしてジュリアというライバルに勝ちたい。勝って、スターダムの、いやプロレス界の顔になってやる!っていう心境ですね」

――黒い感情だけじゃなく、センチメンタルな感覚もないですか?

すず「ないですね。ジュリアはいまだに私のことを妹にしか見えないとかって言ってる。その気持ちはわからなくはないし、他人への視線と、自分に向ける視線が違うのはすごい感じてる。でも、それはジュリアの問題であって、私は違う。〝妹とアツい試合ができたら〟みたいな気持ちでくるんだったらあの赤いベルトは間違いなく自分の腰に巻くことになるでしょうね。いまの鈴季すずはそんな甘い考えで勝てる相手じゃないから」

――アイスリボン時代、100人に満たないファンの前でやっていたジュリアvsすずが大阪府立第一のメインイベント、しかもワールド・オブ・スターダムを懸けておこなわれるということに関しては?

すず「そこに関してはマジすげー話だし、人生は自分で切り開くモンなんだなって思いました。何かに流されるんじゃなくて。最近、それはすごく感じてますね」

――今回の府立第一メインも自分の力で道を切り開いた結果ですね。

すず「自分は自分の思った通りの試合をしてるだけだし、その時の感情をその時の言葉で発信してるだけなので。それが現在につながっているというか」
ジュリアの持つワールド・オブ・スターダム王座に初挑戦する
――昨年の今ごろはスターダム名古屋に乱入するも「鈴季すずって誰?」という反応が大半で、時にバッシングも浴びていました。

すず「懐かしいですよ(苦笑)。スターダムに出るようになって、まだ1年も経ってないわけですから。でも、そういう批判だって自分の力で手のひら返しさせた自信があるし。そういう今の自分だったらジュリアにも勝てるし、赤いベルトも巻くことができる」

――自信があると?

すず「もちろん! 自信がなかったら挑戦してないですよ」

――ただ昨日、体調不良がアナウンスされました。現在のコンディションは大丈夫なんでしょうか?

すず「もうばっっっっちりですよ!!! お医者さんに、気合い入りすぎですねって言われたから!笑」

――スターダムはいま日本で一番規模の大きな女子プロレス団体です。

すず「そうですね」

――ワールドはそのスターダムの一番のベルトとされています。

すず「知ってます。日本の女子プロレス界で一番ってことは世界で一番のベルトだと思うから。その一番のベルト、鈴季すずが巻いたら面白くなるんじゃないですか? 絶対似合うと思うしね。ジュリアは何回挑戦して取ったんですか?」

――‘22年3月の朱里戦は挑戦失敗。2度目の挑戦となる‘22年12・29両国で王座奪還を果たしています。

すず「自分は一発で取りますから!」

――断言しましたね!

すず「赤も白もジュリアのタイトルマッチは全部見てきた
し、最近の全然勝てないジュリアも見てきてるんで。赤いベルトのプレッシャーの押しつぶされてるのか何なのか知らないけど、いまのジュリアは隙だらけですよ」

――隙だらけ?

すず「赤いベルトを自分の力で掴み取ったっていうのはちゃんと試合も見てるし、よくわかってる。あのベルトを簡単には手放さないぞっていう覚悟もあるんだと思うけど、妹発言とかエモい部分に気持ちがいってる状況だったり、2・4大阪に向けて気合い入れるためにやる!って言って臨んだ10人掛けも結局1勝9分けでドローばっかりだったし。赤のベルト取って安心しちゃってるのか、プレッシャー感じてるのか知らないけど、ぜんぜんジュリアらしくないなって」

――やる以上は最高のジュリア選手と闘いたい?

すず「そうですね、自分のなかでジュリアっていう存在はやっぱり大きいし、大阪府立第一っていうデカいところのメインを任された以上、それにふさわしいアツい試合をやって、赤いベルトを取りたいから」

――これだけ言われたらジュリアさんも火がつくと思います。

すず「ジュリアに火をつける方法は、多分誰よりも知ってると思うからね。朱里から赤いベルトを奪ったギンギラギンのジュリアで大阪は来い! そのうえで自分が勝って、赤いベルトをさらに違うステージに連れていってやるから」

――日本人のフリー選手がワールド・オブ・スターダム王座はいまだひとりも巻いたことがありません。

すず「最高じゃないですか。フリーの鈴季すずがワールド・オブ・スターダムのベルトを巻いて、赤いベルトの歴史に名を刻んでやりますよ! そして2月19日には佐々木貴、3月18日は竹田誠志、4月24日は葛西純っていうデスマッチファイターとの試合がもう決まってるんでね。赤いベルトをさらに真っ赤な血の色に染め上げてやるから楽しみにしておけよ!」

体調不良も吹っ飛ばし、元気いっぱいで2・4大阪に挑むすず
「スターダム12周年記念STARDOM Supreme Fight 2023~おおきにスターダム~」
★2月4日(土)エディオンアリーナ大阪(15:00)
▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合
<王者>ジュリアvs鈴季すず<挑戦者>
▼ワンダー・オブ・スターダム選手権試合
<王者>上谷沙弥vs渡辺桃<挑戦者>
▼ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合
<王者組>高橋奈七永&優宇vs舞華&ひめか<挑戦者組>
▼ベルト挑戦権争奪浪花ルーレットシングル勝ち抜き戦
【出場選手】岩谷麻優、向後桃、刀羅ナツコ、鹿島沙希、桜井まい、テクラ、中野たむ、なつぽい、白川未奈、マライア・メイ、月山和香、天咲光由、水森由菜、花園桃花、X(???)
※15名の選手による5分1本勝負のシングル勝ち抜き戦。選手が出てくる順番は“浪花ルーレット”により決定。オーバー・ザ・トップロープルールを採用し、引き分けの場合は両者失格。最後に勝ち抜いた選手が優勝。優勝した選手には好きなタイトルへの挑戦権利が与えられる
▼スペシャルシングルマッチ
橋本千紘vsMIRAI
▼6人タッグマッチ
朱里&壮麗亜美&小波vs林下詩美&AZM&レディ・C
▼TRIANGLE DERBY公式リーグ戦
スターライト・キッド&梅咲遥&琉悪夏vs葉月&コグマ&飯田沙耶

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