週刊プロレスで好評連載中のジュリア「お騒がせ症候群」。出張版第5回は、ジュリアが組んでみたいレスラーについて。週プロ2248号掲載の連載の最後にジュリアは「実は組んでみたい選手もいるんだよ」と注目発言。果たしてお騒がせ女が目をつけている選手とは誰なのか。そして、それはなぜなのか。第15代ワールド・オブ・スターダム王者時代にジュリアが経験した“ある後悔”を振り返りつつ、その胸の内を聞いてみた。
ジュリ番「前回の『お騒がせ症候群』の最後に組んでみたい選手がいると言っていました。誰なんですか?」
ジュリア「…高橋奈七永だ!」
ジュリ番「もっともったいぶるのかと思ったら、ド直球で明かしましたね…!」
ジュリア「出張版を出す理由が1秒で終わっちゃった(笑)。でも、もったいぶっても気持ち悪いだけだろ!」
ジュリ番「それはそうなんですが…。なぜ奈七永さんですか? しかも闘いたいじゃなく、組みたいと思う理由は?」
ジュリア「プロレスラーの仕事は個々の闘いだと私は思ってる。だけど、いま私はユニット(DDM)を引っ張らなきゃいけない立場にいるのも事実なわけよ。桜井(まい)は一緒にアーティストのベルトを巻けるぐらいまで成長してくれて、もう自力でいろんなことができるようになった。これはこれですごく楽しいし、幸せな事なんだよ。たださ、そういう立場も踏まえた上で、私もまだもっと学びたい事、吸収したい事がたくさんある」
ジュリ番「ジュリアさんは2017年10月デビュー。ベテランみたいな貫録を醸し出してますが、引っ張られる側でもおかしくはないキャリアなんですよね」
ジュリア「DDMを作った当時はデビュー2年。そのころからユニットをまとめる立場になったんだけど、頼れる先輩として朱里がいた。朱里みたいな上の選手とは闘って得られることもある。それと同じぐらい組むことによって得られるものも間違いなくあるのよ。朱里とタッグを組んでた時、それをすごく感じてたんだ。良い意味で自分のことだけ考えて、のびのび闘えるっていうのかな。朱里のトレーニングに対する姿勢、後輩に対する姿勢、プロレスに対する姿勢。横にいて話したり、背中を見る事で吸収できた。モチロン私とは全然違う部分だってあるから意見が合わない事だってあったけど、あの時間は自分にとって間違いなく有益だったし、無駄なことは1つもないって思えた。
もう少しでキャリア6年目になるけど、私だってまだまだ未完成。先輩から学びたいことがたくさんあるよ。そんな時ふと、スターダムのリングには高橋奈七永がいるなって。そして立場的にはどこにも属さず一人でポワッとしてるなって思ったんだ」
ジュリ番「奈七永さんは2022年8月から再びスターダムに参戦。全女イズムを体現する闘いで、かつての古巣で大暴れ。現在は若手にパッションを注入しています!」
ジュリア「高橋奈七永は最近NEW BLOOD(若手主体興行)に出て、次々と若手にパッションを注入している。試合の組み立て、受けの力強さ、若々しい声、スタミナ。若手連中もさぞかし勉強になるだろう。でも誤解を恐れずに言えば、大暴れはしてない。パッションを注入してるだけ」
ジュリ番「だけ」
ジュリア「もったいないんだよね。高橋奈七永にはもっとそれ以上の深いものがあるハズだから。(奈七永がデビューした1996年7月以降)彼女が積み重ねてきた経験、体に刻んできた闘いは現代女子プロレスの歴史そのものといって過言じゃないと思う。そんな彼女と所属の誰も一緒にやろうとしないなら、私が立候補してそれを吸収したい。パッションの奥深くにある、高橋奈七永のすべてを」
ジュリ番「昨年10月の後楽園ホール大会、そして同年11月のSHOWCASEとどろき大会で対戦はしていますが、ジュリアさんと奈七永さんが同じコーナーに立ったことは一度もありません」
ジュリア「そりゃそうだろ(笑)。高橋奈七永とは必ずシングルで闘うよ。でも、そんなシンプルに終わりにしたくないなって。前に、私が桜井とリング練習してる所に通りかかった高橋奈七永が立ち止まって、ニヤっと笑ったのを見たんだ。この人だったらどう教えるんだろう?て。最近、ふとしたときに高橋奈七永のことを考えちゃうんだよ!」
ジュリ番「恋ですね!」
ジュリア「違うわ(笑)。そうだ、知ってる? バリバリボンバーズ(ジュリア&テクラ&桜井のタッグチーム)って、高橋奈七永との闘いから生まれたタッグ名なんだよ」
ジュリ番「そうだったんですか?」
ジュリア「思い出したくもないSHOWCASEでの棺桶入棺即爆破マッチ。私たちDDMはロッシーもろとも棺桶にブチ込まれて爆破され、気付いたら真っ暗闇(苦笑)。そこから復活して『爆破されちゃったけど、バリバリ生きて、這い上がってやるぜ!』っていう意味を込めて、バリバリボンバーズにしたんだ!」
ジュリ番「ちゃんと意味があったんですね。あのダサい感じ、ジュリアさんがノリだけで名付けたのかと思ってました…!」
ジュリア「相変わらず私を小馬鹿にしてくるなジュリ番は。そうだよ、私はちょっとダサいのも好きなんだよ! そういえば高橋奈七永って何歳?」
ジュリ番「1978年12月生まれなので44歳ですね!」
ジュリア「ほほう、44歳でも高橋奈七永はバリバリなわけだ。年齢とか関係ないってつくづく思うよ。仮にウチらと組むことになったら、チーム名は『バリバリボンバーズDX』にするか(笑)。…冗談はさて置いて、プロレスっていつ何が起きるかわからないじゃん。例えばケガでタイミングを失ってしまうこともあるし」
ジュリ番「プロレスは危険と隣り合わせのジャンルですからね」
ジュリア「そうだよね。赤いベルトを取った時、高橋奈七永と絶対やりたいと思ってたんだ。まずは、倒さなきゃいけない奴らをぶっ倒して、しっかり防衛を重ねて、ベルトも自分自身ももっともっとでっかくなって、最高の状態で奈七永を指名する!って自分の中で決め付けてた。ところが、たった2回の防衛でベルトを落としちまって、その思いを届ける事はできなくなった。そういう悔しい思いはもうしたくないからね。自分の想いは自分自身で伝えていかなきゃなって。そして、思ってる事は思った時に口に出さないと意味がないなって。だからこそ、私は宣言させてもらう。高橋奈七永とシングルで戦いたい!そしてタッグを組みたい! ユニットの壁とか、会社の事情とかいろいろあって実現できないかもしれないけど…言葉にして残しておきたい」
ジュリ番「ジュリアさんのアツいメッセージが奈七永さんに届いて、リング上に反映されたらお騒がせした意味が出てきますね!」
ジュリア「実現しようがしまいが、本音をドンドンさらけ出していくのが私の仕事だぞ! この『お騒がせ症候群』もめいっぱい使わせてもらうからよろしく! ということで諸君、また会おう。アリベデルチ!」
ジュリアが保持するアーティスト・オブ・スターダム選手権試合など注目試合がおこなわれるスターダム6・25代々木第二大会の全対戦カードはこちら!
「STARDOM SUNSHINE 2023」
★6月25日(日)東京・国立代々木競技場 第二体育館(16:00)
▼アーティスト・オブ・スターダム選手権試合 ケージマッチ
<王者組>ジュリア&桜井まい&テクラvs岩谷麻優&葉月&コグマ<挑戦者組>
▼Queen’s Questvs大江戸隊 全面戦争 ケージマッチ~ルーザー・リーブ・ユニットルール
林下詩美&上谷沙弥&AZM&レディ・C&妃南&天咲光由vs刀羅ナツコ&渡辺桃&スターライト・キッド&鹿島沙希&琉悪夏&吏南
※ケージマッチはエスケープルールを採用し、金網から脱出したチームの勝利。最後に金網に残った1名がユニットを強制脱退となる
▼ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合
<王者組>MIRAI&壮麗亜美vs白川未奈&マライア・メイ<挑戦者組>
▼中野たむ&なつぽい&KAIRIvs舞華&鈴季すず&星来芽依
▼朱里vsジーナ
▼パッション注入マッチ
高橋奈七永vsHANAKO
▼羽南&飯田沙耶&向後桃vs月山和香&水森由菜&さくらあや