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2020-02-13

【2019スポーツカード大賞 13】1年経っても脳裏から離れないあの衝撃!

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毎年恒例のスポーツカード大賞! 今回もディーラーズ座談会で決定します。連載第13回は、ちょっと脱線しがち(?)な「インパクト部門」をお届けします。

〈参加ディーラー〉
佐伯 篤(SAトレーディング)
田村亮一(ミント神田店)
高橋高弥(ミント立川店)

 カードファンの皆様、1年ぶりのご無沙汰です!

 かつて「スポーツカード・マガジン」誌上で、2008年から行われてきたディーラーズ座談会も、とうとう12回目を迎えました。カード界のご意見番・佐伯篤氏を司会に、ミントからは、すっかりお馴染みとなった神田店の田村亮一店長と立川店の高橋高弥店長が今回も招集に応じてくれました。この顔合わせは2年連続2回目ということで、すっかり息の合った3人が繰り広げたトークバトル。

 平成から令和に変わった2019年を代表したのは、果たしてどんなカードなのか? 時おり脱線を繰り返しながらも、なんとか感動(?)のフィナーレを迎えた座談会の模様をお伝えします。全14回連載の第13回は、もしかしたら最も盛り上がる(?)インパクト部門。皆さん、鳥肌にご注意を!

〈これまでの連載〉

「ドラクエ」のラスボス感か
「ウメハラ」か…?

佐伯 さあ、お待ちかねの【インパクト部門】です。

田村 ここはサラッと話しますと、僕が正直にインパクトを受けたのは、BBMの西武チーム別のデザインなんです。

佐伯 全体的にポップな感じでしたよね。

田村 よく言えば(笑)。佐伯さんはよく時代をご存じだと思うんですけど、「天才!たけしの元気が出るテレビ」とか、80年代の原宿ファッションを彷彿させるダサさというか、あれを意識してやったんでしょうけど、なぜ西武で、あのタイミングで、という印象はありました。一昔前のBBMカードのような感じでしたよね。

佐伯 まさに、「タイムトラベル1985」のような(笑)。

田村 レギュラーカードは写真を大きめに使っていて、ちょっとだけ入っている帯がピンクと水色に近いブルーでした。あの選択は素人にはできないもので、まさに80年代後半のイメージですよ。

佐伯 狙ってやったんだろうか? ボックスはオーソドックスなデザインでしたよね。

田村 パッケージはむしろエポックっぽい感じで、まったく遊びがなかったんですけど、内容もシンプル路線かと思いきや、インパクト抜群でした。サブセットにも「NEW BLUE BLOOD」という新戦力を集めたものがあったんですけど、背景はドロドロした黒っぽい感じで、ルーキーも入っていたのに「ドラクエ」のラスボス感が満載で(笑)。

佐伯 言いたいことは分かります(笑)。

田村 BBMはどこへ吹っ飛んでいこうとしていたのか(笑)? たぶん何かに挑戦していたんだと思います。80年代はニューレトロとして再評価の波が来ていますけど、それに乗っかろうとしたのかもしれない。ちょっと時代を先読みしすぎたのかもしれないですね。

佐伯 やるなら、もっと振り切れてもよかったんじゃないですか(笑)?

田村 他では、ラグビーの真っ白いパッケージもインパクトはありましたが、BBMとしても本意ではなかったのだろうし、いろいろな事情があったんでしょう。

佐伯 ファンとしては少し残念でしたけどね。

田村 あとは、BBMのセットものシリーズの「Brilliant」ですね。一体、何作あったのか? 最後にソフトバンクが出ましたけど、王さんのサインが入っていたのはインパクトがありました。全体としてサインカードやレギュラーの出来は悪くなかったんですけど、チーム別の高級版をシーズン2回出すような内容でしたから、もう少し差別化をしてほしかったと思います。

高橋 私は女子プロレスカードの「TRUE HEART」に入っていた伊藤麻希選手のシークレット版ですね。2018年の「週刊プロレス」の裏表紙に使われていた写真を使用しているんですけど、チョコを全身に塗っているものだったんです。初めて見たのは1年近く前なんですが、いまだに脳裏に焼き付いているということで、見た目のインパクトは一番だったと思います。

田村 この格好をサウジアラビアでやったら、大変な国際問題になっちゃうよ(笑)。

高橋 出国禁止になってしまうかもしれないです(笑)。

佐伯 イチローのフォトバリエーションもそうでしたけど、シークレット版というのもポイントが高いですね。

高橋 表面に「secret」という表記が入っているのも面白いと思いました。この写真を使った直筆サインカードもあったんです。

佐伯 「TRUE HEART」にシークレットは何種類くらいあったんですか?

高橋 9種類くらいありましたかね。これ以外では、エポックの西武「ルーキーズ&スターズ」に入っていた1of1サインも印象に残りました。最初に見たとき、1of1だとは思わなかったんですよね。何かのサブセットかなというくらい地味なデザインで、これを1of1で押し切ってしまうエポックの強気な姿勢を感じました。

田村 強気ということでは、先ほどのBBMの西武チーム別のデザインと通じるものを感じますね(笑)。

高橋 あとは「インフィニティ」に入っていた梅原大吾さんの「ウメハラ」と片仮名で書かれた直筆サインカードですね。

佐伯 これも、なかなかのインパクトでしたよ(笑)。

高橋 ご本人はeスポーツの伝説的な選手で、ゲーム業界ではものすごい方なんですけど、サインカードに貼るシールということを理解されていなかったのかもしれないと思いました。でも、だれが見ても「ウメハラ」と読めましたよね(笑)。

佐伯 梅原さんがサイン自体を持っていないのかもしれないですよ。

高橋 確かに、その可能性もありますね。

田村 梅原さんは本当にすごい存在なんですけど、eスポーツをカードにすると、写真だけでは何をしているシーンなのかよく分からないですよね。電車にいそうですもん、こういう格好の人(笑)。

佐伯 今後、eスポーツのカードは増えていくんですかね。

 さあ、どれにしましょう。前回に引き続き、高橋君が女子プロレスについて熱く語ってくれましたから、伊藤選手のチョコまみれのシークレット版にしますか?

田村 BBMらしからぬ、このセクシー路線、私も異論はないです(笑)。「TRUE HEART」は制作者がものすごい愛と知識を持って作っているのが伝わってきますよね。好きなように作って、それがいい方向に行っている好循環の典型的な例だと思います。

佐伯 「TRUE HEART」は長い歴史のあるシリーズですからね。もしかしたら、ベースボールカードが「1stバージョン」と「2ndバージョン」に分かれる前からあるかもしれない。それくらい古いと思いますよ。

田村 2020年はいよいよ出ますよ。「ファイティング・ビューティーズ2020」!

佐伯 懐かしい! 「TRUE HEART」ができる前の女子プロレスカードですね(笑)。

高橋 最近、ミントでも「ファイティング・ビューティーズ2001」を仕入れたんですけど、買われていくお客さんがいるみたいです。女子プロレスは、古くからの根強いファンがいるんですよね。

田村 等身大パネルも当たります(笑)。

佐伯 あのパネル、反るんですよ(笑)。

高橋 佐伯さんの候補はいいんですか?

佐伯 私はあまり浮かびませんでした。チョコでいいですよ(笑)。

田村 この部門は高橋君に任せておけば面白い話をしてくれるという安心感がありますからね(笑)。

☆インパクト部門☆

伊藤麻希

レギュラーシークレット版

BBM女子プロレスカード2019「TRUE HEART」

「初めて見たのは1年前ですが、いまだに脳裏に焼き付いている」(高橋)

▷▷▷次回はついに最終回、スポーツカード大賞の発表です!

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