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2023-10-21

【陸上】U18U16大会・男子砲丸投で阿部佑樹が大逆転V 田村凪とのライバル対決制す

最終5投目に16m02をマークし初の全国制覇を果たした阿部(左)。田村(右)も最終投てきで記録を伸ばした(写真/中野英聡)

10月20日から22日まで3日間、愛媛県総合運動公園陸上競技場で開催されているU18・U16大会。U18男女各15種目、U16男女各11種目の計52種目が行われる。
初日は18種目で決勝が行われ、走幅跳、三段跳と投てき種目は3回の試技とトップ8決定後2回の合計5回の試技で勝敗が決まった。

U18男子砲丸投は1回目の試技を終え、阿部佑樹(柴田高2年・宮城)が15m34でトップ、続いて田村凪(開志国際高2年・新潟)が15m31で2番手につけた。4回目まで共に記録を伸ばせずに迎えた最終5回目。田村は15m40と逆転の一投を投じた。目の前で田村に逆転された直後に挑んだ阿部の最終投てき。回転投法で放たれた砲丸は大きなアーチを描き、15mラインを大きく越えた。
「自分が思ってもいなかった記録です。投げた瞬間いったかなという感じはしたけど、今までにない感覚でした。しっかり砲丸を押し切れました」
記録は16m02。今年9月にマークした自己記録を1m以上更新し、自身初の全国制覇を果たした。

中学時代からのライバルだったという阿部と田村。2021年の全日中男子砲丸投では、田村が4位、阿部は5位。今年のインターハイでは、田村が決勝に進出するも、阿部は予選敗退。今大会が行われる前の自己記録も田村が15m40、阿部は14m95と実力、実績共に田村が一歩前を歩いていた。

そんなライバル対決での初の制覇。全日中で5位という悔しさから、「高校で這い上がろうと思っていた」という阿部。「凪がいなかったら16m02の記録は出ていなかったと思う」と切磋琢磨してきた仲間に感謝を述べた。田村も「負けました」と悔しさをにじませつつ、阿部の言葉を聞くと、「僕も彼がいたから頑張れたし、モチベーションにもつながっていた」と目元を潤ませながらライバルの大ベストでの優勝を祝福した。

高校最終学年を迎える来シーズン。「来年は絶対勝ちます。だいぶ離されたけど」と田村が言えば、「インターハイでも優勝します」と阿部。2024年、福岡で行われるインターハイでの再戦を誓った。

文/常盤真葵 写真/中野英聡

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