５月20日に旗揚げする話題の女子プロレス新団体「マリーゴールド」。その中心人物であり、世界最大のプロレス団体「WWE」移籍もウワサされるジュリアが週刊プロレスで連載している「お騒がせ症候群」の番外編として、旗揚げ戦までの１カ月間で旗揚げメンバー（４月20日現在）の６人とトークバトルを展開。その第１弾として期待の19歳、ビクトリア弓月が登場。マリーゴールド移籍を機に昭和感漂うリングネームに変えた19歳はどんな選手なのか。マリーゴールドにまつわるアレコレにも触れながら２人が繰り広げた60分１本勝負のトークバトルを前後編に分けてお届けする（※後編は４月21日午前10時更新予定）。
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――旗揚げ会見が大きな話題を呼び、５・20後楽園の旗揚げ戦もチケット完売間近！ 話題満載の新団体マリーゴールド、反響も大きいのでは？
ジュリア 大きいですね。会見当日の夜でした。長い一日を終えて自宅に帰って、SNSを見たらトレンド欄に「ジュリア」「ロッシー小川」「引き抜き」って並んでて、なんでこの並びなんだよ！って（苦笑）。
――会見の最後に風香さん率いるアクトレスガールズ勢が乱入、マリーゴールド参戦を直訴しましたが、アクトレスサイドと見解が異なっていて、すわ引き抜きかと炎上。ジュリアさんがスターダムに電撃移籍した４年前にも同じような単語が並んだような…（笑）。
ジュリア 私は今回の件ノータッチだし、全然知らないっつうのに…。
――ということで始まりました、ジュリアvsマリーゴールド６番勝負！ 週刊プロレス本誌で連載中の「お騒がせ症候群」番外編として所属６選手とジュリアさんがトークバトルで激突、どんな選手か深掘りしてもらおうという趣旨です！ ということで第１回は19歳の新鋭、ビクトリア弓月選手です！
弓月 よろしくお願いします！
ジュリア よし、よろしく！さっそくだけどさ、なんでビクトリア弓月になったの？
弓月 えーと、自分がつけたわけじゃないので…。
ジュリア 小川さん？
弓月 はい。スターダムでのリングネームでは弓月だけだったんですけど、早い段階から小川さんのなかでは決めていたみたいで。自分でもまだ言い慣れなくて、ちょっと恥ずかしいです（テレ笑い）。
ジュリア 私も自分だったら恥ずかしいよ（笑）。だけど、インパクトがある。めちゃくちゃいいと思うよ。「弓月」だけだとちょっと地味な印象を与えるから。
――ビ、ビ、ビクトリア!?ってなりますよね（笑）。
ジュリア ドンナ・デル・モンド（＝ジュリアが結成したユニット名）だって最初は「何それ？」みたいな反応だったし、なつぽいも「なつぽい～？」だったけど、続けていけば当たり前になってくるから、引っ掛かりがあるほうが絶対いい。文句言うヤツはほっときゃいい。どんな名前にしたってガタガタ言うんだからさ。
弓月 ありがとうございます！ でもまだまったく慣れてなくて。
――イギリスのビクトリア女王からいただいた名前だとか？
弓月 そうみたいです。自分がビクトリアに改名するって言われる前から桜井（麻衣）さんとかは知ってたみたいで、「私もエリザベスにしようかな」とか言われて。
――完全にイジられてますね（笑）。
弓月 自分もまさかホントにビクトリアになるなんて思ってなかったです（苦笑）。
――弓月選手とかビクトリアさんとか、なんて呼ばれるのがいいですか？
ジュリア ファンの人も迷うだろうね。
弓月 個人的にはどっちでも。好きに呼んでくれたら私はうれしいです。ただ、最初のうちはビクトリアだと私がちょっと反応できないかもしれないんですけど（笑）。それかビクターとか？
ジュリア ビクター。ニックネーム的な感じ？
弓月 はい。
ジュリア いいじゃん。私も時々ジュリーって呼ばれるし。
――それ鈴木秀樹さんとか青木真也さんとかめんどくさい界隈の人たちしか使わないニックネームでは…。
ジュリア （無視して）スターダム時代は弓月とぜんぜん接点がなくて。深くかかわるようになったのが旗揚げ会見とか撮影とか、ここ２、３日なんだけど、少しずつわかってきた。ブッ飛んでる、普通じゃないよ。
弓月 えー！ どのへんがブッ飛んでるんですか!? めちゃめちゃ普通だと思うんですけど。
ジュリア まず冷蔵庫と冷凍庫の区別がついてない。
弓月 あ…。実家で使ってたのといま使ってる冷蔵庫の作りが違って…（と言い訳を続ける）。
ジュリア ある時小川さんにハンバーグを作ってあげたらしいんだけど、食べようとした時にはカチコチだったみたい（笑）。それに時代が令和になったとはいえ、プロレス界は上下関係は厳しい世界じゃないですか。
――粗相して、食らわした食らわされたみたいな話は男女問わず、いまでも聞きますね。
ジュリア ほかの子が弓月みたいな対応をしたら「なんだ、コイツは」ってなりかねない。だけど、この子のはちょっとクスッとしちゃう。
――みんなから、とくに上の世代から愛されるタイプですよね。
弓月 時々言われます（ニッコリ）。
ジュリア こういう時、普通は謙遜するけど、素直に受け入れるんだよ（笑）。
弓月 でも、だからか同世代からは嫌われがちで…。
――そこもわかってるのが素晴らしいですね（笑）。
ジュリア でもさ、上の人から好かれるっていうのはある意味才能だから。ただ、あまりに社会を知らない。上座下座とか知らないでしょ？
弓月 カミザ？（きょとんした表情）。
ジュリア そういう部分は私がちゃんと叩きこんでやりますよ、どこに出しても恥ずかしくないように。
弓月 嬉しいです！
――なぜスターダムを辞めてマリーゴールドに合流しようと思ったんですか？
弓月 小川さんについていきたい、小川さんが創り上げる女子プロレス、小川さんのプロレス脳にひかれたからです。
ジュリア 小川さんのプロレス脳ってなに？
弓月 …えー？
ジュリア おいおい（苦笑）。
弓月 直感です！ 小川さんについていけば間違いないなって。
――とはいえデビュー５カ月、19歳での退団＆移籍。迷いや不安はなかったですか？
弓月 ありました。直感で動くタイプではあるんですけど、ほかの人の意見に流されちゃうタイプでもあるので。去年の終わりぐらいから「今後どうなるんだろう？」みたいな感じになってたじゃないですか。
ジュリア 小川さんが辞めるとか新団体作るみたいなウワサが流れたもんね。
弓月 はい。その時、いろんな先輩方に話を聞いたりアドバイスをもらったり。誰が行くとか誰が残るとか、スターダムさんからは条件とかも出されて、私もどうしようどうしようってめちゃめちゃ迷って。けっこう重大なことなのに、他人に流されそうになったり。だから直感にしました、小川さんについていこうって。
ジュリア 小川さんと話すようになったのっていつ頃？
弓月 プロテスト合格してからです。デビューが決まってから小川さんがいろいろイジッてくるようになって。
ジュリア そうなんだ、私は小川さんにイジられることなんてないけどな（スネながら）。
弓月 ジュリアさんはちゃんとしてらっしゃるので…。
――19歳に気を使われてるじゃないですか…！
ジュリア …（苦笑）。
弓月 デビューしてからもいろいろアドバイスいただいて、自分も試合が終わったらどんなにバタバタしてても必ず小川さんに反省を聞くようにして。あ、この人すごいなって。
ジュリア 小川さんって的確なアドバイスもくれるけど、ときどき、え…？っていうことも言ってくるんですよ。そんな無茶苦茶なことやるの？みたいな。だけど、いざそれを実行すると、お客さんの反応で正しかったんだってわかる。ただ、パッと聞いたら無茶振りでしかないから、（小川代表のアドバイスを）実践できるかどうかは本人次第だけどね。あとはそれをどこまで自分らしくアレンジできるか。
――それを弓月さんは取り入れてきて、だから小川さんが創ったマリーゴールドに合流したと。
弓月 はい。あとは旗揚げなんて、普通経験できないし、経験してみたいと思ったので。人生１度きりだから、やりたいことやりたいじゃないですか。自分、プロレスを始める時もお父さんがけっこう反対してたんです。気持ちはわかるけど、自分のやりたいことやらせて！って言って、（プロレス界に）飛び込んだので。
――とはいえ、ブシロード傘下のスターダムなら安心安泰だったりするじゃないですか。
弓月 給料面とか、ちょっと不安だなとは思いました。だからお父さんも（スターダムに）残ってほしかったんだと思います。安定を捨てるのって、親としたら心配だと思うし。
ジュリア しかも19歳だしね。
弓月 でも自分で決めないと後悔するので。
ジュリア 親御さんを心配させないためにも頑張らないとだな。
――マリーゴールドという新しい団体でやりたいことや目標ってありますか？
弓月 なんかブッ飛んだことやりたいです。スターダムにはスターダムのルールがたぶんあって、そこじゃできなかったことを。小川さんだったらいろんなことやらせてくれると思うので。私、ジュリアさんと試合したことないので闘いたいです！
――急に！
ジュリア タッグも含めて（弓月とは）一回も試合したことないね。
弓月 シングルでも闘いたいし、タッグも組んでみたいです！ほかにも闘いたいひとはいっぱいいますけど、自分がもしベルトを取ってチャンピオンになったら…。
ジュリア ベルトないけどな（笑）。
弓月 あ…（苦笑）。もしかしたらできるかもしれないじゃないですか！ その時はジュリアさんと（防衛戦を）やりたいですし、海外に行きたいです、私。ジュリアさんを見て、すごい！と思ったし、自分も世界に飛び出したいなっていうのがあって。
ジュリア ま、私レベルになるのは頑張っただけじゃちょっとなかなかなれない部分もあるかもしれない（ドヤ顔）。でもそういう気持ちがあるなら頑張ればいい。教えてあげれることは教えてあげるよ。
――というジュリアさんからのメッセージをしり目に、弓月選手は無心でお肉を食べています（笑）。
ジュリア おい！ドヤ顔で偉そうな事語っちゃったよ！聞いてないのかよ！…こういうヤツなんですよ、何も考えてない（苦笑）。
弓月 牛タンおいしいなって思って…違う違う！ ちゃんと聞いてます！ ただこうやってお話するのはじめてなので緊張しちゃって。
ジュリア 嘘つくな、緊張なんて１ミリも感じてないだろ！
※前編はここまで。後編は４月21日（日）午前10時公開予定
