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2024-07-28

【マリーゴールド】MIRAI&桜井麻衣、7・30タッグトーナメント制覇へ蝶野正洋と“電撃合体”。STF伝授の桜井「絶対優勝します!」【週刊プロレス】

蝶野にSTFを伝授された桜井。MIRAIとともにタッグトーナメント優勝を誓った

マリーゴールドのMIRAI&桜井麻衣が28日午後、神奈川県下で“黒のカリスマ”蝶野正洋を招へい。7・30後楽園ホール大会でおこなわれるツインスター初代王者決定トーナメントに向け、秘密特訓を敢行した。
蝶野とともにガッデム!ポーズを決めたMIRAIと桜井
ミライサクが女子プロ界の夏女になる。

 マリーゴールド7・20新木場で開幕した初代ツインスター王座決定トーナメント。7・30後楽園では準決勝及び決勝がおこなわれ、MIRAI&桜井は準決勝で野崎渚&CHIAKI組と対戦。ここを突破すれば、青野未来&翔月なつみ組vs天麗皇希&後藤智香の勝者と決勝戦で激突する。

熱中症警戒アラートが出るほどの猛暑日が続く昨今、過酷な闘いになると予想される。それでも7・13両国で勝利をつかめなかった2人は今回の初代タッグ王座決定トーナメントに懸けている。絶対に勝たなきゃいけない大一番。自分たちだけの力ではもしかしたら足りない部分があるのかもしれない。それなら――この日、神奈川県下のジムを貸し切ったMIRAI&桜井は明らかに緊張の面持ちだった。なぜか。その答えは“黒のカリスマ”蝶野だった。

知人を介してホットラインを持っていたMIRAIが打診する形で2人の前に現れた蝶野は、マリーゴールド参戦中のドイツ人レスラー・ボジラの父と海外遠征時代につながりがあった関係からマリーゴールド7・13両国国技館大会をリングサイドで観戦。「昔ながらの闘いがあった」と振り返る黒のカリスマはMIRAI、桜井に関しても「能力が高いし、頑張ってるなと。ビジュアルもいいし、おじさんたちが集まってるのもわかる(笑)」と高く評価する。
桜井にSTFのかけ方を手取り足取り指導する蝶野
蝶野は2017年より休業に入っており、世代的にはMIRAI、桜井とかぶっていない。まして黒のカリスマがいわゆる女子プロレスに触れるのはマリーゴールドが初めて。

それでもMIRAIも桜井も映像で見た蝶野のファイトにクギ付けになり、昨年2月の武藤敬司引退興行でサプライズ的におこなわれた最後の“武藤vs蝶野”を会場で生観戦し、強烈な刺激を受けていた。それだけにこの日の”電撃合体“は2人にとって大きな後押しになる。

特にSTFを普段から使っている桜井は蝶野に直接指導を志願。黒のカリスマも快く応じて、“鉄人”ルー・テーズから教わった自身の代名詞を手取り足取り指導。足のロックにポイントを置き、単なるつなぎ技だけではなく決め技にもなりうる正調STFを伝授。蝶野伝説が始まった1991年のG1を熱狂させ、2023年の武藤引退試合で歴史的名シーンを描いたSTFが時を経て、マリーゴールドのシン・超貴婦人に伝授されるとは誰が想像しただろう。

MIRAIはロックアップやロープワークなど基本的な指導に加え、桜井に指導する流れで蝶野のSTFを実際に受けたこともあり、こちらも感動しきりで「オーラすごい感じました。蝶野さんの試合の映像とか見てたし、武藤さんの引退の時の試合も会場で見てたし。一緒にロックアップして、STFもかけられて、凄すぎるなって。これは絶対ベルト取らないといけないですよね。そして、ベルト取ってご報告に行ってきます!」。桜井も「武藤さん引退興行の時、蝶野さんがSTFやられてるの生で初めて見て、すごい感動したんです。そのSTFを教わったわけですから優勝しないわけにはいかないですよね。STFで決めてやる!っていう気持ちで頑張ります。優勝絶対します!」と燃え上がるばかり。
蝶野のSTF
蝶野は「絶対優勝してベルト取ってこい、オラ!ガッデム!」とエール。これに必要以上に燃え上がったMIRAIは気合のビンタを熱望。バラエティ番組で数々の芸能人を震え上がらせてきた気合のビンタを叩き込まれて、秘密特訓の直前に購入したばかりだいうサングラスがブッ壊れるアクシデントもあったが、それでも黒のカリスマに感化されたミライサクの2人はトーナメントを制し、ツインスター奪取を蝶野に報告すると約束した。

「じゃあがんばって。(ベルト奪取の報告)楽しみにしてます」と言って去っていった蝶野に最敬礼したMIRAI&桜井。黒のカリスマに捧げるタッグトーナメント制覇、そしてツインスター初戴冠は実現できるのか。注目のマリーゴールド後楽園ホール大会は7月30日、午後6時30分、ゴングが鳴る。
MIRAI&桜井のタッグチーム、ミライサクはトーナメント優勝できるのか
そんな蝶野、MIRAI、桜井のやり取りは以下の通り。

MIRAI&桜井「蝶野さん、本日はよろしくお願いします!」

蝶野「こちらこそよろしく」

――どういう経緯で蝶野さんが…?

MIRAI「自分の知り合いの方に紹介されて少し前にお会いさせていただいたんです。7・13両国国技館大会も見に来てくださいましたし」

蝶野「(蝶野が若手時代に滞在していたドイツ出身の)ボジラちゃんつながりで。彼女のパパが知ってるドイツ人レスラー(ウルフ・ヘルマン)で、その絡みで連絡があって。ボジラちゃんが最初に来た時もお父さんに会ってて、(7・13両国にあわせて)また日本に来てるということで連絡があったんだけど、大きい試合があるから見に来てくれと。もちろん行くよと。それで家族と見に行ったんだけど」

桜井「ご覧になっていかがでしたか?」

蝶野「おもしろかったですよ。最近、男子のほうもチョコチョコ見に行ったりしますけど、マリーゴールドは昔ながらの闘いをやってる団体だなと。すごいレベルも高かったし、基本もしっかりしていて。女子だからね、(激し過ぎて)ちょっと心配になる時もあったけど、一生懸命闘っていた。プロレスは闘いを見せるものだから。いまはどちらかというとイベント的というのかな、笑いを入れるのが普通になっていて、俺なんかは“入れ過ぎてる”なと感じることがあるんだけど、両国にはそれがなかった。パフォーマンスの部分はパフォーマンスの部分(アクトレスタイム)で工夫してるなと思ったしね。だからおもしろかったですよね。子どもたちも女子プロレス初めてだからどうかなと思ったけど、みんな楽しんでましたよ」

――蝶野さんが女子プロレスとかかわることは珍しいですよね?

蝶野「ほとんどない。女子というか、プロレスの興行を第1試合からイスに座って見るなんて、初めてじゃないかってぐらいですよ。みんなレベルの高い試合をしてるなと。WWEからきてた子は技が正確だし」
蝶野はマリーゴールド7・13両国をリングサイドで観戦した
――MIRAI選手、桜井選手は?

蝶野「2人とも運動能力が高いなと。(桜井は)タレント業から入ってきたんでしょ? 能力が高いし、頑張ってるなと。ビジュアルもいいし、おじさんたちが集まってるのもわかりましたね」

桜井「自分たち、7・30後楽園でタッグ王座を決めるトーナメントに出るんです。G1を3連覇したり、蝶野さんは夏男と言われてきたと思うのですが?」

蝶野「夏と言っても両国国技館であったり、後楽園ホールとかいまの会場は涼しいから大丈夫だと思うけどね。だから普段の体調管理になるのかなと。まぁ俺たちの世代は暴飲暴食で不摂生して体調崩したりしてましたけど、いまの人たちはそういうのはなさそうなんでね」

MIRAI「トーナメントを勝ち上がっていけば1日2試合になるんです」

蝶野「決勝のことは考えなくていい。とにかく最初の試合を乗り切ることだけを考える。2試合目って体があったまって、思った以上に動けるから。だから先のことは考えず、まず最初の試合。1試合目にすべての力を注いで、できるだけ短い時間で取ったほうがいい。相手も2試合あるんでしょ?」

桜井「はい、そうです」

蝶野「条件は一緒だから。決勝のことは考えずに。2人の試合見たけど、体力はあると思うから。全然問題ないと思うよ」

桜井「蝶野さんが闘う時大切にしてることって何かありますか?」

蝶野「最近、(試合を)やってないからわからないなぁ」

MIRAI&桜井「(苦笑)」

桜井「自分も含めてファンを熱狂させてきたと思います」

蝶野「でもね、大事な試合になればなるほど周りはまったく関係ないんだよね。相手も関係ない。自分との闘いというのかな。試合に集中するからだと思うけど、まったく(ファンは目に)入ってこない。普段は客席にアピールしたりするけど、大切な試合の時は外していく。ホントは(ファンに)気がいかなきゃいけないんだろうけど、大切な試合の時は外していい。闘う姿を見せれば、客は勝手についてくるから」
蝶野のビンタを食らい、サングラスが壊れたMIRAI
――MIRAIさんは聞きたいことありますか?

MIRAI「どうやったら強いオーラというか、カリスマ性が得られるんでしょうか?」

蝶野「出てたよ、2人とも。あれだけのすごいことをやってるから、お客さんはリスペクトしてるよ。それは感じるんじゃない、やってて。逆に『わかってくれてるかな?』『どうかな?』なんて感覚こそ必要ない。それだけのもの持ってるんだから。誰がメインイベントに立ってもおかしくないところに来てるけど、上と下の違いっていうのは場数であったり、自分の決め技、魅せ技がどれだけ正確で、説得力があるか。ちょっとしたところだと思うよ」

桜井「自分は蝶野さんのSTFを使わせていただいていて。いまおっしゃった説得力だったり、正確さというのを教えていただきたいと思ってるんですが、ご指導いただけますでしょうか?」

この桜井の言葉をキッカケに蝶野は桜井にSTFを手取り足取り指導。MIRAIを練習台に、現在桜井が使っているSTFとは異なる、“鉄人”ルー・テーズから教わった蝶野式STFを伝授される。足のロックをひとつのポイントにあげ、繰り返し教わった桜井は「すごく充実した時間でした、蝶野さんから教わったSTFで必ず勝ちます!」と宣言。一方、MIRAIは具体的な技の伝授こそなかったが、ロックアップのやり方やロープワークなど基本的な部分を“黒のカリスマ”から教わり、大興奮。興奮が過ぎて、この日の練習前に購入してきたというサングラスを懸けると、「蝶野さん、ビンタお願いします!」と熱望。バラエティ番組「笑ってはいけない」シリーズで強烈なビンタを繰り出してきた蝶野は「よし、気合をいれろ!」と張り手。サングラスのツルがブッ壊れてしまうほどのビンタを叩き込んだ。
蝶野はロックアップも指導
その後、蝶野から送られた「タッグトーナメント、2人ともがんばって!」というゲキにMIRAIは「絶対優勝します!」。桜井も「庶民からベルトを取って、わたくしたちが初代チャンピオンになりますわ!」と高らかに宣言した。

さらに桜井は「今日のこの時間が貴重過ぎて……。子どもの時にテレビに出ていた蝶野さんってホントに怖い人ってイメージがあったんです。自分がプロレスラーになって、蝶野さんのインタビューとか見ると、メチャクチャいい人だし、頭がいい人なんだなって。今日お会いして思ったのは、営業妨害になっちゃうかもしれないけど、ホントにやさしい人だなって。絶対チャンピオンになって報告しなきゃなって思いました。
(夏男ならぬ夏女になれそう?)なります。雨女だけじゃないってところを見せて、マリーゴールドの夏女になります!」

MIRAI「自分は桜井にSTFの気配を感じたら絶対(もうひとりの選手を)止めるので。任せてください! やります! 自分たちが優勝します!」
トーナメント準決勝は野崎&CHIAKI組と対戦
「MARIGOLD SUMMER GOLD SHINE2024」
★7月30日(火)東京・後楽園ホール(18:30)
▼初代ツインスター王座決定戦
◎青野組対天麗組の勝者vsMIRAI組対野崎組の勝者
▼初代ツインスター王座決定戦・準決勝
◎青野未来&翔月なつみvs天麗皇希&後藤智香
◎MIRAI&桜井麻衣vs野崎渚&CHIAKI
▼パッション注入スペシャル◎高橋奈七永vsボジラ 
▼ジュリア&Sareeevsビクトリア弓月&田中きずな
▼松井珠紗&南小桃vsマイラ・グレース&ゼイダ・スティール
▼石川奈青vs瀬戸レア
【前売り券】https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=51292
STFを仕掛ける桜井

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