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2024-08-18

気が狂いそうなぐらい考えた恩人ジュリアとの決別マッチへ、桜井麻衣が必勝宣言「ジュリア中心のマリーゴールドは私がブッ壊します」【週刊プロレス】

8・19後楽園で実現するジュリアとの一騎打ちに向け、赤裸々な思いを明かした桜井

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女子プロレス団体「マリーゴールド」のシン超貴婦人、桜井麻衣がプロレス人生最大の大一番に挑む。

 マリーゴールド8・19後楽園ホール大会で組まれた桜井vsジュリアの一騎打ち。8・25新木場大会をもって日本マット界を離れ、世界最大のプロレス団体「WWE」移籍が決定的とみられる団体の絶対エース、ジュリアはプロレスラー桜井麻衣の礎を築いてくれた恩人であり、リングを降りれば「家族」というほど強い絆を紡いできた。

 そんなジュリアだから桜井は一騎打ちを望み、ジュリアも実質的な日本ファイナルとなる8・19後楽園を闘いの舞台に選択。両者にとって通算3度目の、おそらく最後になるであろうシングルマッチが決まった。

 そんな決戦前日、桜井は都内の屈指のパワースポットと言われる小網神社を訪問。節目節目に訪れているという強運厄除の神さまに手を合わせ、心気を整えた桜井はおみくじにもトライ。するとそこには「勝運以外もすべてにおいての幸運期」などと記されており、シン超貴婦人様はゴキゲンに。ジュリアとの通算シングル戦績は2戦1勝1敗。年下の恩人に報いるために、絶対エースが去った団体の未来のために、なにより自分自身のために――桜井はジュリアからの勝利を誓う。「ジュリア中心のマリーゴールドはブッ壊します、私が」。こう言い切った桜井、覚悟のインタビューをお届けします。
小網神社を訪れた桜井
桜井 明日8月19日、後楽園ホール大会でジュリアと、たぶん最後になる一騎打ちが決まったあの日(7月30日)から、ジュリアのことを考えなかった日はなかったです。気が狂いそうになるぐらい考えてました。楽しみもあり、重圧もあり、緊張もあり、アメリカに行ってしまうことへの寂しさもあり。いろんな感情があります。だけど、私はマリーゴールドに残る身として絶対に負けられない。

 昨日(8月17日)の記者会見で「勝つことが最大の恩返し」と言ったら、ジュリアにはそんな甘いモンじゃないって言われたけど、この言葉が甘いかどうかは私が試合で、結果で見せるので。

 ジュリアと一緒に過ごしたこの3年弱、私にとっては10年にも20年にも感じるぐらい濃くて、濃密な時間だった。プロレスラー桜井麻衣がいまあるのは間違いなくジュリアがいたからだし、リングを降りてもどれだけの時間を一緒に過ごしてきたか。私にとってジュリアは家族だと思ってる。

正直言えば、以前はそんなジュリアを頼っていた部分が間違いなくありました。だけど、マリーゴールドに来たのはそんな関係性をブッ壊すため。ジュリアを倒すために私はここに来た。ジュリアには絶対負けないって気持ちを持ちながらやってきた。

ジュリアが言うように私は不器用だから、うまくいかないことも多かったと思う。対してジュリアは強い意志を持った人だし、オイシイところを持っていくがうまい人。だけど、今回ばかりはそういうのも私は持っていかせない。そういう強い意志を持って闘う。気持ちで負けない、絶対に。いままで見せたことがない桜井麻衣を感じさせて、勝ちます、必ず。
17日におこなわれた記者会見にて
 マリーゴールドに来てから私は悔しい思いをたくさんしてきた。…庶民の皆様だったら美徳なのかもしれないけど、自分はレスラーなので優しい部分とか、自分を殺してでも他人のためになることをしてしまうとか(そういう要らない部分をみせてきた)。でも今回、ジュリアとの闘いを気が狂いそうになるぐらい考えて、もう覚悟が決まったというか。心を鬼にする。

こんなこと言いたくないけど、今までの私はお客さんよりも、選手にどう思われるか、団体の人にどう思われるかとか、そっちを気にし過ぎる部分があった。あとで何か言われるのヤダな、嫌われるヤダなって。でも(仲間内で)嫌われるのとお客さんを楽しませるの、どっち取るの?って言われたら、いまは迷うことなく、お客さんを楽しませたい、身内から嫌われるのなんてどうでもいいって思えるようになった。

そういう意味でも変わった桜井麻衣をジュリアにぶつけられると思う。もしここで何も残せなかったら、もしここでジュリアに負けることがあれば貴婦人の生活を捨てて、庶民の生活をするぐらいの覚悟でいます。泥水すすって石川(奈青)さんみたいな生活を。

(勝つイメージはできている?)できてます。今まで見せたことがない桜井麻衣という部分で言うと、いくつか新しい技を考えていて。それが決まればジュリアでも倒せるっていう技を。私、後楽園のメインでシングルで試合をするの初めてなんです。ジュリアはこれまで後楽園だけじゃなく、両国国技館とか日本武道館のメインを経験してきてる。私はその試合を間近で見てきた。どれも激しい試合だったけど、その領域に踏み込む覚悟もできた。

お客さんは、ジュリアはトップレスラーで桜井はまだまだ成長過程って見ているかもしれないけど、成長過程っていうことは試合の途中でも成長できるから。ジュリアとの闘いの1分、1秒でも私は成長する。お客さんもジュリアも驚くんじゃないですか、これ桜井が勝つんじゃね?っていうところまで持っていきます、必ず。
2023年3月26日におこなわれた2度目のシングル。オーバー・ザ・トップロープながら桜井はジュリアにシングル初勝利を収めた
そして、もうひとつ。マリーゴールドを旗揚げしてからずっと違和感を覚えてきたのはジュリアは絶対、ジュリアの発言に誰もなんの疑問も抱かないことなんです。ジュリアの言ったことに誰も何も言えない空気感。すごく違和感を覚えるし、イライラする。なにジュリアにビビッてんだよ?って思っちゃう。

勝って恩返しなんて甘いこと言うな? 私にとってジュリアは何をしてでも恩返ししなきゃいけないぐらい大事だし、大きな存在だから。ジュリアだって間違いを言うことだってあるし、考えとか主張はひとそれぞれ。私には私の考えがあるし、ジュリアの考えがすべてだとは思わない。ジュリアだって弱い部分絶対あるし。

もちろん尊敬はしてます。だけどジュリアに敵が多いのも知ってるし、トップに立つためにはそういうのも通らなければいけない道だってわかってるし。上に立つ人って誰かに慕われるのと同じぐらい誰かに嫌われるものだって言うのもわかってる。

見てると、お客さんもジュリアには突っ込みにくい感じがあるんじゃないですか? そんなのおかしいですよ。だったら私がブッ壊します、あなた中心のマリーゴールドを。ジュリアがいなくなったら、また新しいマリーゴールドが生まれるから。ジュリアのマリーゴールドは終わり。8月19日から新しいマリーゴールドが生まれるんで。ジュリアがアメリカに行かず、ずっとマリーゴールドにいたら、ジュリア一強の団体になってたと思う。だけど、いなくなることで、いい面もたくさん出てくるって私はポジティブに考えてて。いろんな人が出てくるチャンスでもあるなって。どうなっていくんだろうって読めないのも楽しみです、もちろん自分自身も含めて。
おみくじを引いた桜井
(プロレス人生のターニングポイントになりそうだが?)そうですね。こんな大きなチャンス、経験を与えてくれたのはジュリアには感謝しかない。それにたぶん、この試合が私とジュリアの最後の試合になると思うので。私は悔いが残らないように120%の自分をぶつけるし、ジュリアが私に伝えたいメッセージを試合を通じて感じたい、感じなきゃいけないですよね。

だって私は8月19日で終わりじゃないから。これからにつなげるためにも全部受け止めたいし、そのうえで私がジュリアに勝つところをお客さんには見てほしい。桜井やったね!って思ってもらいたいです。

(8・19後楽園はチケットも好調。札止めも近いと聞きますが?)そこに関してはホントにうれしい。正直言えば実力面とかネームバリューで考えたらジュリアのラストにふさわしい人ってほかにもいたと思うんです。にもかかわらず、ジュリアは自分を選んでくれた。そんな私とジュリアの試合を見たいと思って、お客さんもチケットを買ってくださって、見に来てくれる。超満員の後楽園、旗揚げ戦の時みたいな熱気を感じられるかもっていうのはすごくうれしいです。お盆明けの平日、月曜日の夜っていうタイミングでみんな足を運んでくれるわけですから。期待以上の試合を見せなきゃいけないなって思ってます。

(決戦前日の8月18日、神社にお参りに来たが、理由は?)大事な試合の前は必ず行ってるんです。例えばマリーゴールド旗揚げ戦の前も行ってて、私はあの時、メチャクチャ体調を崩してたんですけど、それでもお参りに行ったら体調はすこぶる良くなって。まぁ試合は自分の思うようにはならなかったんですけど、体調面はすっごい良くなったんです。その後も何かあるたびにお参りに来ていて。
必勝祈願をした桜井
(ご利益があると?)仕事に関しては結局、自分みたいなところがあるから一概には言えないんですけど、金運とか健康運とかすごい良くなったなって気がしてて。最近マリーゴールド、みんなケガが多くて。練習中も含めたら、みんなケガしてる。だけど、私は守られてるからか大きなケガは一切ないので。

それに今日、勝負事を占うおみくじを引いたら、大吉、大必勝が出たので。勝利への導きですわ。お参りして心洗われたし、おみくじ引いて気分がいいので。ホントに自信がみなぎっています。

ジュリアの存在があったから、いまの自分がある。それはゆるぎない事実だし、いつかくると思っていた別れがついにきたなっていう悲しさもある。これが最後になってしまうかもしれないという気持ち、これからのマリーゴールドは自分が引っ張っていくという思い、いろんな気持ち全部をぶつけます。ジュリアとの決別の試合、私が絶対勝ちます」
8・19後楽園のメインでジュリアvs桜井はおこなわれる
「MARIGOLD SUMMER GOLD SHINE2024」
★8月19日(月)東京・後楽園ホール(18:30)
▼ジュリア・カウントダウンFINAL◎ジュリアvs桜井麻衣
▼ユナイテッド・ナショナル選手権試合◎<王者>青野未来vs天麗皇希<挑戦者> ※初代王者初防衛
▼高橋奈七永&後藤智香vs中島安里紗&Sareee
▼イリミネーションマッチ◎林下詩美&MIRAI&ビクトリア弓月&田中きずなvsCHIAKI&ボジラ&マイラ・グレース&ゼイダ・スティール
▼3WAYマッチ◎翔月なつみvs松井珠紗vs石川奈青
▼デビュー戦◎勇気みなみvs南小桃
7・30後楽園でジュリアと桜井のシングルが決定した

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