中川 僕のアイテム部門の候補はちょっと少ないんですけど、 一番よかったのはシリーズとしての「TOPPS NOW」ですね。これは先ほども高橋店長が言った通り、やっぱりリアルタイムで大谷選手の活躍がすぐにカード化されたということは大きいと思います。特に2024年はヤンキースとドジャースという名門チームのワールドシリーズでしたからね。僕はヤンキースを応援していたんですけど(笑)、そのワールドシリーズを勝った時のカードがすぐオンラインで発売されました。これはすごいと思いますし、その興奮をすぐ買えるという点で、僕はこの一連の「TOPPS NOW」を選びました。
そして同じような流れで、シリーズとしての「EPOCH ONE」も挙げたいです。こちらはエポック社がやっている「TOPPS NOW」のようなカードなんですけど、その中でもベイスターズ関連ですよね。ちょっと2024年はファンの盛り上がりもすごかったので、特にソフトバンクを倒した時の日本一カードを推したいです。
佐伯 その時のカードは何枚ぐらい発行されたんですか?
中川 すいません、それはちょっと……。
高橋 そのカードを買った人は裏面に発行枚数が書かれているので分かるんですけどね。
中川 僕も現物は見たことないので分からないです。
高橋 メーカーは公表していないですからね。
中川 ただやっぱりプロ野球ファン、そのチームのファンだったらとんでもなく楽しいシーズンだったと思うので、 僕はこのカードをかなり推しています。厳密に言えば、アイテムというよりシングルカードというカテゴリーになってしまうかもしれないのですが。
佐伯 横浜の日本一も確かにすごい盛り上がりでした。
中川 26年ぶりの3度目ですか。最初は一方的な展開になりそうかな?と思ったんですが、それが第3戦から流れが変わると最後はもうすごい勢いでした!
佐伯 じゃあ、私もよろしいでしょうか。さっきも出ましたけど、「NPB CHROME」。この中にイチローの「マジェスティックモーメント」というサインが入っていて、種類も多かったんですよね。 枚数はそんなに多くないんですけど、オリックス時代の写真のシリーズになっていて、これがなかなか好評でした。それ目当てに「NPB CHROME」を買う人も多かったと思います。
あとは私もBBMの「プロ野球90周年カード」。そして、今年は「
FUSION」がよく売れたんですけど、なんか1ボックス6000円とか言われると、もう一昔前のように感じてしまって(笑)。改めてボックスを手に取って、「これが6000円なのか」と思うと、素直に感心してしまいました。2024年に、この内容を6000円で出せるのはすごいことですよ。確かにEPOCHの「ラグジュアリーコレクション」もよかったですけど、ボックスは2万5000円くらいするわけですからね。この安い価格で内容も十分に楽しめるというのであれば、基本のアイテムとして「FUSION」を改めて見直したいと思いました。2024年くらいに絶対8000円になると思っていませんでしたか(笑)。
中川 「
1stバージョン」「
2ndバージョン」の流れで言えば、みんなそんな意識はあったかもしれないですね(笑)。
佐伯 それが2024年も6000円なんですから、ちょっと驚きました。
高橋 お客さんが買いやすいようにというメーカーの努力ですよね!
佐伯 本当にそう思います。それで内容的にもすごく薄まっているというわけでもなく。カードの枚数は「1st」「2nd」よりちょっと少ないですけど、これで6000円なら何の文句があるんだという感じですよ!
高橋 普通のインサートなんかでも、出てくるカードが結構豪華なんですよね。
佐伯 「TREASURE」や「ESPERANZA」もありますし、バリエーションがありましたよね。「NPB CHROME」は2024年もよかったんですけど、相変わらず単調なんですよ。
中川 確かに「NPB CHROME」に驚きはないですね。
佐伯 何もない。基本、色付きのカードか色付きのカードじゃないか。あとは直筆サインカードだけですから。そういう比較も含めて、始球式カードに代表されるサブセットとか「1stバージョン」のアップデート版など、いろいろ取り入れた上での「FUSION」の6000円というのは大変よかったと思います。それくらいかな、2024年の候補としては。どうでしょう、こんなところで。2024年は「NPB CHROME」を選びましょうか?
高橋 私はBBMの「プロ野球90周年」か、TOPPSの「50/50」を選びたいところです。
佐伯「50/50」はちょっと高くなかったですか? 「NPB CHROME」と同じ1万4000円くらいだったらよかったですけど、約240ドルでしょ。3万9000円ですよ、あの内容で。
高橋 記念セットということで割り切れればいいんでしょうけど、レアカードを狙うには厳しかったかもしれないですね。
佐伯 せめてバットとかベースとかの端くれがカードに入っているならいいけど、基本パラレルが1枚だけでしたもんね。となるとね、なんかもう、「それでいいのかよ」っていうような感じになっちゃうんですよ。
中川 そう考えると、やっぱり「FUSION」の値段はすごいですよね。
佐伯 しかも内容が盛りだくさんですから。そういう意味では、「プロ野球90周年」も決して高いとは思いませんでした。
中川 「プロ野球90周年」は楽しかったですよ。
高橋 レギュラーカードを結構まじまじと見ている方が多かったです。
佐伯 意識して古いテイストで作っていましたからね。
中川 以前もプロ野球何十周年のカードをBBMは作っていたと思うんですけど、 なんか久々に出た感覚がありましたよね。その当時に集めていた方と、今は若干、層が変わってきている部分もあるので新鮮に感じたお客さんが多かったと思います。
佐伯 80周年以来なんでしょうけどね。
高橋 次出るのはあと10年後ですか。100周年!
中川 僕は「プロ野球90周年」か「FUSION」でいいと思います。
佐伯 じゃあ、「プロ野球90周年」に決定!!
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