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2018-10-14

【System of Arthur Lydiard Vol.6】リディアード・トレーニング①有酸素能力発達の走り込み

ゆっくり、より長く!

 ルールの第1は、「有酸素」の範囲内で走ること。私たち人間はとかく競争心が旺盛です。近所のおばちゃんが走っているのを横目で見たら、負けられないと、つい頑張って速く走ってしまう。先週走ったコースで、前回より速く走ろうとする…。そのような経験がありませんか?

 ハーハーゼーゼーの境界線(LTペース)を超えて速く走ると、無酸素状態になります。そうなると、筋肉内の酸性化によって運動の継続が困難になってしまいます。「有酸素能力の発達」で一番大事なのは、「足で稼ぐ継続時間」です。ステップ1の段階では、「1時間速く」走るよりも「2時間ゆっくり」走るほうが効果的なのです。

 ルールの第2は「継続時間」を優先すること。前回も説明しましたが、例えば2時間20分走る場合、最も有酸素能力(毛細血管とミトコンドリアの発達)を高められるのは、最後の20分間です。生前のリディアードはよく、2時間が過ぎる頃に「さぁ、ウオームアップは終わりだ」と言ったものです(笑)。

 今日、設定された練習が「2時間」だとすると、朝1時間、夕方1時間、と考える人がいます。しかし、そうして分割した走りと、2時間継続した走りとでは、有酸素能力の発達度に雲泥の差があります。この最初の段階では、「継続して走る」ことが最も重要となります。


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