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2025-07-22

【陸上】佐久長聖高が北信越の女子トラック種目を席巻 広島インターハイでそれぞれの新記録へ挑む

佐久長聖高が北信越大会で女子トラックを席巻した(写真/中尾義理)

7月25日からホットスタッフフィールド広島(広島広域公園陸上競技場)でインターハイの陸上競技が開幕する。全41種目が5日間の日程で行われ、支部大会、都府県大会、11地区大会を勝ち抜いた選手たちが集結。そのなかから注目の選手やチームを紹介する。インターハイへの扉を開く地区大会のうち、北信越、女子、トラックと焦点を絞っていくと、佐久長聖高(長野)の活躍がキラリと光った。

インターハイに向けて北信越大会をいい通過点に

トラック11種目中6種目で優勝し、2位も2種目。走高跳と七種競技も制し、女子総合2連覇を達成した佐久長聖高。
躍動したのは、鎌倉梨々華、阪真琴、中村波南、宮澤希の2年生4人。中村が100mを制し、400mでは鎌倉と宮澤がワンツー。阪は100mHを大会新となる13秒66(+0.2)で勝ち、400mHと個人二冠。圧巻だったのは4人で組んだ両リレーで、四継は46秒06の北信越高校新をマークし、マイルは3分43秒22の大会新Vだった。

ローカルな視点だが、高校生にとって都道府県それぞれの高校記録保持者になることは勲章のひとつになる。佐久長聖高のメンバーも長野県高校記録を追いかけてきた。北信越大会では両リレーに加え、阪の100mHも県高校新。阪は長野大会決勝で出した自己記録13秒98を、予選13秒93(-0.7)、準決勝13秒88(-1.1)、決勝13秒66と立て続けに更新した。

ただ、決勝のレースを振り返ると、「自分の強みは後半(スピードが)落ちないところだと思っていますが、7台目で浮いてしまい、減速した感じがありました」と悔しがる。昨年のインターハイは準決勝進出。今季の100mHはハイレベルで、阪自身、「今の走りだと、インターハイで戦うのは厳しい」と話すものの、決勝進出が見える位置にいる。

中村、鎌倉、宮澤も県高校記録更新を目指す。県高校記録が100m11秒88に対し、宮澤の自己記録は11秒93。200m24秒44に対し、中村は24秒50。400m55秒42に対し、鎌倉は55秒44とインターハイでチャンスがある。

4人にとって、リレーも特別だ。4×100mRは45秒台が視野に入る。4×400mRでは、昨年の北信越新人大会で0秒08差で負けた新潟明訓高(新潟)に快勝。4人とも感極まった。1走の中村は「インターハイに向けて、いい通過点にも、もっと強くなりたい気持ちにもなりました」と話す。

フィニッシュ後、待機テントから表彰へ、競技場内に落ちているゴミを拾いながら移動していく佐久長聖高の4人。中村はこうも話す。「みんなで声を掛け合い、しっかりと意見を言います」。風通しのいいチームだからだろう、マイルの表彰後、インターハイの目標は? と尋ねると、メンバーは「これから話し合って決めたいです」と顔を見合わせた。彼女たちが立てた目標を、晴れ舞台で確かめたい。

文・写真/中尾義晴

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