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2026-01-29

<新日本1・28つがる特別リポート>アクシデントが生んだプレミアム大会。子どものリング体験、ウルフとボルチンの初対決【週刊プロレス】

大雪の影響で本隊バスの到着が大幅に遅れたため、予定されていたウルフアロンのサイン会は中止に。代わって辻が対応した

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新日本プロレスにとって年が明けてから本格的な地方巡業初戦となった1・28青森・つがる大会。

 近隣の弘前市や五所川原市では年1回とはいかなくとも定期的に大会が開催されているが、つがる市となると1993年から4年連続で開催されていた1996年7月7日以来、実に30年ぶり。その後もみちのくプロレスが2007年と2010年に、スターダムが昨年9月に開催しただけで、この日を待ち焦がれていたファンは多かった。それを証明するかのように、会場には1000人近くが早くから列を作っていた。

 しかし、先週末から北日本には寒波が襲来。災害規模と形容され、ニュースでは札幌市内や新千歳空港の模様がしきりに報道されたが、津軽地方も連日雪が舞い、1メートルを超える積雪量に。道路脇には身長よりも高く積まれた雪があちこちに見受けられた。

 青森-東能代間の奥羽本線をはじめ、つがる市内を走る五能線は連日運休するほどで、新日本もその影響をまともに受けた。

 一部選手を除いて前日に弘前市入りしていたものの、数日間降り続く大雪で交通がマヒ。早めにホテルを出発したが、通行止めや交通渋滞に巻き込まれ、到着が大幅に遅れた。

 予定通り午後6時に開場したものの半数以上の選手は到着しておらず。この日は試合前のサイン会にはウルフアロンが予定されていたが、急きょ、すでに会場入りしていた辻陽太に変更。また、到着が試合開始の午後7時に間に合ったとしてもウォームアップなしでリングに向かわなければいけないことから大幅にカード変更。さらに開始時間を30分遅らせる緊急措置を施し、海野翔太と上村優也をリングに呼び込んで試合開始までトークショーで時間をつなぐことにした。

 阿部誠リングアナからその旨が伝えられると、不平不満の声は飛ばず、館内は温かい拍手に包まれた。海野と上村はリング上から試合開始の遅れを詫び、なぜ自分たちは会場に到着しているかを明かした上で、「こういったアクシデント、ハプニングをプラスに持っていくのが新日本プロレス」と、ピンチをチャンスに変える姿勢を訴えた。

 その後、「こうやってリング上から見ていると、お子さんの姿が多いなぁって感じますね」と語った上村は、子どもたちをリングに上げるとことを提案。高校生までと対象を広げたことでリング上は体が触れ合うほどの状態になった。「よければ簡単な運動でプロレスのトレーニングを体験してもらおうと思ってたんですけど」と語った海野だが、軽く走ったりジャンプするのが精いっぱい。それでも子どもたちにとってはリングに触れる貴重な機会となった。

 試合後には海野が「こういうアクシデントをポジティブに変えてこそ、プロレスの魅力、醍醐味。またこういうことがあったときはいつでも、“頼れる男”海野翔太が駆けつけます」と語れば、上村は「自分も地方のプロレスファンだったからわかるんですけど、プロレスと触れ合う機会ってほぼないんです。だからリングに上がって触ってもらったり、ロープってこんなに硬いんだとか知ってもらうことで、より身近に感じてもらえる。いろんな考え方があると思うんですけど、今日、リング上から見た景色をまた見るには、プロレスラーにならないと見られない。“ボクも将来、このリングに立ちたい”って夢を持つ子どもたちも出てくると思うので、プロレスというものをもっと身近なものにしていきたいですね。触れ合う機会がないなら、そういう機会を作ってあげたい。そしてボクも、子どもたちに夢を見せてあげられるように、子どもたちから憧れられるプロレスラーでありたいなと思います」と語った。

 また、このハプニングがメイン(サプライズマッチ)の8人タッグで大きな注目カードを実現させた。ウルフアロンとボルチン・オレッグの初顔合わせだ。ウルフは「初めて本隊の人と試合したんですけど、やっぱり凶器攻撃しない人と闘うのは気持ちいいですね。真っ向からしっかりぶつかるという感じがして」と試合を振り返ったが、特にボルチンとの激突に関しては「いやぁ、半端ない威力ですね。ボクも体重があるんで馬力には結構自信があったんですけど、タックルの衝撃は半端なかった。トレーニング、まだまだ足りないなっていうふうに感じましたし、これから先、闘うのが凄く楽しみになりました」とアマチュアで世界を舞台に活躍してきた先輩の力を感じて、さらに決意を固めた。

 実際、ボルチンの攻撃を耐えた本間朋晃からタッチを受けてロープをくぐった瞬間、会場のボルテージは一段とアップ。ファンも両者の対決に大きな期待を寄せていることが表れていた。

 NJPWワールドでの配信もなく完全なノーTVだった30年ぶりのつがる大会は、観戦した約1000人のファンのみだけに贈られた特別な大会となった。    (橋爪哲也)

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