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2026-05-01

「『シングルは石田が一番』と所属選手全員が思っていなければ嘘」GLEAT G-CLASS2026出場選手に訊く⑤石田凱士

BGIをリーダーとして率いる石田凱士

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5月13日より開幕するGLEATのシングルトーナメント「G-CLASS 2026」エントリー選手インタビューの第5弾は、石田凱士が登場。昨年はG-REX王者としてエントリーされながらよもやの1回戦敗退となったが、今年はシングルマッチの機会がなかった分、溜まっているものを一気に放出するような闘いをすると宣言。そして、B.G.I.対決となる1回戦の相手・KAZMA SAKAMOTOに対し、ある呼びかけをした。(聞き手・鈴木健.txt)

――昨年のG-CLASSは相手がエル・リンダマンだったとはいえ、1回戦負けでした。

石田 G-REXチャンピオンとして出場しながらの初戦負けでしたからね。リンダマンにはそのあとすぐ、G-CLASSの決勝戦がおこなわれた日にベルトを懸けて勝っているんで、今年は逆にベルトを持っているリンダマンに勝てば実質、挑戦権ゲットですから。その上で優勝するのが一番きれいに去年の借りを返す形になるでしょう。

――そこまで具体的に描いていると。

石田 もう、僕の中ではできています。去年に関しては心の余裕がありすぎたっていうのはありましたね。1月に獲って2月、4月と順調に防衛を重ねての出場だったんで、まあ負けないだろうっていうのでやったら足元をすくわれた。KAZMA SAKAMOTOとG-INFINITYを取ってからこの数ヵ月ってほとんどシングルをやっていないけど、僕は基本シングルプレイヤーですから。2026年は5月に来てやっとシングルで見せられる場が来たなと、気持ちはノッています。

――そこは自分の中でしっかりとシフトチェンジできるものなんですか。

石田 まったく問題ないです。タッグに関してもシングルと同じように自由にやっているのを、KAZMAさんが補正してタッグチームにしてくれているイメージなんで。それがシングルになったら、自分のやりたいことを本当に止める人がいなくなって、100%解き放たれる。ほかの出場者はどう思っているかわからんけど、GLEATにおけるシングルのナンバーワンは僕じゃないと嘘ですから。それは内容しかり、結果しかり、GLEATの所属全員が思っていることですよ。仮に僕以外の人間がトーナメントで優勝しても、自信満々に「俺が1番だ!」って言えるかというところに疑問があります。

――自分だけでなく、ほかの選手も「石田がシングルプレイヤーとしてはナンバーワンだ」と思っている確証があるのですか。

石田 ていうか、そう思っていなかったら「あなたはちゃんと試合を見ているんですか?」って言いたいですよ。自分のことではありますけど、客観的判断によってそういう結論を出しているんで。同じように、客観的にGLEATの試合を見ている人間であれば「石田さんの試合、やべえな」ってなりますよ。

――ただ、1回戦の相手は石田凱士を見ないわけにはいかないポジションのKAZMA選手です。

石田 KAZMAさんとのシングルは…2回目になるのかな。前回のタイトルを懸けてやった時は、KAZMAさんが負けはしましたけどけっこう自信を持ったと思うんですよ。今までやってきたシングルマッチの中でも、トップに入る内容、手応えだったんじゃないかと。それは僕も同じで、今回の1回戦があれを超えられるのかどうかっていうぐらいの試合だったんです。でも、やるからにはお客さんの熱が一番熱い新宿FACEで超える試合をできたらなって思うし、因縁のようなものもないんで。この日ばかりはタッグパートナーではなくなるけれど、そういうのを抜きにしてお互いのプロレス観をぶつけ合えたら、いい化学反応が生まれる気がします。

――当時のKAZMA選手はBULK ORCHESTRAとして対戦したので、今回は関係性が違ってきます。

石田 より近い距離感の中でやるわけだから、手の内は割れていますし。あの時は、僕がGLEATに来て半年ぐらいしか経っていなかったんで、KAZMAさんとは2、3年会っていない状況でのシングルマッチだったんです。向き合い方に関しては、今回の方が難しいでしょうね。ただ、僕は直球勝負しかできないタイプなんで。KAZMAさんはいろいろ裏をかいてくるタイプですけど、この試合だけは裏をかいてほしくないですね。僕とKAZMAさんだからこそ、ストレートな気持ちでぶつかり合う試合をしたいって伝えてください。

――確かに、直球一本で来るKAZMA SAKAMOTOというのは印象がないです。

石田 BULKの頃はけっこう直球で来たんですよ。僕のスタイルに合わせたのかどうかはわからないけど、いい意味でも悪い意味でもKAZMA SAKAMOTOっぽくない試合というか。うまさを出すんじゃなく、強さを出そうとしていたのかなと今にして思うんですけど。そういうのを、このタイミングでやりたいんですよね。

――GLEATに来る以前からKAZMA選手は灰汁の強さで相手を飲み込んでしまうタイプでした。

石田 MAZADAさんに似ていますよね。何をしているわけでもないのに、空気から何からすべてを持っていってしまう。もちろんそれがプロレスラーとしての強みであり、うまさであるのは承知していますけど、僕に対してはその部分で勝負してほしくない。存在感で上回るとか、勝敗を抜きにして俺が持っていったぜ!とかじゃなく、勝ち負けだけをお互い見て闘いましょうよ。プロレスラーはただでさえ一番になりたいと思うし、実際にトーナメントだからその一番を決める場なんだけど、この1回戦に限ってはそういうものさえも出さずにお互いの気持ちのぶつけ合いをKAZMAさんとやってみたい。

――このあと、KAZMA選手にもインタビューするので、お伝えします。その上で、応えてくれるかどうか…。

石田 いやいや、これ応えなかったらだいぶしょっぱいですよ。いつものテを使って勝ったところで嬉しいですか?って。後輩がここまで熱くストレートに言っているんですよ!? それの裏をかいて勝つのは大人じゃないですね。

――見る側としては、2・11後楽園でやったBLACK GENERATION INTERNATIONAL同士のG-INFINITY戦(石田&KAZMAvsARASHI&JDリー)のような試合がシングルでも見られればという期待があります。

石田 いやあ、あれはホンマにあの日の中で一番気持ち対気持ちでできた試合だったと思います。同じユニット同士で、こんなにやり合うんだ!?っていうぐらいのモノを見せて、無意識のうちに拍手しているような爽快感をお客さんに与えられるB.G.I.対決がシングルでもできたら、僕は一番の理想です。それは僕だけの願望ではなく、お客さんも求めているはず。だからこそKAZMAさん、ガッチリとストレート勝負でやりましょうよ。

――その上で、準決勝でG-REX王者とやると。

石田 去年のトーナメントからタイトルマッチの流れと同じ形でひっくり返すには、リンダマンに勝ち上がってきてもらわないと。それで勝ったら誰も文句言えないじゃないですか。ただ、仮に山村が上がってきたとしても楽しみなんですよね。去年の2月にやった時は、僕と山村の関係があるから(DRAGONGATE時代からの同期)タイトルマッチに漕ぎつけましたっていう感じで実現したから、逆に僕の方はMAXで楽しめなかったんですよ。

――機運を感じなかったと。

石田 KAZMAさんとやった時とか、T-Hawk、リンダマン、壮馬とやった時は試合前から湧き出るものがあふれていたんですけど、山村とのタイトルマッチだけは本当にこのタイミングで彼とでよかったのかなっていう気持ちが僕の中にあったんです。かといって、その前に負けたから受けるしかない状況で。でも、今の山村だったらこの1年間見ている分ではやっと試合慣れしてきた感がある。周りの目を気にすることなく自分を出せるようになってきていると思っているんで、その山村とならシングルでやりたいっていう気持ちもあります。

――山村選手は周りの目を気にしているように見えましたか。

石田 全部合わせると6年ぐらいは欠場していたと思うんですけど、復帰戦を僕とやった時は本当に必死に、どう見られているかなんて考えることなくプロレスに戻って来られたという思いのみでやっていた。それが試合数をこなしていくうちに、自分がどう見られているか評価も気になってくる。当然といったら当然なんだけど、それによって試合に集中しきれていないなっていうのが見えたんです。

そんな感じだと、僕の方も山村に対し気持ちが入らない。だけど今の山村は周りがどう見ようとも、俺はこれがやりたいんだ!っていうのをしっかり出せているように映る。あいつとは、ちゃんとした舞台でやりたいんですよ。それは会場がどうとかではなく、しかるべきタイミングでという意味でね。ましてやチャンピオンのリンダマンに勝って上がってきたら、確実に前回とはまったく違う闘いになりますから。

――一方のリンダマン選手はどう映っているんですか。

石田 今のリンダマンですか…GLEATで何度もシングルやってきましたけど、今は中からにじみ出る覇気がなくなってきているように見えます。チャンピオンなんだから強いのはわかるんですけど、以前のリンダマンは中からも外からも元気を出しているイメージだったんです。今はなんていうか、あの時のリンダマンを崩してはいけないと思って元気を出しているから、内側から発せされる元気が出ていない。試合を見ていて、そんな感じがするんです。リンダマンと山村に関しては、逆になった感ですね。昔は山村の方が芯からの熱を感じられなかったのが、今はリンダマンの芯の熱が伝わってこない。

――それでも順調に防衛を重ねています。

石田 だからそれは、強いからなんですよ。強さはある。ただ、心の熱が伝わってこない。それがなんでなのかはわからないですけど。だから、リンダマンが違うと言うならそれをぶつけてきてくれればいい。メチャクチャ燃えて、芯からの熱を出してくれたら嬉しい。

――一方、反対ブロックですが。

石田 今回はどちらのブロックも…というか、全員誰と誰が当たっても意味のあるカードになりますよね。それが今回選ばれた8人の理由なんじゃないですか。全員分の関係性があるというか。その意味では、河上くんとJUNの物語を見てきているからみんなが注目していると思うんですけど、僕はT-Hawkとハヤトの方が気になります。あの2人がタッグを組んだのも、どこかでシングルマッチをやるために組んでいたんじゃないかって思うぐらいで。

やたら田村くんが張られて痛がって、だけどチームとしては安定して強いというストーリーが描かれているじゃないですか。もしもあの二人が組まずにポンと1回戦で当たったら、今ほど注目されていないと思うし、あの二人の間ではタッグを組んだまま1対1で闘うイメージができていたと思うんですよね。これは純粋に、プレイヤー目線で楽しみです。どっちが勝って、決勝で自分と当たるかとか抜きにして見たいカードだなって。

――とはいえ、自分が優勝するには4人の中の誰かと決勝戦を闘わなければなりません。

石田 僕のイメージでは、Tか田村の勝った方が決勝に来ると思います。それは、どちらが勝ってもシングルの強さがある。シングルマッチって、ごまかせないじゃないですか。タッグは、いい意味でも悪い意味でもタッグパートナーがいるからごまかせたり、なんとかできたりするんですけど、シングルは自分の力だけでどうにかしなければならない。田村くんとT-Hawkって、そこの強さを持っている。今の河上くんとJUNに関しては、そこが見えないんで。

――河上選手はシャーマン以後のシングルマッチは皆無ですし、ブラスナックル選手は介入込みなのでこちらはシングルプレイヤーとしての真価がつかみきれません。

石田 シングルの強さ云々を抜いた話をすると、この前の(4・8)新宿でJUNと対戦した時に、ヴィジュアルがメッチャよくなっていると思ったんです。それまではトサカ頭、革ジャン、サングラス…誰かにやらされているんちゃうか?って思うぐらい着飾れていないというか、キャラ作りのために頑張っているようにしか見えなくて浮いている感があったんですけど、新宿ではそれがハマったのか、自分がファンだったら好きになってグッズを買っているんじゃないかっていうぐらいの印象を持ったんです。

――ブラスナックルJUNのファンになる!

石田 ということは、あとは強さを出せればバン!と跳ねる。そういう期待感はありました。ただ、試合は強くないんで。いろいろ(凶器を)使っているじゃないですか。あれを使い続けるのかどうかはわからないですけど、それ以外のところでもう一つ何かをつかめば、あれは人気出ますよ。JUNと河上に関しては、話したくなるような魅力があるのは僕もわかります。だけどトーナメントに関しては申し訳ないですけど眼中にはないんで、話題だけ作ってください。話題枠でお願いします。こっちはトーナメントを盛り上げますから。

――決勝戦まで勝ち進んだら、どの選手と闘いたいですか?

石田 まあ、決勝戦に関しては…今だったらTとやりたいかな。G-REXを懸けて負けているし、タッグタイトル戦では獲り返したけど、それはあくまでもタッグですから。シングルでキッチリと返したい。今はT-Hawkよりも持ち得ているものが多いんで、この状態でシングルをやりたいですね。まあ、向こうも進化はしているだろうけど。その上で、7月1日にスリータイムス・チャンピオンになります。

去年の1月にG-REXを獲った時、僕はGLEATの建て直しを図ろうと思っていたんです。でも、中嶋勝彦に獲られて自分が少しずつ積み重ねてきたものが一気に崩れた。それをリンダマンが獲り返して、このままなんとかやってくれるんだろうなと思っていたら、あれから半年たっても変わっていない。変わらないことって、僕は悪だと思っているので、このまま任せてもただこれが続いていくだけ。平坦は嫌なんで今回、3回目獲ったら自分があの時にやろうとしたことに再び着手したいですね。石田凱士が思うGLEATというものを作っていきます。そこに関しては、まだ未完成なんで。

BBM

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