close

2020-05-08

[野球]2020年度改正規則の解説<3>その他の規則改正点

(13)5.10(m)の改正

5.10(m)を次のように改める。

① 同(1)の(マウンドに行ける回数)「6回」を「5回」に改める。

② 同(2)本文の最終の文「ただし、次の場合を除く。」を次のように改める。
ただし、すでにマウンドで行われている相談に途中から監督、コーチまたは野手が加わっても、新たな回数には数えない。さらに次の場合もマウンドに行く回数には数えない。

 同(2)(B)を次のように改める。(下線部を改正)
野手が投手と話すためでなく、単にスパイクの汚れを払うためにマウンドに行った場合。

④ 同(2)(D)を次のように改める。(下線部を追加)
攻撃側チームによる選手交代の通告後、投手が次の1球を投じるか、または、プレイをする前に、野手がマウンドに行った場合。

⑤ 同(2)(E)~(G)を追加する。
(E) 審判員のタイム(たとえば、審判員が負傷したり、観客、物体、または球場整備員がフィールド上に現れたり、あるいは監督がリプレイ検証を要求したときなど)による試合の中断の際、野手が再開を遅らせることなく、マウンドに行った場合。
(F) フェンス越えの本塁打を打たれた後に、野手がマウンドに行った場合。ただし、打者走者が本塁に達する前には自分の守備位置に戻らなければならない。
(G) イニングの間および投手交代の間に適用された時間制限の中で、野手がマウンドに行った場合。

⑥ 同を追加する。
(4) マウンドに行く回数制限の施行―監督またはコーチが、チームに与えられたマウンドに行ける回数を使い果たした後に、マウンドに向かうためにファウルラインを越えてしまえば、その救援投手の第1打者が打撃中でない限り、その投手を交代させなければならない。もし第1打者の打撃中であれば、規則5.10(g)により、その打者が打撃を完了するまで投げ続けなければならない。
 監督またはコーチが、マウンドに行く回数に例外が適用されると思う場合は、ファウルラインを越える前に審判員に確認しなければならない。
 本規則の適用によって突発的な投手交代を行わなければならないとき、救援投手がブルペンでウォームアップをしていなかった場合、監督またはコーチは、マウンドに行く回数制限を超えて違反したことにより、試合から退けられる。この場合、審判員は、その救援投手に対して、試合に出場するために必要な準備の時間を与えることができる。
 野手が、チームに与えられたマウンドに行ける回数を使い果たした後に、審判員に自分の守備位置に戻るよう注意されたにもかかわらずマウンドに行けば、その野手は試合から退けられる。しかし、この場合、投手交代の必要はない。

 5.10(m)は、メジャーリーグに適用されるスピードアップルールです。わが国ではこの規則は適用せず、それぞれの団体や連盟の定めた規則に従うことになります。


PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事