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2020-05-07

[野球]2020年度改正規則の解説<2>投球動作およびボークルール

(6)5.07(a)(1)①および(2)②の改正

5.07(a)(1)①および(2)②を次のように改める。(下線部を改正)

 打者への投球動作を起こしたならば、中断したり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない。

(7)5.07(d)の改正

5.07(d)本文中の「投球に関連する動作」を「投球動作」に改める。

 投手が、準備動作を起こしてからでも、打者への投球動作を起こすまでなら、いつでも塁に送球することができるが、それに先立って、送球する塁の方向へ直接踏み出すことが必要である。

 ワインドアップポジションにおいては、自由な足を一歩後ろに引いたり、ボディスイングを始めたりすることは「投球動作」の開始であり、それらを伴わない、ヒジから先を動かして両手を合わせる動作は「投球に関連する動作」です。
 また、セットポジションでは、ストレッチ(両手を頭上または前方に伸ばして両手を合わせる行為)は投球に関連する動作または準備動作と言います。これらは区別して考えなくてはなりません。

「投球に関連する動作」においては、途中で投手板から軸足を外すことができますし、塁への送球も許されます。「投球動作」を開始したら途中でやめたり、一時停止することは許されず、打者への投球を完了しなくてはなりません。
 これまで、規則書の中では「投球動作」と「投球に関連する動作」とを同じ意味合いで使っている個所がありましたので、今回の改正で明確に区別しました。

(8)6.02(a)(1)の改正

6.02(a)(1)を次のように改める。(下線部を改正)

 投手板に触れている投手が、5.07(a)(1)および(2)項に定める投球動作に違反した場合。

 塁に走者がいるときに、投手にボークが宣告される13項目の最初に記載されている規則です。これまでは、「投手板に触れている投手が、投球に関連する動作を起こしながら、投球を中止した場合。」との記述でしたが、投球を途中でやめてしまったときだけではなく、5.07(a)に定める、正規の投球姿勢に違反した場合もすべて含めて「ボーク」が宣告されることを明確にしたものです。

文責◎ベースボール・クリニック編集部

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