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2020-07-22

【相撲編集部が選ぶ7月場所4日目の一番】 琴勝峰(叩き込み)高安

今場所は平幕の下位に佐渡ケ嶽部屋の関取が5人固まっている。当然、連続して土俵に上がるので、佐渡ケ嶽勢VS他の部屋という団体戦の様相。琴恵光以外の4人は高校相撲出身で、団体戦の経験者だ。

写真上=20歳の琴勝峰が元大関髙安を破り、4連勝
写真:月刊相撲

 3日目までの佐渡ケ嶽勢5人の成績は4勝、3勝、3勝とすべて勝ち越している。4日目は先鋒の琴勇輝が初白星を挙げると二陣に新入幕の琴勝峰が登場。ここまで3連勝で、この日は元大関の髙安と対戦した。

 立ち合いの当たりは互角も、髙安が突き起こして先手を取り攻め込む。琴勝峰は右に回り込みながら体勢を立て直すと逆襲に転じ、押し込んでからの叩きで髙安を転がし4連勝とした。

「立ち合いから自分の流れでいけました。立ち合いだけしっかりやろうと思っていました。自分から仕掛けられてよかった」と振り返る。元大関の実力者に勝てたことは自信になるだろう。「今は同じ地位にいるので、勝つ気持ちでいきました。勝てて自信になります」と語る。

 4連勝については、「これからも一番一番大事に取って、明日からも続けられるようにしたいです」と気を引き締める。将来が楽しみな20歳だ。

 この日の佐渡ケ嶽勢は琴ノ若に初黒星がついたが、琴恵光、琴奨菊が勝って4勝1敗と勝ち越した。兄弟弟子の相撲が続けば、自然と気合が入り、より力が発揮される気がする。

 幕内最年長の元大関琴奨菊は、「部屋の雰囲気はすごくいいですよ。私もみんなに乗っかっている感じです」と笑顔で話す。ベテランが引っ張るのではなく、若手の勢いに付いていっているという。非常にいいムードの佐渡ケ嶽部屋。琴勝峰を筆頭に好成績を残しそうな気がする。

文=山口亜土

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