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2026-07-18

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所7日目の一番】カド番大関琴櫻、熱海富士の圧力さばけず3連敗。苦しい黒星先行

熱海富士に圧力負けし、モロ差しを果たせず、力なく寄り切られる琴櫻。カド番脱出へ向け、苦しい黒星先行となった。ここから底力を見せられるか

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熱海富士(寄り切り)琴櫻

完全に圧力負けだ。
 
カド番の大関琴櫻が、熱海富士に力なく寄り切られて3連敗、ついに黒星が先行する苦しい星勘定となった。
 
この日の相手の熱海富士には、琴櫻は過去8勝3敗。ほかの力士が手を焼く熱海富士のパワーにも、大柄な琴櫻は対抗することができ、差し身がうまい分だけ有利に戦いを運べる、という面もあった。
 
この日も立ち合いはいつもと同様、熱海富士は右四つ左上手狙い、琴櫻はモロ差し狙いで胸で当たり合い、当然のごとく琴櫻の左と熱海富士の右で激しい差し手争いが展開されることになった。だが、熱海富士が力をつけてきた今場所は、これまでとは違う展開が待っていた。差し手争い自体は何度か繰り返されたが、その間、熱海富士は差し手だけに執着していたのではなく、しっかりと前にも圧力をかけ続けていたのだ。結局、じりじりと琴櫻は土俵際に詰まり、差し手争いも熱海富士が勝つことになった。差し負けたときには琴櫻はもう後がなく、上体も立ってしまって、あっさりと土俵を割ることになった。

「全部勝つつもりでやっているので。相手が誰であろうと関係ない。やることをやれて勝てればうれしい」と熱海富士。4日目、5日目には連敗もあったが、全体的には安定感を増し、そう簡単に攻略できない力士になってきているのは明らか。これから対戦のある横綱・大関陣や安青錦には何とも怖い相手になるだろう。
 
さて問題はカド番の琴櫻だ。3連敗となり、これでついに黒星が先行した。ちょっと先の星勘定をシミュレーションしてみると、やはり苦しさが浮かび上がってくる。現状の琴櫻の調子を鑑みると、大の里が調子を戻してきた今、終盤の横綱・大関戦で勝ち越すことは結構な難事だと思われる。だとすれば、やはりここから12日目までの間は全勝に近い感じでいかなければ勝ち越しは見えてこない。幸い、関脇戦はもうないので、王鵬ほかの力士に対して何とか全く落とさずに乗り切っていければ、ということが、カド番脱出への条件となる。
 
そのためにはやはり、攻めの気持ちしかないだろう。今場所の大の里の相撲を見ても、霧島の相撲を見ても、そしてこの日の琴櫻と熱海富士の一番を見ても、結局、相撲というものは、まずは前への圧力の強さがないことにはどうにもならない。琴櫻はタイプ的には受けの強さが武器の力士だが、それでも活路を拓くものはやはり前への圧力のはず。積極的な気持ちで、ここから大関の底力を見せてもらいたい。
 
さて優勝争いのほうは、この日、全勝だった獅司が錦富士のうまい攻めで送り出されて土がつき、幕内の全勝がいなくなった。トップの1敗には大関霧島、関脇安青錦、平幕の琴栄峰、髙安、錦富士、尊富士、獅司の7人。霧島、安青錦を中心に、2敗の豊昇龍がついていけるか、というレースになってきた。
 
ここまでの内容からいくと、やはり本命は霧島。安青錦は何とか並んでいって、直接対決で霧島を倒したい。2人に強い大の里がここへきてようやく調子を戻してきたので、キーマンになるか(もちろん、ここから大の里自身が優勝争いに絡む形に持ち込めたらすごいことだが……)。
 
さてあすは、霧島が熱海富士と対決。過去の対戦成績は霧島が優位だが、熱海富士が力をつけてきているだけに、やはり予断は許さない。ここで熱海富士が勝てば、一気に優勝争いの様相もガラリと変わってくることになるので、大注目の一番になる。

文=藤本泰祐

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