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2026-07-22

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所11日目の一番】1分の力相撲も、琴栄峰2敗目。大関復帰決めた安青錦が単独トップに

琴栄峰と獅司は右四つがっぷり、約1分の力相撲となったが、寄り倒して獅司が勝ち、琴栄峰、獅司ともに2敗に。11日目を終え、1敗の安青錦が単独トップに立った

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獅司(寄り倒し)琴栄峰

終盤戦に突入し、いよいよ平幕の割の組み方も変わったようで、この日は3敗以内の平幕同士の激突が3番あった。
 
それぞれに見応えのある相撲となったが、まず朝乃山-尊富士の優勝経験者同士の一番は、尊富士が相手得意の右四つになりながらも素早く上手から振って崩し、差し手を返して寄り切り。2敗を守った。今場所はまさに優勝した場所のような速い攻めが戻ってきており、ここから先も面白い存在になりそうだ。朝乃山は3敗目。
 
順番が前後するが、髙安-伯乃富士は、相四つの左四つとなり、先に上手を取った伯乃富士が足を飛ばしたり投げを打ったりして揺さぶるが髙安は崩れず。相手の上手を切ると一気に出て寄り切った。髙安は2敗をキープ。やはり平幕の好成績者の中でも地力ではトップクラスと言え、コンディショニングがこの後もうまくいけばチャンスありだ。伯乃富士は4敗目。
 
そして、約1分の熱戦で、この日の平幕の好成績者同士の激突の中でも一番の大相撲となったのが、1敗の琴栄峰と、2敗の獅司の対戦だ。立ち合いは、今場所、低く立ってのモロ差し狙いから先手での攻めが目立つ琴栄峰がやはりまず攻める形になった。獅司も今場所好調なだけあって、右ではじくようにして相手のモロ差しは許さず、いったん突き起こした。琴栄峰はなおもモロ差しを狙い。これはならなかったが、先に右差し、左上手に手を掛けて攻めた。早い勝負に持ち込みたい琴栄峰としてはここが勝機だったが、獅子が長い腕を伸ばして左上手を取り、回り込んで残したところで形勢は変わった。
 
身長が高く、ほとんどの相手には懐の深さを生かした相撲が取れる琴栄峰だが、さすがにより大柄な獅司が相手ではがっぷり四つでは苦しい。投げで揺さぶりながら動き続けたが、攻め切ることも、相手の廻しを切ることもできず。最後は引きつけ合いに勝った獅司が寄って出て、東土俵に寄り倒した。

「全然ダメでした。がっぷり組んだところがよくなかったです。自分の相撲が下手でした」と琴栄峰が言えば、「廻しを取れて、それを離さなかったのがよかった。師匠に言われたことができました」と獅司。まあ、勝敗を分けたところはそのとおりだろう。琴栄峰、獅司ともに2敗となった。
 
この日、上位の好成績者は、安青錦が豪ノ山を左前ミツをサッと取っての投げから崩して寄り切り。1敗を守って単独トップに立つとともに、10勝に到達し、来場所の大関復帰を決めた。霧島は一山本を一蹴して2敗を守り、ピタリと1差をキープ。1敗が安青錦、2敗に霧島、琴栄峰、髙安、尊富士、獅司という情勢になった。
 
これらの好成績者は安青錦-霧島戦をはじめ、ほとんど直接対決が済んでいないので、まだまだこれから4日間でさまざまな方向に展開する可能性があるが、まずは単独トップに立っている安青錦があと何勝できるかが一番のカギとなる。かねてより「(大関復帰の)10勝でなく、優勝を目指す」と公言していたが、大関復帰を決めたこの日は、さすがに「ホッとした」と言う言葉も出た。左足の状態とともに、次なる目標にスパッと集中していけるかがポイントになってくるか。横綱戦はすでに終わっているので霧島よりは楽な立場だが、霧島との直接対決に負けると一気に追いつかれるので、まだまだリードが大きいとは言えない。
 
霧島は、12日目が大の里戦と、安青錦戦より先に横綱戦が始まる割が組まれた。ここを勝ち抜いて、自力Vの可能性を持って安青錦戦に挑む形が作れるか。
 
そして不気味なのが4人の平幕の2敗勢だ。まず2敗勢の人数が多いこと、そして前述のようにお互いがあまりまだ対戦していないこと、優勝を争う安青錦、霧島があまり多く平幕の挑戦を受ける日にちがないこと(安青錦は普通に行けば1番、霧島は琴櫻との割を崩しても1番か)を考えると、この中からするすると勝ち残る力士が出る可能性も。
 
さあこれからの展開はどうなるか。気温40度にならんとする暑い名古屋で、熱い戦いは続く。

文=藤本泰祐

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