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2026-09-22

【相撲編集部が選ぶ秋場所10日目の一番】熱海富士が琴櫻に圧勝、勝ち越しを決めて2敗キープし、Vと大関へ一歩前進

熱海富士は先場所に続いて琴櫻に圧力勝ち。寄り切りで破って勝ち越しを決め、2敗も守った。残り5日間、しっかりした精神状態をキープし、どこまで初優勝と大関に迫っていけるか

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熱海富士(寄り切り)琴櫻

現大関と、次期大関候補の一番は、先場所とほぼ同様の、どちらが大関か分からないような内容となり、大関候補の圧勝で終わった。
 
次の大関を狙う熱海富士が、琴櫻を一方的に寄り切って、勝ち越しを決めるとともに2敗をキープ。大関昇進へ向けても、また一歩、順調に歩みを進めた。
 
この日も、相撲内容はほぼ、先場所の取組をまた見ているような感じとなった。立ち合いは琴櫻はモロ差し狙い、熱海富士は右差し左上手狙いといういつもの両者の形。このため、まず琴櫻の右が差され、琴櫻の左と熱海富士の右は差し手争いが繰り広げられることになった。ただ先場所同様、この差し手争いを、常に前に圧力を掛けながらしたのは熱海富士。この圧力に負けた琴櫻は、左に回って上手狙いにいったが、そのまま右手を伸ばして出てきた熱海富士の圧力に、あっさりと寄り切られた。
 
この2場所の内容を見ていると、前に出る圧力では完全に力関係が逆転し、琴櫻にとってはすでに熱海富士はうまさでさばくことができない相手になってきているような印象も受ける。2場所連続一方的にやられては、琴櫻が取組後無言だったのも、まあ分かるような気がする。
 
熱海富士のほうは、NHKの殊勲インタビューでは、「自分のやるべきことをちゃんとやろうという意識でやっている。それで結果が出ればうれしい」といつものセリフを発するとともに、「勝ち越しは通過点、先は長い」とも話した。もちろんこれは、自分に言い聞かせている部分もあるのだろうが、まず目標は、“やるべきことを15日間やり切る”というところにあり、優勝とか、大関とかはその結果としてついてくるならついてくるもの、というふうに、頭の中では規定されているようだ。だからこそ、ここからの終盤戦について問われたときも「あんまり変わらないんじゃないですかね」という言葉が出たのだろう。ここから先、本当にその精神状態で戦い続けることができれば、これほど頼もしいことはないはずだ。

残り5日間、4勝1敗でいけば大関昇進へ一つの目安となっている12勝に届く。残りは三役戦が、確定しているあすの霧島戦のほか、大の里、藤ノ川と3番で、残り2日は平幕の好調力士の挑戦を受けることになる。ハードルはある程度高いが、手が届く可能性はある。
 
この日、優勝争いのほうは、単独トップの大の里が伯乃富士を危なげなく退け1敗堅持、熱海富士のほか、関脇藤ノ川も注文相撲で2敗をキープした。平幕の木瀬部屋勢は、金峰山は寿之富士を豪快に投げ捨てたが、美ノ海は安青錦に厳しい相撲を取られ一歩後退。あすからは大の里と関脇陣の対決が始まるので、優勝はまずはこの勝敗の行方、そして金峰山がどこまでついていけるか、にかかることになった。
 
さてまずあすは、大の里と藤ノ川が対戦。過去は藤ノ川の2連勝だ。大の里が右を差して出ようとするところを藤ノ川が左からの技でかわして勝つ、という形が続いているが、まずは藤ノ川が右ノド輪、左おっつけのような形で大の里の腰の構えを起こせるかがカギ。それができれば、あとの変化技も効いてくることになり、それで決めるなり、崩して次の攻めにつなげるということができる。
 
大の里は、右差し狙いでおっつけや突き落としを食い続けているだけにどう行くか。モロ手突きの立ち合いは最近あまり見せていないが突き放す手もなくはない。ただ今場所はこのところ、右差し狙いでいい立ち合いが出るようになってきただけに、奇をてらわずそれを継続する可能性も高く、立ち合いが注目される。いずれにしてもとにかく慌てず、いかに相手が動けないように固めてしまうかがすべてだろう。
 
さあ、まずは横綱vs.関脇の第1ラウンド。果たして結果はいかに。

文=藤本泰祐

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