リオ五輪男子400m個人メドレー王者の萩野公介(ブリヂストン)が3月中旬に競技に対する向き合い方を再考するとの理由で、日本選手権を欠場すると発表した。日本選手権では2012年以降、200mで7連覇、400mでは6度の優勝を飾ってきた絶対王者だけに、必然的に男子個人メドレーの世界選手権代表争いはこれまでと違う様相を呈することになる。
※写真=リオ五輪以来の世界大会出場を狙う藤森太将
写真◎小山真司(スイミング・マガジン)
頭ひとつ抜け出ている瀬戸大也(ANA)が好調なため、必然的にもう一枠の代表争いにも大きな注目が集まる。
代表入りを果たすには、決勝2位以内に入ることに加え、日本水泳連盟が設定する派遣標準Ⅱ(200m1分57秒98、400m4分13秒09)を突破することが条件。その基準と自己ベストを照らし合わせると、代表候補として名前があがってくるのは3選手いる。
まずは萩野、瀬戸と戦い続けてきた兄・太将、弟・丈晴の藤森兄弟の名前があがる。
藤森太将(木下グループ)は、200mを得意とする選手で、2016年大会では瀬戸を抑え、リオ五輪代表の座を手にした実力者。オリンピック本番では、銀メダルを獲得した萩野の影に隠れがちだが、表彰台まであと一歩となる4位入賞を果たしている。
2017年は大学院の修士課程での学業に追われたため、実質休養シーズンとなったが、2018年シーズンから再び本格始動。日本選手権では代表入りを逃したが、5月のジャパンオープンで好泳を見せ、パンパシフィック選手権の代表の座をつかみ、2020年に向けて再スタートをきった。この冬は主に持久力強化に重点を置いた練習を積み、日本選手権は400mでも勝負する意向を示すほど、自信を深めている。
「200mでも自己ベストを更新して1分56秒台、世界で戦うには1分55秒台を目指していかなければと思っています」
200mの自己ベストは1分57秒21。昨季から強化ポイントにあげている2番目の背泳ぎでは、いかに楽に、速く泳げるかを追求。その上で得意の平泳ぎでペースを上げ、ラストのクロールで勝負、という必勝パターンを描いているので、注目していただきたい。
太将の2学年下の弟、藤森丈晴(ミキハウス)は400mがメイン種目で、瀬戸以外の出場選手では最速の4分10秒90の自己ベストを持っている。この冬は「クロールの持久力強化を図ってきた」と言い、粘り強いレースで4分10秒切りを目標に掲げ、初の世界選手権代表入りを狙っている。
持ち前の強気な泳ぎで400mの代表権獲得を目指す藤森丈晴
写真◎小山真司(スイミング・マガジン)
藤森兄弟に続くのは、400mがメインの竹内智哉(早稲田大)。4月に大学3年生となる竹内は日ごろ、男子200m平泳ぎ世界記録保持者の渡辺一平、リオ五輪男子200mバタフライ銀メダリストの坂井聖人(セイコー)、昨年男子200mバタフライ優勝の同級生、幌村尚らと同じ練習環境で鍛錬し、力をつけてきた。
昨季は5月のジャパンオープンで200m(1分59秒17)、400m(4分14秒40)ともに自己ベストを更新、12月の世界短水路選手権では、初めて日の丸を経験した。「その意味では、確実に成長できた1年でした」と振り返る。
自己ベストを見れば派遣標準Ⅱまではまだ開きがあり、竹内本人は「正直、今の実力では世界選手権は厳しいと思いますが、最低限、ユニバーシアード大会(学生の世界大会)代表入りはしたいです」と現実的に目標を掲げるが、「400mは4分12秒台」を目指しているだけに、展開次第ではチャンスも生まれてくる。
成長株の竹内も展開次第ではチャンスが出てくる
写真◎小山真司(スイミング・マガジン)
最後にもうひとり、溝畑樹蘭(コナミスポーツ/明治大)の名前もあげておく。
200mの自己ベストは1分58秒42と派遣標準に近い実力を誇る溝畑は昨季、フリーリレーメンバーとして初の日本代表入り。大いに刺激を受けて、今シーズンに向かってきたが、溝畑にとって悩ましいのは、400mフリーリレーの選考レースとなる100m自由形と200m個人メドレーの日程が完全にかぶっていること。代表入りの観点では、当初は100m自由形に注力するとみられていたが、萩野の欠場によりどのような意識で日本選手権に臨むのか。力のある選手だけに、注目したい。
文◎牧野 豊(スイミング・マガジン)
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