
ドーハ世界選手権代表の田中希実(豊田自動織機TC)が女子1500mで4分05分27の日本新記録を樹立。新しく建設された国立競技場での日本新第一号となった。
写真上=中距離でも圧巻の走りを見せつけた田中
撮影/中野英聡(陸上競技マガジン)
新装された国立競技場で、初となる陸上競技会となった今回のセイコーゴールデングランプリ(GGP)2020。無観客での開催となったが、昨年のドーハ世界選手権5000m代表の田中は、スピードが求められる1500mでも序盤から積極的な走りでレースを引っ張り、ラスト400mを切るとギアをアップ。得意のラストスパートで一気に後続を突き放し、同郷で憧れの先輩でもある小林祐梨子が2006年に樹立した前日本記録を2秒59も上回る圧巻の走りでフィニッシュした。
「レース中は無我夢中だったので、記憶はないですが、日本記録を出す練習はしていたので、実際に日本記録を出せてうれしいです。今回は特にレースプランを立てていたわけではありませんが、日本記録を目標に臨んだ一本のレースだったので、その意味では精神的に成長できたと思います」
田中は今季の幕開けとして臨んだ7月のホクレンディスタンスシリーズで快走。同第2戦の深川大会では、女子長距離界のレジェンドである福士加代子(ワコール)が保持していた女子3000mの日本記録を更新していた。
1500m、3000mでもスピードを証明していることは、当面のメイン種目で、東京五輪の参加標準記録を突破済みの5000mのレベルアップにも大いに生きてくる。田中の5000mの自己ベストは昨年のドーハ世界選手権決勝でマークした日本歴代2位の15分00秒01で、福士が保持する日本記録14分53秒22の更新も現実的な目標になってきた。
今年12月の日本選手権(長距離)5000mに出場し優勝を果たせば、オリンピック代表の座をつかむことになるが、それまでの約3カ月半、さらなる進化を期待したい。
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