男女20㎞Wの東京五輪最終選考競技会である全日本競歩能美大会が、3月15日に行われた。男子優勝(1時間18分22秒)の池田向希(東洋大3年)と、女子優勝(1時間33分20秒)の藤井菜々子(エディオン)が代表に内定した。男子2位の高橋英輝(富士通)も、代表入りが確実になった。
写真上=全日本競歩能美大会で優勝した池田(左)が、東京五輪男子20㎞競歩代表に内定(撮影/田中慎一郎・陸上競技マガジン)
男子は16.5㎞付近で鈴木雄介(富士通)が遅れ、池田と高橋英輝(富士通)のマッチレースになった。そのときに高橋は、「3番手の選手をやっと離すことができました」と少し安心したという。能美大会で2位以内に入れば、五輪代表入りが確実になる。
「池田が前に行ってくれましたが、2人のペースが落ちないよう、3分50秒前後のペースで押し切ろうとしました」
だが、高橋は最後の周回で注意を出されたためにペースダウン。すでに警告が1枚出ていたため、立て続けに2枚警告を出されたら、ペナルティゾーンで2分間の待機をしなくてはいけなくなる。
「ラスト500mで注意を受けたので、最後は慎重にレースを運ぶことを選びました」
一方の池田は今大会では、警告も注意も一度も受けなかった。
「英輝さんの気配は後ろに感じていましたが、ラストも強い気持ちで歩きました」
2月の日本選手権では警告が多く出たが、池田は1枚にとどめた。これは昨年の世界選手権金メダリストで、日本選手権にも優勝した山西利和(愛知製鋼)と同じ数だった。昨年の世界選手権6位入賞時も、警告は出されなかった。歩型への自信が勝敗を分けた。
五輪代表に内定した池田は、「現時点で金メダルが目標とは言えませんが、オリンピックまでに差を埋めて、目標は金メダルと言えるような準備をしていきます」と力強く話した。
五輪2大会連続代表を確実にした高橋は「4年前は日本選手権で内定して喜べましたが、今は責任と自覚を持たないといけない」と、笑顔を見せなかった。
高橋の正式発表は後日を待たなければならないが、“過去最も期待度が高い五輪代表トリオ”という声も挙がっている。
女子は藤井と前日本記録保持者の渕瀬真寿美(建装工業)のマッチレースになったが、残り2.5㎞付近から藤井がリードを奪って優勝した。藤井は派遣設定記録の1時間30分00秒を突破済みで、勝てば五輪代表が内定する状況だった。1月に故障をしたことも考慮して、「代表をつかむことを優先した」という。
「1月上旬にケガをして2カ月間、苦しい期間が続きました。高校2年時に競歩に転向して、ここまで大きなケガをしたのは初めてです。不安もありましたが、たくさんの方のサポートのおかげで代表に内定できました」
日本選手権優勝の岡田久美子(ビックカメラ)も、すでに代表が内定している。女子競歩の複数代表はロンドン五輪以来8年ぶりだ。
「競歩に転向して結果が出始めて、ダイヤモンドアスリートにも選んでいただき、いろいろな方と触れ合うことができました。岡田さんとも一緒に練習させていただく機会が増え、もっと強くなりたいと考えるようになりました。8月の五輪本番までに確実にレベルアップして、メダル獲得への挑戦を視野に入れられるようにしたい」
昨年の世界選手権では岡田6位、藤井7位と初のダブル入賞を成し遂げた。女子競歩初の五輪入賞を期待できる2人が代表入りした。
文/寺田辰朗
2024-12-03
上野由岐子によるピッチングクリニック 「ウエノラボ2024supported by ミズノ」開催!
2024-12-03
【サッカー】子供の自主性を重んじる指導を貫いた、FCアミーゴの指導方針をU-15チーム監督に直撃
2024-12-02
【新作情報】「BBMベースボールカードプレミアム[グローリー]2024」シリーズ史上過去最多の直筆サインカードを投入!
2024-12-03
【連載 泣き笑いどすこい劇場】第28回「意地」その1
2024-12-01
【アメフト】甲子園ボウルは、法政大VS立命館大の東西頂上決戦に
2024-12-02
【アイスホッケー】五輪最終予選、日本0勝3敗。 ⑦大津晃介(栃木日光アイスバックス)
2024-04-01
ベースボール・マガジン社の人工芝一覧、導入実績、問い合わせ先 [ベーマガターフ]
2024-12-03
上野由岐子によるピッチングクリニック 「ウエノラボ2024supported by ミズノ」開催!
2024-12-03
【サッカー】子供の自主性を重んじる指導を貫いた、FCアミーゴの指導方針をU-15チーム監督に直撃
2024-12-02
【新作情報】「BBMベースボールカードプレミアム[グローリー]2024」シリーズ史上過去最多の直筆サインカードを投入!
2024-12-03
【連載 泣き笑いどすこい劇場】第28回「意地」その1
2024-12-01
【アメフト】甲子園ボウルは、法政大VS立命館大の東西頂上決戦に
2024-12-02
【アイスホッケー】五輪最終予選、日本0勝3敗。 ⑦大津晃介(栃木日光アイスバックス)
2024-04-01
ベースボール・マガジン社の人工芝一覧、導入実績、問い合わせ先 [ベーマガターフ]