2019年全国高校野球選手権大会6日目、第2試合はともに優勝候補に挙がる東海大相模-近江のほか、好カードが目白押し。
今春のセンバツ8強の筑陽学園は西雄大、菅井一輝、西舘昂汰とタイプの異なる3投手が力を発揮する。ここに2年生右腕の中山颯太が加わったのも力強い。打線は機動力もある三番・中村敢晴ら上位打線に力があり、福岡大会でチームトップの11打点を挙げた進藤勇也が六番に座るなど厚みがある。
9年連続出場となる作新学院は栃木大会5試合で65安打、53得点と打線が上向き。本塁打は2本だったが、二塁打14本が光る。主将で三番の石井巧は遊撃を守る守備でも存在感を発揮。投手陣は優勝投手となった三宅悠弥がキーマンになりそう。
攻守走にレベルが高い両チームによる1、2回戦屈指の好カード。2年連続出場の近江は、昨夏は準優勝した金足農にサヨナラ2ランスクイズで敗れ、ベスト8に終わったものの、そのときのベンチ入りメンバーが6人残った。左腕エース・林優樹は滋賀大会4試合26イニングで無失点。光泉との決勝も被安打5で完封し、1対0のゲームをモノにした。受ける有馬諒も経験豊富で、打っては四番に座る。
東海大相模は神奈川大会決勝で日大藤沢戦を24対1で圧倒するほどの攻撃力を持つ。7試合で11本塁打、14犠打、18盗塁の数字に表れるように硬軟織り交ぜた攻撃ができるのが強み。
近江の林-有馬のバッテリー対東海大相模打線の構図で試合は展開されそうだ。
近江の左腕・林が東海大相模の機動力を含めた攻撃をいかに封じるか
写真/ベースボール・クリニック
中京学院大中京は岐阜大会では準決勝までの5試合をいずれもコールド勝ちで1点も許さなかった。決勝は大垣日大に先制され、終盤までリードを許したが、7回に4点を奪って試合をひっくり返すしぶとさもある(8対6)。チーム打率.426の打線が前面に出るが、193センチ右腕・不後祐将をはじめ、吉田直哉、元謙太など投手陣も豊富で5試合5失策の守備も堅い。
北照は昨夏に続いての甲子園だが、当時ベンチ入りしていたのは遊撃で守りを固める主将の伊藤陸のみ。エース・四番でチームを牽引する桃枝丈の投球が試合の行方を左右しそう。
5年連続出場の花咲徳栄は埼玉大会でチーム打率.432をマークした打線が強力。二番・橋本吏功は打率.500、7盗塁をマークして打線をつなぐ一方で、2本塁打と長打力も併せ持つ。左サイドから多彩な変化球を投げ分けるエース・中津原隼太を中心に、投手陣は頭数がそろう。
明石商は持ち味の堅実な野球に磨きをかけ、3季連続の出場となった。プロ注目右腕・中森俊介、センバツ準々決勝の智弁和歌山戦で2本塁打を放った来田涼斗の2年生コンビの思い切ったプレーを、主将の重宮涼、兵庫大会2本塁打の四番・安藤碧ら3年生が支える。決勝では決勝点をスクイズで奪うなど、小技も絡めた攻撃ができるのが強み。洗練された両チームによる好ゲームが期待できそう。
2年生エース・中森俊介の投球が試合の行方を左右しそう
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