1月15日、米テキサス州のAT&Tスタジアムで行われた「International Bowl」で、日本から派遣されたU18日本高校選抜が28-20で米国のU17 ナショナルチームを破った。
インターナショナルボウルは、各国のユース世代の競技力向上を目的としたプログラムで、国ごとの強弱を決める大会ではないが、今回のインターナショナルボウルで、フラッグフットボールを除いた7試合中、米国のチームを破ったのは、日本とパナマ(米国U16選抜に勝利)だけ。快挙であることは間違いない。米国の競技統括団体「USA football」が公式サイトに掲載したレポートから、日本の指揮を執った米国人コーチPJ・ギブスさんの感想を中心に日本の活躍を振り返った。
チームジャパンは強力なパッシングゲームを駆使、さらに、ターンオーバーの高いツケを負わせて、テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで行われた試合で、28-20と、米国のU17ナショナルチームを打ち破った。
QB庭山大空と、ゲームMVPに輝いたWR鈴木崇与は、アンストッパブルなデュオで、パスで134ヤードを獲得し1タッチダウンTDをマークした。日本チームのヘッドコーチを務めたPJ・ギブスは、この2人のケミストリーを大変に気に入った。
「彼らは、練習で素晴らしい1週間を過ごした」とギブスHCは言った。「ニワヤマの洞察力と知性は驚異的だった。彼ら日本の子供たちはスポンジだ。何かをするように求めると、彼らはそれを時速100万マイルでやり遂げてしまう」
2人のWR、横山智明と滝澤叡も、それぞれQB庭山からのパスをキャッチして、タッチダウンパーティーに仲間入りした。RB安村充生も、ランで10キャリー51ヤード、1タッチダウンを決めた。
米国チームはあきらめずに印象的なドライブで前進したが、その多くはターンオーバーで終わってしまった。
日本は2つのファンブルをリカバー、さらに2本のパスをインターセプトした。2本のうち1本は、米国が最後の望みを託したヘイルメアリーパスを奪い、試合終了としたものだ。フロリダのパルメットリッジ高校のディフェンスコーディネーターを務めるギブスが、アメリカ人に対して準備したディフェンスが決まったのだった。
「反対側のサイドラインにはすさまじいアスリートがいることはわかっていた」とギブスは言った。「だから、我々のオフェンスのために、攻撃の機会を作り出そうとした。なにか複雑なことをしたように見えたかもしれないが、実際には極めてベーシックだった」。
ギブスHCのディフェンスは米国のパッシングゲームをシャットアウトする優れた仕事をやってのけた。米国のパス攻撃はわずか67ヤードにとどまったのだ。ギブスHCは米国チームの2人のQB、クリス・パーソン(テキサス州ダンカンビル高)とジャスティン・ストロング(テキサス州ノースウェスト高)については、十分に注意しなければならないと知っていた。
「2人のQBは、どえらいアスリートだ」とギブスは言った。「彼らは将来、強豪大学に入学してフットボール選手になるだろう。私はそういうことを、2人にゲームが終わってから話しかけた」
勝利があまりにも感動的で、ギブスHCは日本の選手たちにかける言葉を失なった。日本から来たチームがインターナショナルボウルで作った思い出を振り返ったからだ。「(勝利が)個人的にうれしかったのではなく、こんなに幸せいっぱいであることに、圧倒的な感動を覚えたんだ」とギブスHCは語った。
「この子たちは飛行機で12時間かけてここへ来た。彼らは、(この勝利を)一生忘れないだろう」
「USA フットボール」のヘッズアップフットボールプログラムでマスタートレーナーを務めるギブスは、過去のインターナショナルボウルでコーチした経験はあったが、(他国の)国際チームのヘッドコーチとなったのは今年が初めてだった。
「(日本の)コーチとゼネラルマネージャーは私たちをとても歓迎してくれ、通訳をして助けてくれた。私は日本のコーチに、これが人生で最も簡単な練習の週になるだろうと話した。なぜなら、何をする場合でも、通訳が入るからだ」とギブスは話した。
「彼らが何か間違ったことをしたとき、彼らは謝罪をするんだ。それは私が決して忘れることのない信じられない経験だった」
【Cole Bredahl,USA Football 訳:アメリカンフットボール・マガジン編集部】
インターナショナルボウルは、米国の競技統括団体「USA football」と各国の競技団体の協力による総合的な選手育成強化プログラムだ。勝敗によって各国の順位や強弱を決める大会ではなく、米国の指導者の下で複数回の練習やミーティングを重ね、スクリーメージ、試合までを一貫して行う。
2020年は、いずれも米国の高校生に相当する世代の選手たちが、カナダ、日本、メキシコ(地域別に3チーム)、パナマ(年代別2チーム)の計7チームとして参加。年齢・実力別に7の代表・選抜チームを組織した米国と2日間計7試合を、NFLダラスカウボーイズの本拠地・テキサスAT&Tスタジアムで戦った。日本は選手40名が渡米し、米国人のギブスHCの指導の下、1月10日から5日間練習。15日に、米国U17ナショナルチームと対戦した。
また、今大会から男女のフラッグフットボールトーナメントも併せて開催されるようになった。【アメリカンフットボール・マガジン編集部】
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