5区の主役は譲れない――前回5区区間賞の国学院大・浦野雄平(4年)は、9月以降、山上り対策を周到に行ってきた。チームスローガンである「歴史を変える挑戦」で往路のゴールテープを一番で切るつもりだ。
写真上=2年連続の5区区間賞を狙う浦野。チームの目標である往路優勝をイメージして挑む
撮影/中野英聡(陸上競技マガジン)
今季、国学院大の浦野雄平(4年)は覚悟を決めて、山上り5区の準備を進めている。前回は2区への未練を捨て切れず、積極的に取り組むことはなかったが、ラストイヤーは心構えが違う。9月の日本インカレが終わったあとから本格的な山対策に着手してきた。
「いまは山仕様の体になっています。背中、臀部、太もも裏の筋肉を鍛えたり、前回走って足りなかったところを分析して、補強しています」
チームのトレーナーと相談しながらメニューを組み、山上りに向けて体を鍛えている。前回、区間新で区間賞を取っているが、完璧なレースではなかったという。あらためて振り返れば、多くの課題が見つかった。山を走るための体づくりだけではなく、寒さ対策も含めて、すべてを見直した。
「前回は、どこかで山を甘く見ていました。5区を走り終えたときから、これは何かを変えないといけないと思っていました」
今季は10月の出雲駅伝で区間3位、11月の全日本大学駅伝でも区間2位と安定して結果を残している。学生トップランナー然とした走りを見せているが、本人はひとつも納得していない。2つの駅伝の自己採点は50点。箱根での目標は言わずもがな。自らの区間記録(1時間10分54秒)を更新し、往路のゴールテープを切ることだ。
「区間新の区間賞です」
初代「山の神」と呼ばれた順天堂大・今井正人(現トヨタ自動車九州)が2005年に樹立した当時の区間記録(1時間09分12秒)も視野に入れる。当時は20.9kmのコースで現行は20.8kmになっているが、気象条件などが良ければ、1時間9分12秒切りも十分に可能だと信じている。そして、誰よりもエースに信頼を寄せているのは、国学院大の前田康弘監督。東海大の西田壮志(3年)、法政大の青木涼真(4年)らの強いライバルがいるものの、5区で主役になるのは教え子だという自負がある。
「浦野は突き抜けますよ」
浦野本人は"山の神"という呼称に関心を示していないが、ナンバーワンへのこだわりは強い。誰にも負けるつもりはない。チーム目標の往路優勝、総合3位に貢献するために、5区で圧倒的な走りを見せることを誓う。
「僕のところでトップに立ちます。後続もできるだけ引き離します」
チームスローガンである『歴史を変える挑戦』がまもなく始まる。
うらの・ゆうへい◎1997年11月1日生まれ、富山県出身。氷見南部中→富山商(富山)。166.5cm、51.5kg。自己ベスト10000m28分25秒45(大4)、ハーフマラソン1時間02分02秒(大3)
文/杉園昌之
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