2019年、躍進著しい東京国際大を象徴するのが4年生エースの伊藤達彦だ。ハーフマラソンでの活躍をはじめ、11月の全日本大学駅伝2区では13人抜きで区間賞も獲得。学生界を代表するランナーとして、最後の箱根に挑む。
上写真=2019年、伊藤は飛躍的な成長を遂げ、学生界を代表するランナーとなった
撮影/川口洋邦(陸上競技マガジン)
「2区で区間賞を獲りたい。留学生や学生で長距離界トップの相澤くん(晃・東洋大4年)にも勝たなければということなので、大変なのは分かっているんですけど」
前回の箱根駅伝は15位で、初のシード入りを目指す東京国際大のエース伊藤達彦(4年)はときどき自分の口から出る勢いのいい言葉に驚くらしい。
中学時代はサッカー部。走るのが好きで浜松商高(静岡)で陸上を始めたが、県大会の5000mで4位が最高。「卒業したら調理師免許を取ろうかな」と陸上はやめるつもりで、箱根駅伝も「大学に入るまでちゃんと見たことはなかった」と振り返る。
転機は高2の冬。やってきた大志田秀次監督の「うちで一緒にやらないか」という言葉がきっかけだった。大志田監督は高校時代の伊藤をよく覚えている。
「走る姿勢がよかった。積極的にどんどん前へ出ていく。そこに強く惹かれました」
当時、東国大はまだ箱根路を走ったことのないチームだった。しかし伊藤は、創部間もないチームには新しい伝統を作り上げていくおもしろさがある気がした。入学すると、「自分には合っていた」という自由な空気のなかで、記録を伸ばしていき、2年生からエースの役割を背負う。
2018年、東京国際大にとって2度目の箱根駅伝は2区を走った。結果は区間15位。そして2019年も2区で前半は果敢に攻めたが失速して区間11位に終わった。これを「悔しい」と伊藤は言うが、その走り方には青さも混じっていたように見えた。
だが、そんな伊藤が変貌を遂げている。今年3月の日本学生ハーフで3位入賞を果たし、ユニバーシアード出場権をつかむと、10月の箱根駅伝予選会で日本人トップの5位。このとき、「陸上をやっていて初めて満足いく結果が残せた」と涙を流している。さらに1週間後の全日本大学駅伝でも13人抜き区間最高を記録し、特別な存在感を放った。
伊藤は急成長した理由を「長い距離が苦手だったけど、なんか3月の唐津10マイルでコツをつかんだんです」とざっくりと説明する。もちろん、他にも理由はあるはずだが、言葉にはしにくいのだろう。
一方ではっきり言えるのは、大学入学前の伊藤が、今の自分を想像できないということだ。今では将来、マラソンでオリンピックに出てみたいという夢も持っている。
4年間で伊藤が描いた鋭い成長曲線。迎える学生最後の箱根駅伝で、どうチームを引っ張り、どこまで到達点を伸ばすのか、早く見てみたい。
東京国際大・伊藤達彦
いとう・たつひこ◎1998年3月23日生まれ、静岡県出身。浜松北部中→浜松商高。170cm、52kg。自己ベスト10000m28分26秒50(大4)、ハーフマラソン1時間01分52秒(大3)
文/鈴木快美
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