
11月4日、京都高校駅伝大会が丹波自然運動公園高校駅伝コースで行われ、男子は洛南高が2時間06分07秒の好タイムで5年連続26回目の頂点に立ち、女子は立命館宇治高が連覇を負けなしの『31』に伸ばし、それぞれ近くて遠い都大路切符を手にした。
都大路26回目の出場を果たした洛南高(左)と31年連続31回目の出場を果たした立命館宇治高(右)
撮影/曽輪泰隆
前回マークした大会記録(2時間05分48秒)にはわずかに及ばなかったものの昨年の都大路で9位に食い込んでいる洛南高が、冷たい強風が吹く難しいコンディションのなか2時間06分07秒で圧勝を飾った。
それでも奥村隆太郎先生は、「長い区間を担った3年生が思ったように伸びなかった」と感想を口にする。今回は追うチームが不在だったこともあり、全国を見据え「後半上げるのではなく、前半から突っ込むレースを試した。それが長い区間では裏目に出て、短い区間を担った2年生には積極的なレースとなり好タイムにつながった」と奥村先生。3年連続で1区を走った三浦龍司(3年)は入りの1㎞を2分53秒で飛ばし後続を大きく引き離すも、後半の向かい風などもあり前回より43秒マイナスの30分03秒。4区を担った主将の諸冨湧(3年)も昨年の若山岳(洛南高→日大1)より1分近く悪い26分09秒と苦戦を強いられることに。3000mSCで高校記録を更新した三浦は前半戦の疲れ、諸冨、3区の赤星雄斗の3年組は足の故障などで夏休みの後半に思ったような練習が積めなかったことが響いた格好だ。
しかし、5・6区の小牧波亜斗、佐野拓実の2年生が7分55秒、14秒01秒の区間新を叩き出すなど収穫もあった。「都大路まで、まだ時間がある。ここからしっかり練習を積み、態勢を整えたい」と奥村先生。諸冨主将も、「2時間05分切りが目標だったので悔しい。全国は厳しい戦いになると思いますが、今回の反省を生かし、生活面など細かい部分にもこだわり、目標の全国制覇目指し頑張りたい」と力を込めた。

都大路では、優勝を目標にしている洛南高
撮影/曽輪泰隆
女子も1区から独走態勢を築いた昨年の都大路で7位入賞を果たしているメンバーが4人残る立命館宇治高が1度もトップを譲ることなく貫録勝ち。荻野由信総監督は、「1・2区はまずまずだったが中盤以降思ったように伸びなかった」と淡々と振り返る。
今回はコンディションが万全ではなかったため、昨年の都大路で1・5区を担った主軸の桶谷南実(3年)、松村灯(2年)が控えに回り、若い力を試したことなどもありタイムは1時間11分18秒止まり。それでも「都大路では、ここから3分以上は縮められる。経験値を生かし、しっかり仕上げていきたい」と荻野総監督。今季から総監督と共に指揮を執る池田恵美監督は、「次につながるレースができた。選手以上に私が緊張すると思いますが、選手がしっかり力を発揮できるよう指導していきたい」と前を見据える。2年連続で1区を走り19分37秒で区間賞を獲得した三浦梓(2年)は、「19分30秒切りが目標だったので悔しい。全国でも1区を走り上位で流れを作りたい」ときっぱり。選手層も厚く、全国でも前半からうまく流れに乗れれば5年ぶり4度目も頂点も決して夢ではない。

1度もトップを譲ることなく優勝を果たした立命館宇治高
撮影/曽輪泰隆
文/曽輪泰隆
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