5大会連続5回目の世界選手権に臨んだ十種競技の右代啓祐(国士舘クラブ)。足掛け3日間に渡る激闘は、7545点で16位という結果で幕を閉じた。競技終了後のコメントの要旨をお届けする。
写真上=世界選手権で過去最高となる16位につけた右代。激闘を終えて晴れやかな表情を浮かべた(撮影/中野英聡・陸上競技マガジン)
「あっという間に終わってしまいました。今までの海外試合は朝から始まって夜遅くまで。今大会は夕方からのセッションであっという間でした。
自分の言葉でいうと精度が足りなかったという反省もあります。ただ、自分のやりたいことは一つだけ円盤投でできました。いい投げができたとほめたいと思いましたし、今回の円盤投のように1投目に失敗しても、2投目、3投目に記録を伸ばしていくことが各種目でできれば。海外のトップの選手たちはそれができているなという印象があるので、今一度精度を高めるような練習を考え直しながら、東京五輪の標準記録を切りたいと思います。
世界選手権やオリンピックを含めて10回くらい海外の試合をやっているんですけど、そのなかでもこの大会に準備してくるものはどの大会よりも大きかった。記録は悔しい部分はありますが、今やっていることを続けるしかない。記録のパフォーマンスは見ての通り低いんですけど、自分の東京に懸ける思いは大きく、世界選手権も濃い調整期間だと思っているので、見直すのではなく、そこをベースに作り直していきたいです。
順位はあれですね。8000点で12位というのが目標だったので、そこに到達していないのは難しいですね。でも、順位は過去で一番だったら、それはそれでうれしいです」
「これまでがむしゃらに走っていたものを、いいフォームで走るということを安定させるのをやってきているので、今、記録が出ないとしてもこの先出ることを信じて、今やっていることを継続するのみです。今やっている練習は間違いじゃないと信じてやっていますので、頑張りたいと思います。
めちゃめちゃセンスある人だったらすぐ結果が出ると思うんですけど、すぐに成果が出ない選手なんで。東京に向けて考えたらまだチャンスはあるので、このまま続けていきたいです。
すべての種目でやり残しがないように今回迎えられました。自分のなかで過大評価はしていないですけど、かなり自信を持って挑んだ大会だったので、やった割に成果が出ないのは正直悔しいです。でも、それが年齢だったり、体力的な弱さを感じていませんし、大舞台で力を出すための何かが世界大会を10回くらいやってもまだ見つからない。感じた手応えもあれば、どこにあるんだろうと、そのきっかけと思う部分もあります。
まだまだやれるという思いがある時点でこれから先の奇跡が起きると信じていますし、これで終わりだったら奇跡はないかもしれない。まだやれると信じている時点でまだチャレンジは続くと思うので楽しみにしていてください」
構成/石井 亮(陸上競技マガジン)
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