近年の箱根駅伝ウォッチャーなら、このふたりを知らない者はいないだろう。服部勇馬と服部弾馬――。1学年違いの兄弟は、高校時代から全国トップクラスのランナーとして活躍し、大学はそろって東洋大へ。ともに入学当初から主力として活躍し、“鉄紺”のユニフォームに身を包み、勝利を目指してたすきをつないだ姿は、昨日のことのように思い出すはずである。
写真上=兄・勇馬に刺激を受け、東京五輪への思いを新たにした弾馬
撮影/中野英聡(陸上競技マガジン)
卒業後は勇馬がマラソン、弾馬がトラックとそれぞれ違う土壌で世界を目指してきたが、実業団4年目の勇馬は9月15日のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で東京五輪代表の座を獲得。その事実は当然のごとく、長距離のオリンピック強化候補に名を連ねる弾馬にとっても、大きな出来事だった。
9月20日からヤンマースタジアム長居で行われた全日本実業団対抗陸上競技選手権大会。初日の1500mと3日目の5000mに出場した弾馬は、「オリンピックを目指そうと、あらためて気持ちが引き締まった」と振り返る。
「MGCは名古屋のほうで見ていました。兄が代表内定という形になり、本格的にオリンピックを目指さなければならないなと感じました。
実際、MGCが終わったあとに、兄と一緒にステーキを食べにいきました。いつも一緒に食事に行くときは兄がおごってくれていましたが、今回は初めて自分が『おごるよ』と言ったかもしれません。(勇馬は)一番デカいステーキを食べて帰りましたが(笑)、そのときに直接、『次はお前の番だ』と言われて。兄の活躍に伴って、地元の人(新潟)から自分も注目を浴びたし、プレッシャーになる部分もありますが、これから1年はそれを楽しんでいきたいと思います」
弾馬がもっとも力を入れているのは5000m。学生時代から定評のあるスピードを武器に、その走りに磨きをかけているが、自己ベストは3年前、大学4年時にマークした13分34秒64。東京五輪出場を現実的に考えたとき、参加標準記録13分13秒40に少しでも近づき、またワールドランキング制でポイントを稼ぐためにも高いレベルのレースを積み重ねていかなければならない。
世界を目指してはいても、その現在地に真の意味でのオリンピックへの覚悟を固めきれない部分もあったのかもしれない。勇馬の東京五輪代表権獲得は、そうした弾馬の気持ちを固めるのに大きなものだったようだ。
「正直、勇馬がMGCで代表になるとは、レース前に確信があったわけではありません。でも、やったんだな、と。自分はトラック種目で世界大会を目指すといっても、(自己ベストが)オリンピックの参加標準にはまだまだ遠いですし、これまで以上に1本1本のレースの重みが増してくると思います。これまでも真剣には取り組んではきましたが、どこかで“次出せればいいや”と甘えていた部分もあったことに気づきました。今回の兄の走りで、オリンピックを近場に感じられたというか、絶対に兄と一緒に行ってやるんだという思いは強くなりました」
道は険しいほど、挑み甲斐があるというもの――服部弾馬の挑戦に、注目したい。
文/牧野 豊(陸上競技マガジン)
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