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2020-10-03

【陸上】大会MVPは男子110mHの金井大旺と女子100mHの青木益未。ともに大会タイで2年ぶりの王座返り咲き

日本選手権MVPに輝いた金井(左)と青木(右) 撮影/田中慎一郎(陸上競技マガジン)

第104回日本選手権・最終日(10月3日)は11種目の決勝が行われ、男子110mハードルでは金井大旺(ミズノ)が13秒36、女子100mハードルでは青木益未(七十七銀行)が13秒02と、共に大会タイ記録で2年ぶり2回目の優勝を飾った。

会心のスタートで
勝利を手繰り寄せる

 両種目共に戦前の予想通り、実力者による優勝争いが繰り広げられた。

 女子100mハードルは、今季1勝1敗の青木益未(七十七銀行)と日本記録(12秒97)保持者の寺田明日香(パソナグループ)の一騎打ちに。青木は全8選手中、最も速い反応(0秒115)でスタートを切ると、そのままスピードに乗っていく。寺田も青木に並走する形で付いていくが、4台目を越えたあたりから青木が徐々にリードを広げ、そのままフィニッシュ。タイムは向かい風0.1mのなか、2013年に紫村仁美(現・東邦銀行)が樹立した13秒02に並ぶ大会タイ記録で2年ぶり2度目の優勝を飾った。


スタートの飛び出しが決まり、大会タイでの優勝を飾った青木 撮影/中野英聡(陸上競技マガジン)

「スタート前は緊張しましたけど、こういうところでしっかり走らないと、と思っていましたスタートからしっかり飛び出すことができ、焦らずに自分のレーンだけ見て走れたのでよかったと思います。ハードル間もしっかり走り切ることができたので、良かったと思います」

 今季は男子110mハードル日本記録保持者の髙山駿野(ゼンリン)らとともに練習を積み、「初めてハードリングについて考えるようになり、それが結果に結びついてきた」。8月23日のゴールデングランプリでは寺田に次ぐ2位だったが、日本歴代7位の13秒09をマーク。翌週の福井では予選で自己記録をさらに0秒01更新すると、決勝では追い風2.1mとわずかに公認とはならなかったが、12秒87をマークし優勝を果たした。

 そうして迎えた今大会。2年前の優勝のときはフィニッシュ時に転倒した痛さに涙したが、今回は堂々駆け抜けた。

「2018年はアジア大会の代表選考がかかっていて、捨て身のように思いきりいってダメなら仕方ないと思って走りましたが、今回は勢いでなく、地力をつけたうえで力を確実に発揮しての優勝。インタビューもきちんと受けられたのでよかったです」

 青木が目指すのは12秒台、そして東京五輪参加標準記録の12秒84である。

 「スプリント(走力)はついてきていますし、それを生かしたインターバルを刻めるようにして、寺田さんや木村さん(文子/エディオン)と競っていけば出せると思います。そこまできている自信を持って取り組んでいければ」

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