【アメフト】日大が3年ぶり35回目の甲子園ボウル出場決める　関学大と対戦へ

関東大学フットボール1部TOP8は、11月29日、東京・調布のアミノバイタルフィールドで、順位決定戦2試合を行った。甲子園ボウルの関東代表校を決める1位決定戦は、日本大学フェニックスと桜美林大学スリーネイルクラウンズが対戦。日大が桜美林大を破って、1位となり、3年ぶり35回目の甲子園ボウル出場を決めた。

日本大学フェニックス○38－14●桜美林大学スリーネイルクラウンズ
（２０２０年１１月29日、アミノバイタルフィールド）

　第75回甲子園ボウル（12月13日、阪神甲子園球場）は、今季は、東西大学王座決定戦として開催される。関西では、28日に、関西学院大学ファイターズが立命館大学パンサーズを破って5年連続54回目の出場を決めている。日大と関学大の顔合わせは、甲子園ボウルでは2017年以来で30回目となる。

　この結果に日大の橋詰監督は安堵の表情を見せた。

「ホッとしています。やはり、フェニックスというチームを預かって、ここまで来るのは義務ではないかという気持ちでいました」

　前半終盤に負傷したエースQBの林大希は、チームの勝利をサイドラインで見守り、観客席にあいさつすると人目もはばからず、喜びのあまり泣き崩れた。「林くんにとって甲子園ボウルは？」という質問に「僕にとって甲子園ボウルというのは、やっぱり戻るべき場所」とキッパリ。

　４年ぶりの甲子園でどんなプレーを見せたいかという質問には、言葉を選んだ。

「全員フットボールですね。それを関学さんにも見せつけたいですし、甲子園という素晴らしい場所で、存分に披露したいと思います」

　＜試合経過＞
　先制したのは日大。第1クオーター10分、QB林大希からWR林裕嗣へ16ヤードのタッチダウン（TD)パスが決まった。直後のキックオフで、桜美林大はWR福田亮佑が95ヤードのリターンTD、ビッグプレーで同点とした。

　第2クオーター4分、日大はK福岡勇斗の25ヤードフィールドゴール（FG)でリードを奪うが、同5分桜美林大はQB水越直からWR宮澤稜に68ヤードのTDパスが決まり、桜美林大が逆転した。

　追う日大は、第2クオーター11分、RB川上理宇が10ヤードを走って逆転のTD、17－14とリードして後半へ折り返した。

　第3クオーターは、両チームとも無得点だったが、第4クオーターに入って、日大はRB川上がランで２TD。林から交代したQB小野祐亮もWR林にTDパスを決めるなど、３TDで21点を奪い、勝負を決めた。

日大のパワフルランオフェンスが桜美林大ディフェンスを圧倒

　早大、明大、立大との3ゲームで、19失点、二けた失点ゲームが無かった桜美林大ディフェンスを、日大のパワフルなランオフェンスが粉砕した。

　両チームのオフェンスは、パスでは日大が167ヤード、桜美林大が168ヤードと互角だったが、ランでは日大が297ヤード、桜美林大が51ヤードと大きな差がついた。

　川上、秋元旻宰、柴田健人のRBトリオに加え、この日は2年生RBの安中天寿も６4ヤードをゲインした。

　日大オフェンスはトータルヤーデージでも、464ヤードと、219ヤードの桜美林大を圧倒、ファーストダウン更新も桜美林大の8回に対し、日大は26回だった。


【日大－桜美林大】第２クオーター、日大QB林大（中央）がパスでファーストダウン＝2020年11月29日、撮影岡野将大



【日大－桜美林大】第２クオーター、日大WR林裕（中央）が走り込みファーストダウ＝2020年11月29日、撮影岡野将大

【日大－桜美林大】第４クオーター、日大・川上（中央）が相手デフェンスにタックルされながら前進する＝2020年11月29日、撮影：岡野将大


【日大－桜美林大】第３クオーター、日大QB小野がラン攻撃をしかける＝2020年11月29日、撮影：岡野将大


【日大－桜美林大】プレーを見つめる林大（左）と橋詰監督（中央）＝2020年11月29日、撮影：岡野将大