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2020-12-02

【陸上】「優勝すればタイムもついてくる」相澤晃が挑む東京五輪

初めてオリンピックの代表選考会に挑む相澤


日本選手権で重要なのは
“強気な走り”

 11月3日の九州実業団駅伝では3区区間新(30分39秒)で区間賞を獲得し、実業団駅伝でもデビューを果たした。来る日本選手権は「優勝+東京五輪参加標準突破」でオリンピック代表内定を得られる大会。もちろん、東京五輪の参加標準記録(27分28秒00)は日本記録(27分29秒69)を上回るハイレベルなもので、簡単な挑戦ではない。しかし、相澤は臆することなく果敢にチャレンジしていくつもりだ。

 ──日本選手権の目標は?

相澤 昨年は10000mで4位(5000m5位)と悔しい思いをしました。今年は優勝を目指しますし、タイムも五輪標準記録を破りたい。優勝すればタイムもついてくると思います。去年勝った田村さん(和希・住友電工)、旭化成の先輩の鎧坂さん(哲哉)、大六野さん(秀畝)に勝つつもりで走ります。ラストスパートの戦いではなく、速いペースで削り合いになるならチャンスはあると思っています。

──駅伝では勝負強さを見せている相澤選手ですが、それをトラックに生かすこともできそうですか。

相澤 駅伝でもトラックでも、勝つためには思い切りが大切です。勝負勘の一つなのでしょうが、行けると思ったときに行かないと、出遅れてしまって勝つことができません。そこを12月まで磨いていって、スピードでも競り合いでも、勝てるように準備をします。

──チームとして盛り上がって戦う部分もある学生駅伝と、個人でオリンピックを目指す日本選手権では、どんな違いがあると今の時点で感じていますか。

相澤 学生駅伝はチームメイト全員で戦いますが、日本選手権は自分以外全員がライバルです。一緒に練習しているチームメイトとも試合当日はバチバチかもしれません。ただ、駅伝の場合、1人がミスすると誰かがカバーしないといけませんから、プレッシャーはあるかもしれません。

 日本選手権は強気な選手が勝つと思います。最初から優勝が見えてないと勝負できないからです。本番当日まで、優勝するために、強気な走りができる自分をつくっていきたいと思います。

Profile
あいざわ・あきら
1997年7月18日、福島県生まれ。178㎝、62㎏。長沼中→学法石川高(以上、福島)→東洋大→旭化成。大学4年間では出雲、全日本、箱根の三大駅伝に10回出場。18年全日本から、2区区間新をマークした20年箱根までは5大会連続を含む6度の区間賞を獲得し、三大会すべてで区間記録保持者(出雲3区、全日本3区、箱根2区)に。トラックでは2019年日本選手権5000m、10000mでそれぞれ5位、4位となり、学生選手として42年ぶりに2種目入賞を果たした。自己ベストは5000m13分34秒94(2019年)、10000m27分55秒76(20年)、ハーフ1時間01分45秒(19年)。

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構成/寺田辰朗 写真/旭化成陸上競技部

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