close

2021-02-12

【プロレス】プロレスで金メダル! 杉浦貴がGHCヘビー初戴冠「夢は必ずかなう!」  2009年12月6日、NOAH武道館

GHCヘビー級王座初戴冠を成し遂げた杉浦貴

全ての画像を見る

元レスリング選手の杉浦貴がプロレス転向9年目にGHCヘビー級王座初戴冠を果たした。オリンピック出場を果たせなかった男が、新たな夢を成就させた。

 2009年12月6日、NOAH武道館大会のメインはGHCヘビー級選手権試合〈王者〉潮崎豪vs 杉浦貴〈挑戦者〉だった。同年、潮崎は三沢光晴さんと「グローバル・タッグリーグ戦」を制覇。キャリア5年でGHCヘビー級王座初戴冠を果たし、三沢さん亡き方舟のエースとして悲しみの中で闘い続けてきた。

 一方の杉浦は新日本1・4東京ドームで殺伐としたファイトを見せ、その後も新日本との対抗戦で存在感を発揮。潮崎がNOAHを支えている間、NOAHの凄味を外で表現してきた選手である。

 そんな2009年のNOAHを内外で盛り上げてきた潮崎と杉浦による頂上決戦だ。互いに遠慮なし、妥協なし。極限状態での根競べ。旗揚げ10周年を前にして、NOAHでデビューした2人が、三沢さんが急死した同年最後のビッグマッチのメインを務めるという意味合いもあった。


 勝利の女神が微笑んだのは杉浦。雪崩式オリンピック予選スラムで潮崎から3カウントを奪取。GHCヘビー級王座初戴冠を成し遂げた。

 杉浦はグレコローマンレスリング全日本王者という実績を持ちながら、あと一歩のところでオリンピック出場を逃している。29歳でのプロレス転向はもう一花咲かせるためだった。しかし、GHCヘビー級王座というNOAHの頂点にたどり着くまで苦節9年。決して順風満帆だったわけではない。

 それでもアマチュア時代に果たせなかった金メダリストという夢は、GHCヘビー級王者となったことで形を変えて成就となった。試合後、勝利者インタビューで杉浦は「夢は必ずかなうと思ってます!」と語るとバック宙を披露。翌2010年、旗揚げ10周年イヤーの舵取り役として三沢さん亡き後のNOAHを力強く引っ張っていくのだった。

タグ:

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事