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2021-03-22

【相撲編集部が選ぶ春場所9日目の一番】髙安、勝ち越し第1号! 単独トップを守る

先場所敗れた阿武咲に突き合いから最後は叩きで仕留め、髙安が単独トップを守った

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髙安(叩き込み)阿武咲

前日、十両の土俵で館内を沸かせた宇良が左ふくらはぎの肉離れで休場。好調だっただけに残念だが、重いケガではなかったのは幸いだ。すでに6勝しており、番付はそれほど落ちない。本人は再出場したい意向のようだが、あまり無理はしてほしくないところだ。

幕内では8日目に単独トップに立った髙安が阿武咲と対戦。髙安にとっては強敵で、過去の対戦成績では2勝3敗と負け越しており、先場所も敗れている。

髙安は前回、カチ上げにいって失敗しているだけに、どんな立ち合いを見せるかも注目していたが、今回は左肩から体当たりでぶつかっていった。突き合いとなったが、髙安は右からのおっつけで阿武咲を横向きにして、突っ張りで一気に攻め込む。土俵際まで追い込むと、首根っこを押さえつけての叩き。前のめりになっていた阿武咲は残せず土俵にはった。

これで髙安は2日目から8連勝で幕内の勝ち越し一番乗り。初日にいい形になりながら明生に敗れたときはどうなることかと思われたが、大関時代の強さが戻っている感じだ。欲を言えば、最後は叩きではなく前に持っていってほしかった。

単独トップを守った髙安は、「当たり負けしないようにと考えていました。最初から流れがよかった。ちょっと引いてしまったのは反省です。相手が前のめりになっていたので、冷静に落ち着いて取ることができました」と振り返った。

勝ち越し第1号には、「ひとまずホッとした気持ち。また切り替えて、次は二ケタを目指して集中していきたいです」と気を引き締めた。

今後は大関陣との対戦があり、10日目は貴景勝と当たる。貴景勝には4連敗中で、正代には7連敗中と苦手にしている。まずは初優勝に向け、明日が正念場。「毎場所対戦する力士ですから、集中していきたいです」と語った。

実家のある北海道で2月に出産して、まだ会えていない妻の杜このみさんと長女には場所後に会える。「いい姿を見せられるようにベストを尽くします。結果を出したいですね」と新米パパは気合を入れていた。

文=山口亜土

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