今から35年前の1986年、プロレス界で起きた出来事を振り返る。待望の猪木戦まであと1勝に迫った前田日明だったが、日本中からの期待に応えられなかった。
1986年6月18日、新日本松戸大会にて「86IWGP・Bグループ優勝戦進出者決定戦」として前田日明vsディック・マードックの一戦がおこなわれた。同ブロックは藤波辰巳が前田戦で右目の上を負傷。Aブロックはアントニオ猪木が決勝進出を決めており、前田にとって待望の猪木戦まであと1勝。日本全国のプロレスファンが前田の勝利を望んでいただろう。
試合は前田がキックとサブミッションで攻めれば、マードックはグラウンドとエルボーで対抗。力の入った展開となったが、結果は場外戦で前田が鉄柱にキックを誤爆させ、リングアウト負け。その瞬間、1983年5月のIWGPリーグ戦以来3年ぶりとなる猪木vs 前田という“夢の対決”は水泡に帰した。
結局、その後も猪木と前田がシングルで向き合うことはなし。1986年6月がラストチャンスだったと考えたら、前田がマードックに敗れた意味は非常に大きかった。
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