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2021-04-08

大関照ノ富士の幼少期を母が語る【BBMフォトギャラリー51】

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2021年3月15日 3月場所2日目=両国国技館 土俵上で気合の入った表情を見せる。

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思いやりのある人格者になってほしい


親としては、息子には将来、経済学の道へ進んでほしかった。バターが中学2年生の時にウランバートルに移り住みました。数学重点指導の学校オロンログに入学し、その後は国立工業大学付属高校に進みましたが、中退して日本の鳥取城北高校に相撲留学しました。

 中学の時に身内のトムルーがモンゴル労働組合文化センターの柔道クラブに入り、彼に勧められて、柔道を始めました。トムルーが白鵬関の父親の弟子で、白鵬関の父親にも見せて「きっと伸びる」と太鼓判を押してもらいました。



2021年3月28日千秋楽=両国国技館 Nikon D5 24-70mmf5 1/500 iso 2500 3度目の優勝を果たし、大関復帰を決める。八角理事長から賜杯を受け取る。

私たち夫婦は特にスポーツはやっていません。高校時代、遊びで柔道を少しかじった程度です。夏は子供たちとバスケットボールを楽しみ、冬はそり遊び。そんな感じです。

 小さい頃、「大きくなったら、両親に高級車を買ってあげる」などとよく話していました。「僕は外国に行くんだ。成功したら両親を招待する」と。それが、いま本当のことになっています。彼が話すことはいつも実現するんです。「今年中に大関になる」と言ったときも、まさかそんなに早くならないだろうと思っていたのに、実現しました。

ですが、私は息子の取組は一切見ないようにしているんです。気になりますが、私が観戦すると、なぜか負けるので。場所中は主人がテレビにかじりついて見ています。


2021年3月31日=東京都江東区毛利伊勢ケ浜部屋 Nikon D5 24-70mmf4.5 1/320  iso 800 21場所ぶりの大関復活果たした、照ノ富士伝達式後。


いま、息子は私たち家族の生活を支えてくれています。幕下のとき、家族それぞれに名前を刺しゅうしたタオルをお土産にくれました。すごく嬉しくて、宝ものにしています。

 息子には旭天鵬関のような力士になってほしいです。思いやりのある人格者ですよね。長く相撲を取り続けて、後輩の面倒をよくみてくれますし、骨の髄から力士という感じがします。バターには、よい相撲を取ることで、今まで支えてくれた皆さまに恩返しできるよう、頑張ってほしいと思います。



2021年3月31日=東京都江東区毛利伊勢ケ浜部屋 Nikon D5 24-70mmf5 1/250 iso 800 大関再昇進伝達式の口上は「謹んでお受けいたします」。



※BBMフォトギャラリーは毎週金曜日更新予定です。



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