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2021-04-09

女子400、800m自由形代表・小堀の水泳人生を変えた恩師との出会い

女子400、800m自由形で代表に内定した小堀(写真◎小山真司)

競泳の東京五輪代表選手選考会を兼ねた日本選手権の第7日が9日、東京アクアティクスセンターで行われ、女子800m自由形で小堀倭加(セントラル戸塚/大3)が8分26秒67で2位に入り、優勝した同400mに続いて日本水泳連盟が定めた派遣標準記録を突破し、400、800m自由形で東京五輪代表に内定した。

 女子自由形長距離は、2004年アテネ五輪女子800mで金メダルを獲得した柴田亜衣以降、世界から水をあけられていた種目だ。その中で20歳の小堀と、18歳の難波実夢(MGニッシン/大1)が400、800mで代表に内定。新たな時代の到来を感じさせる日本選手権となった。

 小堀は中学生までは背泳ぎを得意種目としていた。しかし、神奈川県の水泳の名門・湘南工大附高に入学し、現在も指導を受ける1992年バルセロナ五輪代表の三好智弘コーチに、自由形長距離への転向を勧められた。三好コーチは「天性の持久力があったので、鍛えれば自由形長距離で通用すると判断して即決した」と、当時のことを振り返っている。

 一方で小堀は「正直、最初は嫌でした」と話している。「まず、800mを予選、決勝の2本泳ぐのは、やはり長いな」と感じていた。それでも背泳ぎが伸び悩んでいたこと、力試しで出場したレースで、思った以上のタイムを残したことで、自由形長距離への転向を決意。そして高校1年時のインターハイでは400、800m自由形で優勝し、一躍、世代のトップとなった。高校2年の4月の日本選手権では400、1500m自由形で2位、800mでは3位に入り、世界ジュニア選手権の代表に。このとき、池江璃花子(ルネサンス)や長谷川涼香(東京ドーム)ら、すでに日本のトップで戦っていた選手たちと遠征を共にしたことで、大きな経験と、さらに高い目標を得ることができた。

 高校3年時にはパンパシフィック選手権とアジア大会でトップの日本代表となり、アジア大会では800、1500m自由形で銅メダルを獲得。大学1年時のユニバーシアード大会では800、1500m自由形で2冠を達成するなど、着実にステップアップして、日本の女子長距離を代表する存在となった。

 そして今回の日本選手権、長く閉ざされていた世界への扉をこじ開けたのだ。
「種目を変えた当時は不安もあったけど、ここでオリンピックを決めることができたので、種目を変えて良かったなと思っています」(小堀)
 ひとつの出会いで、小堀の水泳人生は大きく変わった。そして、ここからは日本女子自由形長距離の新たな時代を築いていく。
「このタイムでは決勝にも進めないと思います。決勝に進めるように、難波選手と一緒に競い合いながら頑張っていきたいと思います」
 日本女子自由形長距離の新たな時代の幕開けとなる東京五輪では、果たしてどんな第一歩が記されるのだろうか。

*第7日目(9日)の東京五輪内定選手は以下の通り。
◆男子100mバタフライ
水沼尚輝(新潟医療福祉大職員)
川本武史(TOYOTA)
◆女子800m自由形
難波実夢(MGニッシン)
小堀倭加(セントラル戸塚)
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