1999年7月21日、新日本プロレス札幌大会でIWGPヘビー級王者の武藤敬司が大仁田厚と6人タッグマッチで初対戦した。 この日は新日本にとって“北の聖地”札幌中島体育センター大会ラスト。前日、武藤はIWGPヘビー級選手権で小島聡との同門対決を制している。大仁田が戦前から同年8・28神宮球場大会でのグレート・ムタvsグレート・ニタを要求している中での初対戦だった。
注目のマッチアップでは大仁田がイス殴打を狙った瞬間、武藤がドロップキックで迎撃。ドラゴンスクリュー、足4の字固めと必勝パターンで猛攻。しかし、大仁田は下から緑の毒霧を浴びせた。
完全に無防備だった武藤の顔面は不気味な緑に染まってしまった。試合はその直後にAKIRAがヒロ斉藤を押さえて終了。大仁田は武藤と場外乱闘を繰り広げていた。
試合後、大仁田はマイクで「IWGPの王者なんて、所詮、こんなもんじゃ!」と罵倒。苦悶の表情を浮かべながら引き揚げた武藤は「アイツは開けちゃいけないものを開けてしまった。神宮でやってやるよ。ニタに伝えとけ!」とムタとして迎撃することを宣言した。
これによって、8・28神宮球場大会でムタvsニタが正式決定。試合形式は「ノーロープ有刺鉄線バリケードマット電流地雷爆破ダブルヘルデスマッチ」となった。
週刊プロレス 5月26日号(WEEKLY PRO-WRESTLING No.2122)